伊吹有喜 TOPIX

2018年1月26日金曜日

ミッドナイト・バスの映画が27日(土)から公開されます!

2017年1月1日日曜日

新年のごあいさつ

2015年12月31日木曜日

年末と年始のご挨拶

2015年7月13日月曜日

BAR追分が発売されます

2015年3月19日木曜日

公式サイトリニューアル

2015年3月19日木曜日

NEW!! 現在連載中

なでし子物語 天の花 地の星

画・菅野裕美/「asta*」ポプラ社(2013年7月より月刊掲載)

彼方の友へ

画・小春あや/「J-novel」実業之日本社(「紡」2013年春号より三ヶ月ごとに掲載)

NEW!! 不定期で掲載

BAR追分(バールおいわけ)

画・満岡玲子/「ランティエ」角川春樹事務所

連載終了しました。年内に刊行予定です。

今はちょっと、ついてないだけ

画・宮坂猛/「小説宝石」光文社(2014年1月号より隔月掲載)

2012年12月1日土曜日

柿の木と12月のごあいさつ

2012年11月1日木曜日

秋深し、イヌニガテの謎

2012年10月1日月曜日

夏の終わりと秋の始まり

2012年4月2日月曜日

4月のごあいさつ

2012年2月8日水曜日

二月のご挨拶

2011年11月5日土曜日

11月のごあいさつ

2011年10月6日木曜日

10月のごあいさつ

2011年9月19日月曜日

ESSAY:日本の大人

2011年7月19日火曜日

夏が来ましたね!

2011年7月1日金曜日

ESSAY:コウジに夢中

2011年6月29日水曜日

本当に蒸しますね……。

2011年6月11日土曜日

ESSAY:男の背中とオムライス

2011年4月6日水曜日

ごあいさつ

2011年1月12日水曜日

年明けのごあいさつ

2010年11月28日日曜日

ESSAY:マルタイに関する考察

2010年11月1日月曜日

ESSAY:短髪包囲網

2010年11月1日月曜日

「小説宝石」12月号(光文社発行)に短編が掲載されました。タイトルは「煙が目にしみる」です。

checkmark小説宝石(光文社)

2010年11月1日月曜日

ごあいさつ

2010年10月16日土曜日

ESSAY:蝉の夏

2010年9月21日火曜日

ESSAY:女の述懐

2010年8月

「小説現代」9月号(講談社発行)にエッセイが掲載されました。タイトルは「この夏の喜び」です。

checkmark小説現代(講談社)

2010年6月

「別冊文藝春秋」7月号(文藝春秋発行)にエッセイが掲載されました。タイトルは「折々の音色」です。

checkmark別冊文藝春秋(文藝春秋)

2010年5月22日土曜日

「月刊 ジェイ・ノベル」6月号(実業之日本社発行)にエッセイが掲載されました。タイトルは「ウマい鹿」です。

checkmarkジェイ・ノベル(実業之日本社)

2010年4月17日土曜日

ESSAY:お寒い対決

2010年3月30日火曜日

ESSAY:書店さんにて初サイン

2010年1月5日火曜日

ESSAY:2010年のごあいさつ

2009年12月25日金曜日

ESSAY:江戸の紫

エッセイ掲載

「野生時代」12月号(角川書店発行)にエッセイが掲載されました。タイトルは「おへその佃煮」です。

checkmark野生時代(角川書店)

2009年11月10日火曜日

ESSAY:失敗の定番

2009年10月5日月曜日

ESSAY:空の庭園

2009年9月15日火曜日

ESSAY:秋の夜長にこの一枚

2009年9月7日月曜日

ESSAY:イルカの裏表

著者インタビュー掲載

ポプラ社のPR誌、asta*(アスタ)9月号に著者インタビューが掲載されました。配布先などの詳細はこちらをどうぞ。

checkmarkアスタについて

checkmarkアスタが置いてあるお店

2009年8月19日水曜日

ESSAY:女の絶望

2009年8月10日月曜日

ESSAY:地獄の珈琲

2009年8月3日月曜日

ESSAY:すごいよ、ルーシー

2009年7月28日火曜日

ESSAY:涙のラーメン

2009年6月27日土曜日

ESSAY:ごあいさつ

伊吹有喜 BOOKLIST

伊吹有喜『彼方の友へ』

初版:2017年11月17日
ISBN:978-4-408-53716-0
出版:実業之日本社
価格:本体1,700円+税



平成の老人施設でひとりまどろむ佐倉波津子に、赤いリボンで結ばれた小さな箱が手渡された。「乙女の友・昭和十三年 新年号附録 長谷川純司 作」。そう印刷された可憐な箱は、70余年の歳月をかけて届けられたものだった──戦前、戦中、戦後という激動の時代に、情熱を胸に生きる波津子とそのまわりの人々を、あたたかく、生き生きとした筆致で描く、著者の圧倒的飛躍作。
(文章は実業之日本社の紹介ページから流用させていただいています)

伊吹有喜『地の星』

初版:2017年09月21日
ISBN:978-4-591-15605-6
出版:ポプラ社
価格:本体1,600円+税



今のわたしは、あの頃なりたいと望んだ自分になれているのだろうか。遠州峰生の名家・遠藤家の邸宅として親しまれた常夏荘。幼少期にこの屋敷に引き取られた耀子は、寂しい境遇にあっても、屋敷の大人たちや、自分を導いてくれる言葉、小さな友情に支えられて子ども時代を生き抜いてきた。時が経ち、時代の流れの中で凋落した遠藤家。常夏荘はもはや見る影もなくなってしまったが、耀子はそのさびれた常夏荘の女主人となり─。ベストセラー『なでし子物語』待望の続編。
(文章はポプラ社の紹介ページから流用させていただいています)

伊吹有喜『カンパニー』

初版:2017年05月22日
ISBN:978-4-10-350971-4
出版:新潮社
価格:本体1,700円+税



妻子に逃げられた47歳総務課長。選手に電撃引退された女性トレーナー。製薬会社のリストラ候補二人に課された使命は、世界的プリンシパルの高野が踊る冠公演「白鳥の湖」を成功させること。しかし、高野の故障、配役変更、チケットの売れ行き不振と続々問題が。本当に幕は開くのか!? 仕事と人生に情熱を取り戻す傑作長編。
(文章は 新潮社の紹介ページから流用させていただいています)

伊吹有喜『情熱のナポリタン』

初版:2017年02月14日
ISBN:978-4-75844065-3
出版:角川春樹事務所
価格:本体520円+税



かつて新宿追分と呼ばれた街の、〈ねこみち横丁〉という路地の奥に「BAR追分」はある。<ねこみち横丁>振興会の管理人をしながら脚本家を目指す宇藤輝良は、コンクールに応募するためのシナリオを書き上げたものの、悩んでいることがあって……。両親の離婚で離れて暮らす兄弟、一人息子を育てるシングルマザー、劇団仲間に才能の差を感じ始めた男──人生の分岐点に立った人々が集う「BAR追分」。客たちの心も胃袋もぐっと掴んで離さない癒しの酒場に、あなたも立ち寄ってみませんか? 大人気シリーズ第三弾。
(文章は 角川春樹事務所の紹介ページから流用させていただいています)

伊吹有喜『ミッドナイト・バス』(文庫版)

初版:2016年08月04日
ISBN:978-4-16-790671-9
出版:文藝春秋
価格:本体880円+税



壊れた「家族」という時計は再び動き出すのか。故郷に戻り、深夜バスの運転手として二人の子供を育ててきた利一。ある夜、乗客に別れた妻の姿が──。家族の再出発を描く感動長篇。
(文章は文藝春秋BOOKSの紹介ページから流用させていただいています)

伊吹有喜『今はちょっと、ついてないだけ』

初版:2016年03月16日
ISBN:978-4-334-91083-9
出版:光文社
価格:本体1,500円+税



かつて、世界の秘境を旅するテレビ番組で一躍脚光を浴びた、「ネイチャリング・フォトグラファー」の立花浩樹。バブル崩壊で全てを失ってから15年、事務所の社長に負わされた借金を返すためだけに生きてきた。必死に完済し、気付けば四十代。夢も恋人もなく、母親の家からパチンコに通う日々。ある日、母親の友人・静枝に写真を撮ってほしいと頼まれた立花は、ずっと忘れていたカメラを構える喜びを思い出す。もう一度やり直そうと上京して住み始めたシェアハウスには、同じように人生に敗れた者たちが集まり……。
(文章は光文社の紹介ページから流用させていただいています)

伊吹有喜『オムライス日和 BAR追分』

初版:2016年2月12日
ISBN:978-4758439732
出版:角川春樹事務所
価格:本体520円+税



有名電機メーカーに勤める菊池沙里は、大学時代にゼミで同期だった宇藤輝良と再会する。卒業して五年、宇藤は「ねこみち横丁振興会」の管理人をしながら、脚本家になる夢を追い続けているという。数日後、友人の結婚式の二次会後に、宇藤がよくいるというねこみち横丁のBAR追分に顔を出した沙里だったが……(「オムライス日和」より)。昼はバールで夜はバー──二つの顔を持つBAR追分で繰り広げられる人間ドラマが温かく胸に沁みる人気シリーズ、書き下ろしで贈る待望の第二弾。
(文章は角川春樹事務所の紹介ページから流用させていただいています)

伊吹有喜『BAR追分』

初版:2015年7月15
ISBN:978-4758439176
出版:角川春樹事務所
価格:本体520円+税



新宿三丁目の交差点近く──かつて新宿追分と呼ばれた街の「ねこみち横丁」の奥に、その店はある。そこは、道が左右に分かれる、まさに追分だ。BAR追分。昼は「バール追分」でコーヒーやカレーなどの定食を、夜は「バー追分」で本格的なカクテル、ハンバーグサンドなど魅力的なおつまみを供する。人生の分岐点で、人々が立ち止まる場所。昼は笑顔がかわいらしい女店主が、夜は白髪のバーテンダーがもてなす新店、二つの名前と顔でいよいよオープン!
(文章は角川春樹事務所の紹介ページから流用させていただいています)

伊吹有喜『なでし子物語』(文庫版)

初版:2014年12月05日
ISBN:978-4-591-14246-2
出版:ポプラ社
価格:本体720円+税



いじめに遭っている少女・耀子、居所のない思いを抱え過去の思い出の中にだけ生きている未亡人・照子、生い立ちゆえの重圧やいじめに苦しむ少年・立海。三人の出会いが、それぞれの人生を少しずつ動かし始める。言葉にならない祈りを掬い取る、温かく、強く、やさしい物語。

伊吹有喜『ミッドナイト・バス』

初版:2014年1月
ISBN:978-4163900063
出版:文藝春秋
価格:1,890円



東京での過酷な仕事を辞め、故郷の新潟で深夜バスの運転手をしている利一。ある夜、彼が運転するバスに乗ってきたのは、十六年前に別れた妻だった──。
父親と同じく、東京での仕事を辞めて実家に戻ってきた長男の怜司。実現しそうな夢と、結婚の間で揺れる長女の彩菜。そして、再婚した夫の浮気と身体の不調に悩む元妻、美雪。
突然の離婚で一度ばらばらになった家族は、今、それぞれが問題を抱えて故郷に集まってくる。全員がもう一度前に進むために、利一はどうすればいいのか。
家族の再生と再出発をおだやかな筆致で描く、伊吹有喜の新たな代表作!
(文章は文藝春秋BOOKSの紹介ページから流用させていただいています)

伊吹有喜『なでし子物語』

初版:2012年11月
ISBN:978-4-591-13142-8
出版:ポプラ社
価格:1,680円(本体:1,600円)



ずっと、透明になってしまいたかった。でも本当は、「ここにいるよ」って言いたかったんだ──

いじめに遭っている少女・耀子、居所がなく過去の思い出の中にだけ生きている未亡人・照子、生い立ちゆえの重圧やいじめに苦しむ少年、立海。三人の出会いが、それぞれの人生を少しずつ動かし始める。言葉にならない祈りを掬い取る、温かく、強く、やさしい物語。

伊吹有喜『四十九日のレシピ』(文庫)

初版:2011年10月
ISBN:978-4-591-12665-3
出版:ポプラ社
価格:630円(本体:600円)



母の優しい「レシピ」が起こした奇跡に、あたたかい涙があふれる感動の物語。

妻の乙美を亡くし気力を失ってしまった良平のもとへ、娘の百合子もまた傷心を抱え出戻ってきた。そこにやってきたのは、真っ黒に日焼けした金髪の女の子・井本。乙美の教え子だったという彼女は、乙美が作っていた、ある「レシピ」の存在を伝えにきたのだった。

伊吹有喜『風待ちのひと』(文庫)

初版:2011年4月
ISBN:978-4-591-12418-5
出版:ポプラ社
価格:672円(本体:640円)



伊吹有喜デビュー作、文庫版

“心の風邪”で休職中の男と家族を失った傷を抱える女。海辺の町でふたりは出会った──。人生の休息の季節を鮮やかに描き出す、デビュー作。

伊吹有喜『四十九日のレシピ』

初版:2010年2月
ISBN:978-4-591-11535-0
出版: ポプラ社
価格:1,470円(本体:1,400円)



2011年早春 NHKドラマ化決定!!

わたしがいなくなっても、あなたが明日を生きていけるように。大切な人を亡くしたひとつの家族が、再生に向かうまでの四十九日間。家族を包むあたたかな奇跡に、涙があふれる感動の物語。

伊吹有喜『風待ちのひと』

初版:2009年6月
ISBN:978-4-591-11021-8
出版:ポプラ社
価格:1,470円(本体:1,400円)



伊吹有喜デビュー作

第三回ポプラ社小説大賞特別賞受賞作!! 二十代の恋とは違う。でも、今だから気がつくことがある。39歳の男と女、愛と再生の物語。

2018年12月3日月曜日

「今はちょっと、ついてないだけ」が
光文社文庫から発売中です。

伊吹有喜『今はちょっと、ついてないだけ』

初版:2018年11月8日
ISBN:978-4-334-77746-3
出版:光文社文庫
価格:本体620円+税



 こんにちは、少々遅くなってしまったのですが、新刊のお知らせを。2009年に上梓した「今はちょっと、ついてないだけ」が光文社文庫に収録されました。現在、文庫の新刊として書店さんに並んでいます。
 この作品の主人公は立花浩樹という四十代のフォトグラファー。
 彼はバブルの時代、「ネイチャリング・フォトグラファー」という触れ込みで、青年写真家としてテレビの冒険番組に出て人気を博した人物です。しかし、派手な売りだされ方や、外見とは裏腹に、本人は控えめで、いたってつつましやかな性格。
 そんな性格が仇となり、バブルの終焉とともに、多額の借金を背負うはめとなり、故郷に帰ったのですが、ようやく返済を終えたとき、彼は自分の人生を見直します。そしてあることをきっかけに東京へ戻り、ためらいながらも再び新たな生活を始めようとするのですが──。
 彼の再挑戦と、彼をめぐる人々の人生模様を描いた連作短編の一冊です。

 “It never rains but it pours.”。「降れば土砂降り」というこのことわざは、日本で言えば「泣きっ面に蜂」。
 ただ、同じ「踏んだり蹴ったり」な状態でも、英語のこのことわざを見るたびいつも、「でも明日は晴れる」という言葉が対句のように浮かび、希望を感じていました。
「降れば土砂降り(でも明日は晴れる)」のです。

今はちょっと、ついてないだけ」は、その「明日は晴れる」を願う人々の物語です。お手に取っていただけたら、うれしいです。
 文庫化にあたり、次回はこぼれ話を少し……。
 それでは素敵な秋をお過ごしください。

伊吹有喜

2018年12月3日月曜日

ミッドナイト・バスのDVDとBlue-Rayが発売されました。

 こんにちは、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
 お健やかでありますようにと願っております。
 さて、今年公開されました
映画「ミッドナイト・バス」のDVDとBlue-Rayが現在、発売中です。
 この映画のほとんどは新潟にて撮影が行われています。読者の皆様、そして新潟の皆様に大事にしていただき、感謝の思いでいっぱいです。
 DVDとBlue-Ray、ともに豪華版と特別版がありまして、豪華版のブックレットには「ミッドナイト・バス」のスピンオフ作品、「夜明けの風景」が収録されています。
 こちらは利一が担当する東京発、新潟行きのバスに乗りこんだ、少々困ったお客様と、ふかふかした毛皮の小さなお客様をめぐる物語です。 あわせてお楽しみいただけましたら、うれしいです。

 映像作品の情報はこちらです。
 ミッドナイト・バス アミューズソフト
 http://www.amuse-s-e.co.jp/title/midnightbus/
 
 次回は文庫の新刊のお知らせをいたしますね。
 それではまた、おたよりします。

伊吹有喜

2018年11月7日水曜日

文芸ファンミーティングにお越しいただき
ありがとうございました!

 こんにちは、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
 先日は八重洲ブックセンターにて開催された文芸ファンミーティンのことをお気に掛けていただき、ありがとうございました!
 大崎梢先生も安藤祐介先生もたいそう素敵な方でした。私が大崎先生の作品でおすすめしたのは「
配達赤ずきん」、安藤先生は「営業零課接待班」です。もちろん大崎先生の「ドアを開けたら」、安藤先生の「不惑のスクラム」はじめ、他の作品もとてもおすすめです。読書の秋、ぜひお手元にどうぞ!

 さて、イベント後のサイン会の折にお客様から「なでし子物語 天の花」に登場する「風に鳴るハープ」についてのおたずねがありました。ありがとうございます!
 その際にはあまりお話ができなかったので、今日はそれについてのお話を……。

 ケルティックハープはアイリッシュハープ、あるいはフォークハープとも呼ばれるものです。素朴な木製のハープで、弦数に応じてさまざまな会社の製品があります。
「天の花」で立海と耀子がもらった膝置きの小型ハープは、ストーニーエンド社のイヴというモデルを参考にしています。この会社のハープは響鳴箱の上部にハートのマークのくりぬきがあり、とても可愛いのです。

ストーニーエンド社のイヴ
 このハートの部分に、撫子模様のくりぬきがあるというイメージです。サイズ的にはイヴをもう少し縮めた感じ、と考えています。十歳ぐらいのお子さんがリュックのように背負えて、普及しやすい価格になるイメージです。

 さて、龍治が愛用しているものはもう一回り大きく、弦数が多い床置きのハープです。こちらの形はダスティ・ストリングス社のハープの雰囲気をイメージしています。
 耀子や立海のものと同様に、ミネオハープの試作品なので、やはり共鳴箱には撫子紋のくりぬきがあるというイメージです。
 クラシックの世界のペダル・ハープの奏者はハーピスト、ケルティックハープの奏者はハーパーと呼ばれています。ハーパーという響きは、どこか凜々しく感じられます。男性の奏者も多く、無骨にも見える木製の楽器に、がっしりとした男らしい手はとても似合います。

 龍治のイメージは別にあるのですが、演奏の姿は、Aryeh Frankfurter氏(アリエ フランクフルター氏)の雰囲気を参考にしています(フランフルターさんも美しい人です)。彼のCDと、ヴァイオリンの川井郁子さんのCDは「なでし子物語」執筆中によく聴いています。
 吟遊詩人の持ち物だったということもあり、この楽器は屋外での演奏がよく合うのです。フランクフルター氏の演奏の様子はこちらです(お使いの楽器はおそらくダスティ・ストリング社のハープです)。

O'Carolan's Draught - Aryeh Frankfurter - YouTube
https://youtu.be/QVK45Gq7D2c

 彼のCDのなかで、特に好きな曲は「The Northfjord Halling」という曲。この曲は耀子と立海、子ども時代の瀬里のイメージのもとになっています。
 北欧のフィヨルドに関する曲らしいのですが、自分のなかでは子どもたちが美しい景色を目指し、山のなかを足取り軽く進んでいくイメージです。
 ライブの映像がありました。CDだと、もう少しテンポがゆっくりです(Harp Songs of the Midnight Sunに収録)。

The Northfjord Halling - YouTube
https://youtu.be/Y406Cg0T1wo

 フランクフルター氏の奥様、Lisa Lynneさんもケルティックハープの奏者で、二人で演奏しているCDもあります(こちらもおすすめ!)。二台のハープの音は浮遊感があって、神秘的です。

Aryeh & Lisa Lynne harp duo - The Selkie - YouTube
https://youtu.be/O0rFiMOvZIA

 なでし子物語登場のハープ、このような感じになっております。
常夏の光」もどうぞよろしくお願いします。

 それではまた、おたよりします。

伊吹有喜

2018年10月30日火曜日

11月1日 八重洲ブックセンターのお茶会にて
「彼方の友へ」内緒話のメニューを作ってみました

 こんにちは、伊吹です。前回に引き続き、お茶会のお話のメニューを考えてみました。いかがでしょうか? お気に召す一品があったら、うれしいです。


無頼な男と清廉な男。

 敏腕の編集者と先鋭的な作風の作家。二つの顔を持つ有賀は、自分のなかで心情の切り替えをする小物を持っています。作品中で、波津子の前でその切り替えをしているシーンがあります。スイッチとなるその小物のお話を。


有賀と波津子のヴィジュアルイメージ

 昨日のメニューにもありましたが、ヴィジュアルイメージは登場人物をイメージする写真であったり、音であったり、香りであったり、いろいろです。有賀と波津子のイメージの核となった音楽と写真のお話です。


純司の店「風花」の秘密

 純司の店の名前「風花」には彼の秘めた思いがあるという設定を組んでいました。ぎりぎりまで入れるかどうか迷ったのですが、最終的に削りました。結果、裏設定となった内緒話です。


有賀は純司の思いを知っていたかどうかの考察。
 
 創作上の人物ですが登場する人物は、自分の親戚や友人のように感じるもの。そこで、なんとなく歯切れが悪いのですが……私はこう考えています、というお話です。


僕は憲一郎という名前だったんだよ、という台詞の裏のお話

 あの台詞には、有賀の南方での仕事の内容からの思いもこもっているという設定です。
 また、波津子の前ではあまり見せなかった(というより波津子は気付かなかった)のですが、有賀は「マチ」と書いて、盛り場で酒を飲んだり女性にもてていたり。ときにはそこへ荻野紘青が乱入したり。そのほか、シベリア鉄道経由で欧州に出かけた経験があったりと、活動的なところがあるという設定です。
 そうしたシーンもいくつかスケッチ的に書いたのですが、まったく本編には入らなかったので、そのあたりのお話もあわせまして。


音符の暗号の安らぎ

 この音符の暗号を有賀はどんなふうに使っていたかという設定のお話です。
 あわせて私が書いた、音符の暗号が掲載されている本の帯をお持ちします。
 水玉模様のその帯、装幀の成見紀子さんデザイン、装画の早川世詩男さんの鈴蘭の絵が入ったとても可愛い作品で、私の宝物のひとつ。名古屋の書店を中心にした全国有志の書店員さんによる『乙女の友大賞』受賞の折のものです。あわせて素敵な装幀のお話なども。
  

シェン様こと、上里編集長の秘密
 
 ふらりと「マチ」に入ったきり、なかなか帰ってこない有賀主筆の代わりに、粛々と仕事を進めていたのが上里編集長。シェン様という彼のあだ名は実は当時の文壇事情から生じています。
 作品内にもちらりと出ているのですが、上里は実はある事の「神」レベルのお方だったのです……。


ジェイドのハートとハツ、ヘルツ

 ジェイドこと小嶋翡翠はとても好きな登場人物です。「乙女の友」のモデルとなった「少女の友」の愛読者には宝塚歌劇(当時は宝塚少女歌劇)のファンが多く、団員による舞台裏のこぼれ話の連載があったり、純司のモデルになった中原淳一氏の奥様が男役のトップスターであられたりと、縁がありました。
 そうしたところから、美しく謎めいた登場人物、ジェイドが生まれました。波津子は彼女にたいそう心惹かれます。そのジェイドと波津子の父とは浅からぬ因縁があるという設定。ジェイドと波津子、波津子の両親をめぐる内緒話です。(そしてジェイドの本名のお話も)


有賀の服装事情

 会社では瀟洒なスリーピースの背広を着ていた当時の紳士たちも、家に帰れば実は着物姿に。有賀も自宅では和装という設定です。ところが調べていくうちに驚きの当時の服装事情が出現。
 その件について仔細に調べ、事前に設定を組んだのですが、いざ本編を書き出したら、まったく登場しなかったという戦前、戦中の殿方・服装事情です。


村岡花子先生とあのお方、そして有賀の婚約者

「赤毛のアン」の翻訳者、村岡花子先生は「乙女の友」のモデル、「少女の友」の執筆者のお一人で、長期連載をお持ちでした。
 史絵里が憧れてやまない翻訳家は村岡花子先生をモデルにして書きました。史絵里が美蘭と一緒にその先生のお宅に行く約束をしたと、うっとりと語っているという場面は、「赤毛のアン」シリーズが好きだった私も書きながらうっとり……。
 連載時には、有賀と美蘭が呉で語る思い出話のなかに、村岡先生をモデルにした翻訳家が登場するシーンがあります。ところが単行本化に際して見直すと、読み手のスピード感を削いでしまうので、やむなくカットしました。
 今回、連載のその誌面をお持ちします。学生時代の有賀と美蘭、のちに有賀の婚約者になるサヤ、そしてある夫人を登場させたこのシーン、アンの「腹心の友」たちはきっと微笑んでくださると思います。

 ……こんな感じのお話はいかがでしょうか?

 会場でお目にかかれますこと、楽しみにしております。

伊吹有喜

2018年10月29日月曜日

11月1日 八重洲ブックセンターのお茶会にて
「なでし子物語」内緒話のメニューを作ってみました

 こんにちは、伊吹です。先日お知らせした、お茶会のメニュー、こんな感じのものを考えてみました。気になるお話がありましたら、当日、お声がけください。
 明日は「彼方の友へ」内緒話のメニューをお送りします。

常夏荘、お宅拝見

 常夏荘のイメージは、新潟県の北方博物館、五十嵐亭ガーデン、三重県桑名市にある六華苑、この三つの邸宅の要素を合わせたものをベースにして、設定を組んでいます。
 この作品は現在、第四部「常夏の光」の連載が始まっており、その原稿を書く際に見ている常夏荘の見取り図(ヨレヨレですが……)、そしてウィンターガーデンなどの設定に使った資料写真などをお持ちします。


おじいちゃんの甘露湯をめぐる物語。

 耀子のおじいちゃんが作った甘露湯は、東南アジアで好まれている、あるスイーツがイメージの元になっています。おじいちゃんは、なぜそれを作ることができたのか。耀子の祖父と、甘露湯をめぐるお話です。


龍治と龍一郎、立海のヴィジュアルイメージ

 ヴィジュアルイメージというのは、自分で勝手にそう呼んでいるもので、登場人物をイメージするときに見る写真であったり、音であったり、香りであったり、いろいろです。核となった写真をお持ちします。
 龍治のヴィジュアルイメージ、実はあの人なのです……。


「天の花」で立海と耀子が夢中になった
『リトモさん』はこんなクルマ


なでし子物語 天の花」に登場するこの車、なかなか見かけないのですが、素敵なのです。当時のカタログを二点、お持ちします。


「フェアレディZ」と「春野町」、
「すみれの花咲く頃」と「彼方の友へ」


なでし子物語 地の星」にて登場する由香里の愛車は日産自動車のフェアレディZ。チョコの言葉を借りれば「ビッとしてる」、耀子の言葉では「ものすごく速そう」な車です。
 この車と由香里は、フェアレディという語感のほかにもうひとつ、峰生のモデルにした土地でもある、静岡県の春野町のことが頭にありました。(峰生のイメージは天竜川近辺の四つの町の風景をベースに設定しています)
 そしてそれは、あとから考えると、なんとなく不思議なご縁に結ばれていたのです。


ミネロールのイメージの元となった
おいしいロールケーキのお話


 なでしこ印のミネロールはとてもおいしいクリームが入ったロールケーキ。そのロールケーキが登場するきっかけとなったお菓子が静岡県磐田市にあります。
 福々しい名前のそのロールケーキのお話を。


耀子のエプロンの秘密

 耀子のエプロン、実はものすごく可愛いのです。微に入り細に入り、書きたかったのですが、あまりに書きすぎるとバランスを欠くのであっさりと書いていますが、今こそ! 語らせて! 耀子のエプロン!(……と書いてみたけど、ものの数秒で終わりそうです……)


ハム兄弟の所属サッカーチームは、
こちらを想定しています


 ハムスケ、ハムイチが所属していたサッカーチームは、名前はあがっていませんが、イメージしているチームがあります。「地の星」と「常夏の光」で登場している、第二世代の彼らのチームとあわせてのお話を。


楽器の都・浜松と金管楽器と「春が来た」

 作品を書くにあたっては、毎回、鍵になる光景がいくつか頭に浮かび、登場人物たちはどうしてその光景の状況にいたったのかという推定をしながら進めていきます。
地の星」で最初に浮かんだのは、天竜の山奥で、ご年配のトランペッターが高らかに「春が来た」を吹くシーン。そのイメージは、浜松市のある楽器メーカーの記事から浮かびました。


 こんな感じのお話です。次回は「彼方の友へ」をお送りします。

伊吹有喜

2018年10月28日日曜日

11月1日 八重洲ブックセンターのお茶会の
メニューを作っています

 こんにちは、空の青色が澄んできて、心地良い季節となりましたね。
 いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
 さて
11月1日の本の日のお茶会、どんなお話がお楽しみいただけるか、いろいろ悩んだのでメニューを作ってみました。「彼方の友へ」と「なでし子物語」の取材や設定についての内緒話です。お気に召すものがありましたら、当日、お声がけください。
 もちろん「ミッドナイト・バス」や「カンパニー」、「BAR追分」や「今はちょっと、ついてないだけ」などのお話も大歓迎です!
 メニューはまず「なでし子物語」からこちらに掲載しますね。
 それではお目にかかれますこと、楽しみにしております。

伊吹有喜

2018年10月28日日曜日

10月29日(月)NHK BSプレニアムにて
宝塚歌劇月組公演『カンパニー』『BADDY』が放映されます

 日毎に秋めいてまいりましたね。いかがお過ごしですか。
 今日はうれしいお知らせがあります。
 10月29日にNHK BSプレニアム、15時10分から宝塚歌劇月組による「カンパニー」が放映されます。主演は珠城りょうさん、愛希れいかさんです。
「カンパニー」も「BADDY」も心惹かれる歌や演技やダンスのシーンがたくさんあって、お話したくてたまりません! が、まずはNHKでの放映のお知らせを。

 
NHK 番組表
 http://www2.nhk.or.jp/hensei/program/

 DVDとブルーレイはこちらです
 https://www.tca-pictures.net/shop/press/180302_company.html

 現在、月組は東京宝塚劇場で「エリザベート」を公演中です。先日、拝見しましたが、とても素敵で、終演後は夢見心地。明日からまた頑張ろうと、元気が出てきました。
 バレエもオペラもわくわくするのですが、鑑賞後に元気が出てくるというのは宝塚歌劇ならではの余韻。すごいなあと思います。映像で見ると、隅々までじっくり鑑賞できて、これがまた楽しいのです。

 それではまたおたよりします。
 冷えてきましたので、皆様、お身体を大事にしてくださいね。

伊吹有喜

2018年10月18日木曜日

11月1日、本屋さんのあのカフェで
三人の作家とお茶を飲みながら
のんびり本のお話をしませんか?

 今年の夏は本当に暑かったですね。皆様いかがお過ごしですか?
 私のほうは夏からしばらく体調を崩していたのですが、最近、少しずつ調子が戻ってきました。
 さて、本日はお茶の会のお誘いです。
 このたび11月1日に八重洲ブックセンターで行われる「
文芸ファンミーティングin Tiffany」にお招きをいただきました。第三回目を迎えるこちらのイベント、この日は「本の日」にちなみ、本にまつわる小説の作者、三人が登場します。
お一人は「本のエンドロール」の安藤祐介さん。
 もうお一人は「プリティが多すぎる」の大崎梢さん。
 そして「彼方の友へ」の私です。 

 詳細はこちらです。

 ◆第3回文芸ファンミーティングin Tiffany安藤祐介さん×伊吹有喜さん×大崎梢さん | 八重洲ブックセンター
 http://www.yaesu-book.co.jp/events/other/14879/

 どんなお話がお楽しみいただけるでしょう? あれこれ思案しています。設定したけれど、本編にまったく入らなかった、有賀の洋服事情、純司の「風花」の秘密、ハッちゃんと美蘭と史絵里がこしらえた素敵なクリスマスのごちそうのお話などいかがでしょう? 
「なでし子物語」の常夏荘の見取り図や邸宅の設定資料、おじいちゃんの甘露湯の秘密。「地の星」の「ミネロール」のモデルになった美味なロールケーキのお話、「天の花」の「リトモさん」や風に鳴るハープのお話。
 そのほか「ミッドナイト・バス」にまつわる新潟の美味あれこれ。「カンパニー」にまつわるダンスや舞台取材のお話。「今はちょっと、ついてないだけ」に登場する厚切りハムと豆のスープのお話。「BAR追分」に登場する新宿の実在のお店のお話などいかがでしょう? もちろん読書の喜びや、秋冬の読書の友(こたつやアロマや音楽や、お茶やお酒やお菓子やら)などについて語り合うのも楽しいに違いありません! 

 穏やかな秋のひととき、お茶を飲みながら本のお話をいたしませんか? 
 11月1日、八重洲ブックセンターにてお待ちしております。

伊吹有喜

2018年6月18日月曜日

「常夏の光 なでし子物語」第二回

 みなさん、こんにちは。「折々のいぶき」スタッフの二宮です。
 伊吹有喜の最新情報をお知らせします!

「asta」(ポプラ社)で好評連載中の「常夏の光 なでし子物語」は第二回が7月号でお読み頂けます。
 瀬里のアルバイト先に現れたのは、なんと立海。強引に瀬里の腕をつかみ連れ出そうとしますが……。
 是非ともご一読ください!

 今回の最新情報は1つだけですが、次回は最新エッセイ、そして新連載のお知らせができると思います。
 またご期待ください!

スタッフ 二宮南

2018年5月5日土曜日

宝塚歌劇「カンパニー」がいよいよ千秋楽に!

 こんにちは、伊吹です。皆様、いかがお過ごしですか? 
 心地よくお過ごしでありますようにと願っております。

 先月から当サイトにスタッフの二宮が加わり、折々の活動をお伝えすることになりました。あまり更新できずにいるこのサイトですが、助っ人に恵まれてうれしいです。
 さて風薫る五月。新緑が目にうるわしいこの時期は、季節のなかでもっとも好きです。なかでも薄紫の藤に続き、山では百合が、街ではツツジが咲きこぼれる一連の時期は日本列島花いっぱいという心地がして和みます。

 そうした美しい季節のなか、二月から始まった
宝塚歌劇 月組による「カンパニー」も五月六日に千秋楽を迎えます。
 設定は変わっているのですが、宝塚版「カンパニー」、とても素敵です! 珠城さんのかっこよさ、愛希さんの愛らしさ! 月組の皆さんのパワフルな歌とダンス、心ひきこまれるお芝居。
「カンパニー」もショウの「BADDY」もお一人おひとりがその役の人生を舞台上で鮮烈に生きている存在感があり、目が離せませんでした。開演以来、宝塚と東京の劇場で鑑賞したのですが、何度拝見してもすべてに新しい魅力を感じ、とても楽しかったです。さらにはふつふつと元気がわいてきました。公演期間中、仕事の手をふと休めたときや、季節の変わり目で体調を崩したときなど、今、この瞬間も、宝塚や日比谷の劇場で青柳や美波、高野や由衣たちが活躍する舞台が繰り広げられているのだと考えると、むしょうにときめくのです。
 なかでもラストシーンで、タイトルの「カンパニー」という言葉を皆さんが歌うシーンを思い出すと、喜びがこみあげます。自作の小説の題名を、こんなにパワフルで美しいハーモニーで歌い上げられるのを聞けるなんて! こんな嬉しい体験、なかなかできるものではありません。
 その舞台も、いよいよ千秋楽。
 二月に宝塚劇場で拝見したあの大階段の様子や、トップの珠城さんと愛希さんが大きな羽根を付けた姿を間近で見た感想(あまりに綺麗で目がくらみそうに……)等々、舞台の鑑賞記を、またのちほどお送りできたらと思います。

 それではまた、おたよりします。心地よい五月をお過ごしください。

伊吹有喜

2018年4月27日金曜日

本TUBE様にて「彼方の友へ」インタビュー動画が配信中!

 こんにちは、二宮です。最新情報をひとつ忘れていました。
 インターネット上のインタビュー動画が公開になっています。

 
本TUBE様に「彼方の友へ」&伊吹が登場! 本TUBEアンバサダー 中村優子さんのインタビューで「彼方の友へ」執筆について語っています。作者いちおしの「頼りになる人」とは一体?

【著者出演】彼方の友へ|本の動画投稿コミュニティサイト「本TUBE」
前編 http://hon-tube.com/?mv=2671
後編 http://hon-tube.com/?mv=2672

 是非ともご覧ください!

スタッフ 二宮南

2018年4月27日金曜日

伊吹有喜、最新情報 2018年4月

 はじめまして。私、このサイト「折々のいぶき」のスタッフ、二宮南と申します。
 これから折々に、伊吹に代わって最新情報をお伝えしていきたいと思います。

1. 「CREA」5月号にて対談が掲載!

 現在、
発売中の「CREA」(文藝春秋)で、旅行作家・吉田友和さんとの対談『本にまつわる四方山話』が掲載されています。対談をまとめてくださったのは、ライターの瀧井朝世さんです!
 伊吹が多くの作品を拝読してきた吉田さんと、旅の最中に読む本やその本への思いを語り合っております。是非ともご一読ください!
 

2. 「なでし子物語」、始動!

 昨年刊行しました「なでし子物語」の「地の星」と「天の花」に連なる最新シリーズ「常夏の光」が始まりました。
 「asta」(ポプラ社)6月号から連載開始です! 是非ともご一読ください!


3. 新作短編「夏も近づく」がオール讀物に!

 現在発売中の「オール讀物」(文藝春秋)5月号の特集「美味しい小説」にて、伊吹が短編を発表しています。タイトルは「夏も近づく」です。
 片田舎にひとり住んでいる叔父のところに突然預けられた少年。ぎこちなかった二人は食を通して次第に打ち解けていきます。しかし……。
 誌面初登場になる「オール讀物」を是非ともご一読ください!


4. 書き下ろしエッセイ「鈴蘭の幸運」が中日新聞に

 4月27日(金)付けの中日新聞「心のしおり」欄にエッセイ「鈴蘭の幸運」を寄稿しました。
 新しく社会に出て行く皆さまに、伊吹の経験を折り込みながら、エールを贈るエッセイです。先日、名古屋にて行われた「乙女の友大賞」授賞式の模様も入っております。
 こちらも是非ともご一読ください!

 ではまたこちらでお目にかかれればと思います。
 今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

スタッフ 二宮南

2018年3月27日火曜日

「彼方の友へ」が「乙女の友大賞」を受賞しました!

 東京は今、桜がまっさかり。皆様いかがお過ごしでいらっしゃいますか。楽しく、お健やかにお過ごしでありますようにと思っております。

 さて、11日の名古屋でのトークイベント、お越しいただきありがとうございました。
「彼方の友へ」執筆の際の裏設定、おそるおそるいろいろ書いて持っていったのですが、お楽しみいただけたようで本当に嬉しかったです。どうもありがとうございました。

 そしてそのイベントではさらに嬉しいことが!
 このたび名古屋の書店さんを中心に全国の有志の書店員の皆様が「
彼方の友へ」にちなんで「乙女の友大賞」という賞を作ってくださいました。トークイベントの前にその授賞式が行われ、アニー・ローリーのギターの生演奏のなか、鈴蘭の花をいただきました。大感激です! 
 今年でデビューして10年になりますが、そのきっかけとなった2008年のポプラ社小説大賞の特別賞以来、賞をいただいたのは初めてです。
 作家になって初の受賞が書店員の皆様からのお心のこもった賞というのは、子どもの頃におこづかいを握りしめて出かけた本屋さんを思い出し、喜びとともに、心に熱く、じんわりと響くものがあります。
 受賞の翌日、名古屋の書店さんにご挨拶にうかがったところ、そこにはあたたかいお言葉でつづられたPOPや、「彼方の友へ」の象徴でもある、鈴蘭の花の刺繍やイラスト入りのPOPなど、書店員さんの個性あふれるディスプレイや推薦のお言葉があり、嬉しくて涙ぐみそうになりました。この賞をくださった全国の書店員さんのお店にも、おそらく同じように応援のお言葉があるのだと思うと、本当に感謝の思いでいっぱいです。さらには本をお手にとってくださった多くの方々から(友とお呼びしたいワ!)、美しい便箋につづられたお手紙やメッセージをいただき、嬉しいという言葉では言いあらわせぬほど嬉しいです。ありがとうございます。

 本好きの皆様と同じく、私も読みものが好きです。本とともに過ごして四十数年。この先も一生、本と一緒です。読み手としても、書き手としても、良き「友」でいられますよう、これからも励みます。よかったら、ずっと本の世界でご一緒していただけたら、うれしいです。

 11日、12日に訪れた名古屋の書店さんでサイン本を作らせていただきました。二週間近くたってしまったので、もしかしたら店頭にないかもしれませんが………。
 この日から三代目になる落款を初めて捺しました。文字はこれまでと同じく、喜びをこめての「喜有」。間紙は「彼方の友へ」にちなんだ紙に、春の花の紙、縁起物の紙と、いろいろ入っています。どんな紙がお手元に届くでしょうか。まさに「ほんのきもち」ですが、お楽しみいただけたら幸いです。
 
 そして「乙女の友大賞」を贈ってくださったお店に並んでいる本には、早川世詩男さん書き下ろしの鈴蘭のイラスト入り特製・水色の帯がかかっています。数に限りがありますが、受賞記念の特製フリーペーパーもあります。よかったらお近くの書店さんにお運びください。


●「乙女の友大賞」展開中のお店 (順不同・三月現在)

・精文館書店 中島新町店様 ほかチェーン18店様
・紀伊國屋書店 名古屋空港店様
・ジュンク堂書店 ロフト名古屋店様
・七五書店様
・MARUZEN 名古屋本店様
・TSUTAYA ウイングタウン岡崎店様
・広島 蔦屋書店様
・SuperKaBoS 鯖江店様
・丸善 新宿京王店様
・文教堂 北野店様
・明林堂書店 JR別府店様
・知遊堂 亀貝店様
・うさぎや 矢板店様
・うさぎや 栃木城内店様
・ブックセンターほんだ様
・柏の葉 蔦屋書店様
・三省堂書店 名古屋本店様
・カルロバ 名古屋店様
・明林堂書店 大分本店様
・大盛堂書店様
・ジュンク堂書店 名古屋栄店様
・三洋堂書店 新開橋店様
・紀伊國屋書店 プライムツリー赤池店様


それではまた、おたよりします!

伊吹有喜

2018年3月8日木曜日

3月11日の15時より、ジュンク堂書店
ロフト名古屋店にて、嬉しいイベントが!

 こんにちは、日が長くなり、春めいてまいりましたね。いかがお過ごしですか? 
 さて、本日は「
彼方の友へ」について、うれしいお知らせを。
 このたび名古屋を中心に十数店の書店の皆様から熱い応援をたまわり、「彼方の友へ」についてお話をさせていただくことになりました。会場はジュンク堂書店 ロフト名古屋店様です。
 嬉しいです! 作品内で波津子や空井が「届いた」と感じたことを、現実に自分も体験しているようで猛烈に感激しています。書店の皆様、ありがとうございます!!
 今、どんなお話がお楽しみいただけるだろうかとあれこれ考えながら、「彼方の友へ」の取材や人物設定の資料、会話や場面の背後にある設定、いわゆる裏設定の原稿などを見返しているところです。
 有賀が波津子にかけた電話の裏事情や、純司のお店「風花」の秘密などいかがでしょう? 設定したものの、本文にはまったく出なかった有賀主筆の普段着事情や、美蘭の素敵なアパートメントのお話などはどうかな? 
 当日はサイン会もありますので、本にはさむ間紙として、春にちなんだ紙をいそいそ集めているところです。ハッちゃんの名字の佐倉と、この季節にちなみ、桜の模様の間紙をいろいろ持っていきますね。

 詳細はこちらに
 honto店舗情報 - 『彼方の友へ』熱愛ファンミーティング
 https://honto.jp/store/news/detail_041000024583.html 

よかったらぜひ、春の名古屋に足をお運びください。
会場でお目にかかれますこと、楽しみにしております。

伊吹有喜

2018年1月26日金曜日

宝塚歌劇 月組の「カンパニー」の公演が始まりました
同じ日に「天の花 なでし子物語」も刊行します!

 一月が過ぎるのはあっという間で、いよいよ宝塚歌劇 月組による「カンパニー」の公演が9日より宝塚劇場で始まります。
 私もワクワクしながら、新幹線に乗り、宝塚へ行く予定です。子どもの頃、お休みの日になんとなくタカラヅカの劇場中継を眺めていたものですが、まさか三十数年後に自分が書いた小説が、あの舞台にのるなんて夢にも思わなかったです。本当に夢じゃないかしら? と、時折思います。
 カンパニーを連載させていただいた「
小説新潮」にて、月組のトップスターの珠城りょうさんと、トップ娘役の愛希れいかさんの対談が掲載されています。一部が今、インターネットでご覧いただけます。

 『カンパニー』舞台化記念座談会 作家「伊吹有喜」×宝塚歌劇団月組「珠城りょう」「愛希れいか」 | デイリー新潮  https://www.dailyshincho.jp/article/2018/01240700/?all=1

 この対談は年末に宝塚歌劇団で行われたのですが、青柳役の珠城さんと、美波役の愛希さん、お二人がソファに座っている姿は本当に麗しくて、ため息が出そうでした。

伊吹有喜『天の花 なでし子物語』

初版:2018年2月9日
ISBN:978-4-591-15666-7
出版:ポプラ社
価格:本体1,500円+税



 そして同じ日の9日に「天の花 なでし子物語」も刊行されます。
 この作品は高校三年生になった耀子が、常夏荘を飛び出すところから始まります。バスや電車に揺られながら思い出すのは、緑豊かなあの地で立海や龍治と過ごした四年前の夏のこと──。
 時間的には「なでし子物語」と「地の星」の間に位置するこの作品は、耀子と立海が子どもでいられた最後の夏と、耀子の結婚のいきさつを描きます。赤いオープンカーと、ジューシーなハンバーガーに彩られた1984年の夏は、耀子たちにとって特別でしたが、幼い二人を見守っていた龍治にとっても、そののち生涯忘れられない夏となるのです……。
 龍治のその思いが明かされる第四部「常夏の光 なでし子物語」、あと少しで「asta」にて連載開始です!
 美しく育った耀子の娘、瀬里と、そんな彼女に慕われる、若き大叔父の立海、自分の立海への思いがよくわからないまま仕事に邁進し続け、三十代を迎えた耀子。そして耀子たちが起業した小さな会社の発展とともに、変貌しようとする山奥の集落、峰生。
 小さくて風にあえなく揺れるけれど、うつむかず、天を仰いで咲こうとする「なでし子」たちの物語。よかったらぜひ引き続き、常夏荘の世界にいらしてください。

 さて……もう少し、宝塚歌劇団のお話を。
 お稽古場で月組の皆さんにもお目にかかったのですが、そのお稽古場、とても広くて天井が高かったのです。剣や槍などを持ってお稽古しても、剣先が天井に触れない高さとか。そして、皆さん、すらりとした立ち姿が本当にまぶしくて、私はすっかり舞い上がってしまい、ご挨拶の言葉もしどろもどろ。お一人お一人に素敵な目力があり、なんとなく目が合っただけで、勝手に胸がドキドキするのです。
 私がうかがった日はお稽古の初日近くで、演出の石田昌也先生を囲んで、皆さん、作品の概要の説明を聞いていらっしゃいました。静かに佇んでいるけど、いざ音楽がかかると、全員ダンスがすごく上手で、歌もお芝居もなさるんだよなあ〜〜などとのんびり眺めていたら、目があった方にニコッと微笑みかけられて、再びドキドキ。なんて可愛い方! 
 広いお稽古場を出てしばらく廊下を歩いていると、階段の方角から透き通った女性の歌声が聞こえてきました。団の方のお話では、階段の踊り場あたりで声が反響するので、レッスン前に発声練習も兼ねて歌を歌う人がいるとのこと。
 たしかに合間に発声練習のようなものもまじっていたのですが、すばらしくのびやかで澄み切った歌声にうっとりしました。それと同時に、これで練習なのか……とも。
 本番になったら、さらに美しく磨かれて舞台に現れるのだと思うと、すごい世界だとあらためて思いました。そして本当に丁寧に、寸暇を惜しむようにして、それぞれが自分の技量を磨いていることも実感しました。
 東京公演のチケットもそろそろ発売が始まります。
 壁際に追いやられた会社員とダンサーが手を組み、ひたむきさを武器に反撃に転じようとする「カンパニー」。
 舞台とともに、小説もお気に掛けていただけたら嬉しいです。

伊吹有喜

2018年2月9日金曜日

「彼方の友へ」が吉川英治文学新人賞候補に選出されました

伊吹有喜『彼方の友へ』

初版:2017年11月17日
ISBN:978-4-408-53716-0
出版:実業之日本社
価格:本体1,700円+税



 寒い日が続きますね。いかがお過ごしでいらっしゃいますか。  ご報告が遅れましたが、「彼方の友へ」がこのたび吉川英治文学新人賞の候補となりました。とても嬉しいです!! 選考会は3月1日。どきどきしながら今、二月を過ごしています。  さて、インフルエンザがとてもはやっているようです。そこで、やはり防寒が大事かと思い、最近外出するときは、耳まで隠れるニット帽を目深にかぶり、顔は大きなマスク着用、首と肩はマフラーぐるぐる巻きの完全防備で歩いています。完全にあやしい人ですが、背に腹は変えられません……。温かくなるまで、不審者なスタイルでいようと思います。  皆様も防寒と体調にお気をつけくださいね。それではまた……。

伊吹有喜

2018年1月26日金曜日

ミッドナイト・バスの映画が27日(土)から公開されます!

 先日、年が明けたと思ったら、もう二月も間近。早いものですね。この分ではゴールデン・ウイークもすぐに来る気がします。
 さて、このたびは嬉しいご報告があります。
 映画「
ミッドナイト・バス」がいよいよ27日(土)から公開が始まります。先行ロードショーが行われた新潟では、多くの方々に映画館へ足をお運びいただき、感謝の思いでいっぱいです。ありがとうございます!

 こちらのサイトで予告編と全国の上映館の情報がご覧いただけます。

 映画「ミッドナイト・バス」公式サイト - 2018年1月より公開
 
http://midnightbus-movie.jp/

 原田泰造さんをはじめ、出演者の皆様の魅力と、新潟の風土の美しさがいっぱいの作品です。そして川井郁子さんのテーマ曲、「ミッドナイト・ロード」もたいそう素敵なのです。お近くの映画館で、ぜひご覧いただければと思います。

 さて、風邪とともに、インフルエンザも流行している模様。皆様、体調にお気をつけくださいね。風邪は引き始めが肝心とよく聞きますが、治りかけもかなり大事だと思います。少し良くなると、休んでいる間の遅れを取り戻そうと無理をしがちですが、そこでこじらせてしまうと、後々大変……。気はあせりますが、ゆっくり着実に参りましょう。
 それではまた、おたよりします。

伊吹有喜

2018年1月8日月曜日

あけましておめでとうございます。
本年が皆様にとって、素晴らしいお年でありますように

 いよいよ2018年の始まり。皆様、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。心地良くお過ごしでありますようにと願っております。
 私の方は恥ずかしながら、先月から風邪をひいており、ようやく本日から体調と相談しつつ、ゆるゆると活動を初めています。
 そうしたわけでごめんなさい……今年も年賀状などの新年のご挨拶ができませんでした。昨年は足の骨折、今年は風邪で、ご無礼続きで本当に恥ずかしいです。少しずつ寒中見舞いでお返事を、と思っているのですが……。そこで申し訳ないながら、先にこちらでご挨拶を申し上げるしだいです。本年もよろしくお願いいたします。


 さて、毎日とても冷え込みますね。そしてこの乾燥ぶりときたら! 加湿器を使ってはいるのですが、今年は初めて家のなかでマスクをして過ごしています。
 ところが紙マスクを使っていたら、肌が荒れてしまいました。そこで布マスクをいくつか試してみたところ、相性の良いものがあり、現在そちらを使用中です。喉と鼻が快適なうえ、大きめなのでマスクをつけると、目から下の肌がほかほかと潤い、なんとなく美容にも良さそうな……となると、オデコや目の回りも覆ってもらいたいもの。そこで同じ素材の腹巻きを出し、これを数カ所、チョイチョイとハサミで切ったら、按配良さそうだと考えました。しかし、そうなるとマスクを越え、もはや目出し帽の領域。元は腹巻きですから、よく考えるとすでにマスクは越えていますが……。しばらく思案して、いくら自宅といえど、目出し帽を常に着用とはいかがなものかと結論が出て、やはりマスクにとどめておくことにしました。
 今さらながらですが、喉と鼻に不安を感じたら、皆様、寝ている間(私は起きているときもつけていますが)布マスクをおすすめです。コットン、シルク、ガーゼ、リネン、竹布、いろいろな素材があり、どれも快適ですが、私は奈良の絹の会社が作っている、顔に触れる部分がシルク、外側はコットンのものとの相性がよかったです。くれぐれも風邪にはお気をつけくださいね……。
 それではまた、おたよりします。

伊吹有喜

2017年12月20日水曜日

「彼方の友へ」が直木賞候補に選出されました!

 ついこの間、読書の秋と書いたのに、気付けばもう年末。2017年もあっという間でした。いかがお過ごしでいらっしゃいますか?

 さて、本日は嬉しいご報告があります。「
彼方の友」が第158回の直木三十五賞の候補となりました。
 本をお手にとってくださった皆様、そしてこれからお手に取ってくださる皆様。本をお手元に届けてくださった書店の皆様、愛らしい波津子の絵を書いてくださった早川世詩男様、心浮き立つような装丁をしてくださった成見紀子様、そして連載中、花をあしらった挿画を描いてくださった小春あや様、連載を支えてくださった担当の編集者様。応援してくださっているすべての皆様のおかげです。心から感謝しております。
 作品内の言葉にちなみ、恐縮ながらどうか「友」と呼ばせてください。
 友よ! ありがとうございます!
 選考会は来月16日(火)です。心をときめかせて、その日を迎えようと思います。

 さて、ますます冷え込んでまいりました。身体が縮こまると、思わぬところで転倒などをしがちです。皆様、お気をつけくださいね。一番の対応策は月並みながら、やはりあたたかい格好をすることでしょうか。私は最近、自宅にいるときも使い捨てカイロを服の上から腰に貼っております。やっぱり温かく、低音やけどが若干心配ながら、もう手放せませぬ……。
 それではまた、おたよりします。

伊吹有喜

2017年11月17日金曜日

「彼方の友へ」を上梓しました!

伊吹有喜『彼方の友へ』

初版:2017年11月17日
ISBN:978-4-408-53716-0
出版:実業之日本社
価格:本体1,700円+税



 冷えてきたなあ、とは思うのですが、今年は例年にくらべて比較的温かいですね。いかがお過ごしでいらっしゃいますか? 
 さて嬉しいお知らせがあります。2013年から連載させていただいた「彼方の友へ」がいよいよ本にまとまり、発売されました。
 物語の始まりは昭和十二年のまさに今の時期です。主人公のハツ(波津子)は女学生の間で絶大の人気を誇る雑誌「乙女の友」に憧れる十七歳。家庭の事情で女学校への進学をあきらめ、女中として働いているのですが、勤め先から解雇を言い渡され、途方に暮れています。そんな波津子の前に、夢のような話が舞い込むのですが……。
 この作品は実在の雑誌「少女の友」をモデルにした「乙女の友」編集部を舞台に、一人の少女が大人になっていく姿、そして時代の大きな変化に翻弄されながらも、自分たちが信じるものをどこまでも真っ直ぐに伝え続けようとした人々の姿を描いた作品です。
 創作なので、実際の「少女の友」編集部とは異なる部分も多いと思います。それでも充実した誌面を読者のもとに届けようとする作り手の志、その雑誌を多くの読者に届けた人々の熱意、その雑誌を心待ちにして、読後の感想や思いを編集部に届けた読者たちの情熱。こうした思いは変わらないと思い、描いてきました。
「少女の友」に関わった方々と出版界の先人、そして私にとっては祖父母の時代でもある、この時代を生きたすべての方々に心からの敬意をこめて。
彼方の友へ」。お手にとっていただけたら嬉しいです。

 この作品に関するエッセイ「消えぬもの、続いていくもの」が、近々「Webジェイ・ノベル」にも掲載されます。掲載されましたら、また、こちらでお知らせしますね。

 それほど冷え込まないといえど、この寒暖差は油断大敵! 食欲の秋です。美味なるものを食して、しっかり体力をつけませう。そして読書の秋でもあります。よかったら、ハッちゃんこと、波津子の物語もぜひお手元に。
 それではまた、おたよりします。

伊吹有喜

2017年11月1日水曜日

「小説BOC 7」に「旅めし」のエッセイ掲載と
新潟県立図書館のトークイベントのお知らせです

 ついこの間まで夏の暑さが残っていたのに、冷え込みますね。そしてもう年末も間近に迫ってまいりました。毎年、この時期になると思うのですが、時間がたつのは本当に早いものです……。

 さて、ただいま「
小説BOC 7」(中央公論新社)に、エッセイが掲載されております。旅行先で出会った食を題材にした「旅めし」という、五人の著者によるエッセイ特集のひとつです。私はトルコのヨーグルトについて書いています。

 食欲の秋にぴったりなエッセイ特集のお知らせとともに、読書の秋のお知らせも!
 11月4日(土)、新潟県立図書館にお招きをいただきまして「本とおいしいお話」をテーマに、トークイベントを行います。料理研究家で、FM PORT79.0のナビゲーターでもある佐藤智香子さんと、「ミッドナイト・バス」や「バール追分」に登場する新潟の食を中心においしいお話を繰り広げる予定です。事前予約のイベントですでに満席ですが、当日の12時からキャンセル待ちの受付があるそうです。

 伊吹有喜トークイベント『本と、おいしいお話』開催のお知らせ - 新潟県立図書館
 https://www.pref-lib.niigata.niigata.jp/index.php?key=jo59yz0k4-3343#_3343

 普段あまり人前に出ないので緊張していますが、会場でお目にかかれますことを、とても楽しみにしております。

 それではまた、おたよりします。皆様、あたたかくしてお過ごしくださいね。

伊吹有喜

2017年10月21日土曜日

「ミッドナイト・バス」のトークショーと
舞台になった新潟市をめぐる動画が公開中です

 秋もますます深まり、いかがお過ごしでいらしゃいますか。私のほうはおかげさまで変わらずに過ごしております。

 さて、先日、新潟日報メディアシップにて、フリーアナウンサーの遠藤麻理さんと「
ミッドナイト・バス」のお話を中心としたトークイベントが開催されました。
 初めは緊張したのですが、遠藤さんと会場の皆様のおかげで楽しくお話ができました。新潟の皆様、どうもありがとうございます。
 そして会場で本を購入してくださった皆様、心よりお礼を申し上げます。本をお手にとってくださった方とお目にかかる機会はめったにないことで、とても嬉しかったです。

 そのイベントの様子と、小説の舞台となった場所をご紹介する動画がただいま新潟日報様のサイトにて公開中です。作品内に出てくる金メダルのカレーやカステラ屋さん、萬代橋などがご覧いただけます。そして、近年、体型が横に広がってしまった、わたくしも……。四十代半ばをすぎたら、ムクムクと顔と身体が大きくなってしまい、最近一生懸命、メディアで話題のあのフィットネス道具を試しているところ。
 中年になって体型の変化が起きるのはやむをえないとしても、それなら横じゃなくて縦、できれば胴じゃなく足が伸びればいいのにと切に思います……と嘆いても仕方ないので、とりあえずは黙々と運動に励む所存です。

新潟日報モア様
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/movie/

 作品内でたびたび登場する、バスセンターの様子もご覧いただけます。

 このバスセンターのお蕎麦スタンドはカレーも美味ですが、同じフロアにおむすび屋さんもあり、このおむすびのご飯は「さすが米どころ!」と思う味わい。そして二階には「みかづき」というお店があり、「イタリアン」という焼きそばの上にミートソースがかかった、おいしい麺のファストフードが楽しめます。

伊吹有喜

2017年10月19日木曜日

「地の星」をお手にとってくださって
ありがとうございます!

 こんにちは、澄んだ空気が気持ちよいですね。いかがお過ごしですか? ここちよいお時間が流れていますよう、願っております。
 さて、このたびは「
風待ちのひと」の舞台、美鷲のモデルである三重県・尾鷲市在住の叔母からうれしい知らせを受け取りました。先日、地元紙に掲載された尾鷲市の書店、川崎尚古堂様の売り上げランキング一位に「地の星」が入っていたとのこと。

 熊野古道の「伊勢路」が通る尾鷲市は、美しい海と森、日本一の雨量を持つ町です。現在は高速道路が開通していますが、「風待ちのひと」を書いた頃は「美鷲」と同じく、紀伊半島の山々をたくさん越えた先にある町でした。デビュー以来、その町の方々がずっと応援してくださっているのだと思うと本当にうれしく、感激しています。どうもありがとうございます。

 それと同時に、たとえば九州や四国、北海道、あるいは本州の太平洋側の町、日本海側の町、海がある町、内陸の町、小さな島、大きな島、大都会であったり、峰生のような小さな集落であったり……広い日本のどこかで、私の作品をお手に取ってくださる方がいるかもしれないと思うと、猛烈にうれしく、ときめきます。読者カードや嬉しい感想をお送りくださった皆様、本当に、ありがとうございます。

なでし子物語」はこれからも続きます。よかったらぜひ、耀子と立海、そして遠藤家の人々をめぐる物語の世界をご一緒してください。
 それではまたおたよりします。
 冷えこんできました。皆様お風邪など召されぬようお気を付けください。

伊吹有喜

2017年9月26日火曜日

なでし子物語「天の花 地の星」の「地の星」が刊行の運びとなりました。「天の花」は来年早春に刊行予定です。

伊吹有喜『地の星』

初版:2017年09月21日
ISBN:978-4-591-15605-6
出版:ポプラ社
価格:本体1,600円+税



 こんにちは、あっという間に夏は過ぎ去り、涼しくなってまいりましたね。
 いかがお過ごしでいらっしゃいますか? 
 私のほうは変わりなく過ごしております。
 さて「asta」にて2014年から連載させていただいた「天の花 地の星 なでし子物語」の「地の星」がこのたび刊行の運びとなりました。
地の星」は「なでし子物語」で「あたらしいじぶんをつくるんだ」と決意した耀子が大人になり、迷いながらも自分の道を探し、歩いていく物語です。
 時代は1998年、二十八歳になった耀子の姿を描いています。

 来年の早春に刊行予定の「天の花」は「なでし子物語」と「地の星」の間にある十代の耀子の物語です。中学生になった耀子と、十歳の立海、そして妻との離婚をきっかけに傷害事件にまきこまれた二十代の龍治の三人が常夏荘でひと夏を過ごす物語と、その四年後、高校三年生になった耀子の物語が交差します。
 耀子と立海、そして遠藤家の人々をめぐる世界。引き続き、お気に掛けていただけたら、とてもうれしいです。
 
 ところで今回、「地の星」にちらりと出てくる由香里の親戚「タツノさん」は「BAR追分」シリーズで活躍しているあのお方です。連載中に「もしかして……」とお声がけをいただき、むしょうにうれしかったです。ありがとうございました。
 両作品、これからもどうぞよろしくお願いします。

 さて涼しくなって過ごしやすくなりましたが、夏の疲れも出やすいとき。みなさま、お身体にお気を付けてお過ごしください。
 それではまた、おたよりします。

伊吹有喜

2017年6月30日金曜日

「カンパニー」の舞台化が決まりました。
来年二月、宝塚歌劇団にて公演が行われます。

 梅雨まっ最中ですが、心なしか今年は一日中雨が降り続くことが少ない気がします。みなさまがお住まいの町ではいかがでしょうか?
 最近、近所をよく散歩しているのですが、時折ふわりとバニラのような甘い香りがして、どこかの庭先でくちなしの花が咲いているのを感じます。
 雨で洗われた空気のなかで、その香りは清らかで甘く、この季節ならではの楽しみだと深く味わっています。

 さて、このたびはとてもうれしく、驚いたご報告を。
 「
カンパニー」が宝塚歌劇団で舞台化されることが決まりました。来年二月から宝塚劇場で、三月末からは日比谷にある東京宝塚劇場にて、月組による公演が行われます。
 歌、ダンス、お芝居。すべてが揃った、日本のエンターテインメントの最高峰でもある「カンパニー」から、早々にお声がけをいただき、本当に嬉しく、光栄です。
 作品内のあのシーン、あのダンスは、どんなふうに舞台の上で演じられるのでしょうか。想像するだけで胸がときめきます。追ってまた、いろいろお伝えいたしますね。


 さてご報告のあとは私の近況を……。
 現在、「なでし子物語 天の花 地の星」と、「彼方の友へ」の単行本化を進めています。こちらは秋に刊行予定で、今、はりきって原稿を見ています。
 別冊文藝春秋の連載「ホームスパン」は、盛岡の美緒ちゃんのもとに、突然、東京からお母さんが訪問を。これまでずっと互いに互いを避けあっていた二人が次号、初めてぶつかり合います。
 「ミッドナイト・バス」の映画の製作も進んでいます。今年の夏と秋は新潟へうかがい、トークイベントに参加の予定です。
 新潟でお目にかかれますことを、楽しみにしております!

 さて雨が比較的少ないといえど、湿度は高く、気温の移り変わりも激しいとき。なかなか体調管理が難しい時期です。
 どうかお身体を大切に、美しい七月をお過ごしください。

 それではまたおたよりします。

伊吹有喜

2017年5月31日水曜日

「カンパニー」を上梓しました。ただいま発売中です!

伊吹有喜『カンパニー』

初版:2017年05月22日
ISBN:978-4-10-350971-4
出版:新潮社
価格:本体1,700円+税



 こんにちは。蒸したり冷えたりと気温が安定しませんが、お健やかにお過ごしでしょうか。私のほうはおかげさまで変わりなく過ごしております。

 さて、小説新潮にて2015年四月号から2016年七月号まで、連載させていただいた「カンパニー」が、このたび単行本になりました。
 主人公は、合併と創業百周年を機にグローバル化を推し進め、社名変更をした製薬会社に勤める二人。真面目で堅実なことだけが取り柄の四十七歳の男性と、一途で真っ直ぐな性格が災いして上層部に疎まれた二十八歳のスポーツトレーナーの女性です。
 世代も職種も異なる二人ですが、共通しているのは大規模な社内改革のなかで余剰人員とみなされ、早期退職を求められているということ。
 そんな二人はなかば嫌がらせのようにバレエ団に出向を命じられるのですが、そのバレエ・カンパニーも実は解散の危機に瀕しており、団員たちは不安をかかえています。
 崖っぷちのバレエ団と主人公二人。起死回生の鍵を握るのは『世界の恋人』、『黒髪の貴公子』の異名を取る、世界的に有名なバレエダンサー、高野悠を主役に迎えた冠公演を成功させることなのですが、肝心のその高野が……。



『努力、情熱、仲間=レッスン、パッション、カンパニー。この三つがそろえば無敵』
 青臭い、子どもだましの標語だとわかっていても、心のどこかで信じていたい──。
 そんな大人たちの物語「カンパニー」。誠実に、懸命に生きてきたのに、はからずも報われない場所に追いやられた人々が結集し、全力で目の前に立ちはだかる壁を突き崩そうとする物語です。

 はたしてその壁は崩れるのか。崩れたとして、その先にあるものは何か。
 よかったらぜひ、お手にとって確かめてみてください。

伊吹有喜

2017年5月14日日曜日

ミッドナイト・バスのラジオドラマが5月14日
NHKラジオ第一 新日曜名作座にて放送されます

 こんにちは、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
 春はあっという間に過ぎ去り、風薫る季節となりましたね。

 さてうれしいご報告がひとつ。「ミッドナイト・バス」がラジオドラマになりました。5月14日から毎週日曜、19時20分より、
NHKラジオ第一 新日曜名作座にて全六回で放送されます。出演は西田敏行さんと竹下景子さんです。
 主人公、利一をはじめとした人々の会話が、人の声で聞ける、それも俳優の方々に演じていただけると思うと、早くもわくわくしております! 日曜の夜の三十分、ラジオのスイッチを入れて、利一が運転するバスにご乗車いただけたらうれしいです。

  新日曜名作座 | NHK オーディオドラマ
  http://www.nhk.or.jp/audio/html_me/

伊吹有喜

2017年3月3日金曜日

ミッドナイト・バスの映画化が決まりました!

伊吹有喜『ミッドナイト・バス』(文庫)

初版:2016年08月04日
ISBN:978-4-16-790671-9
出版:文藝春秋
価格:本体880円+税



 気が付いたら、もう三月……。風は冷たいですが、日差しのなかには春を感じますね。
 いかがお過ごしですか?
 さて今日はひとつ嬉しいご報告があります。竹下昌男監督のもとで「ミッドナイト・バス」の映画化が決まり、このたび制作発表の記者会見がありました。
 主人公の高宮利一には原田泰造さん、美雪には山本未來さん、そして志穂には小西真奈美さん。利一の娘の彩菜には葵わかなさん、息子の怜司には七瀬公さん、さらには美雪のお父さんは長塚京三さん、音楽は川井郁子さん……なんて素敵な方々が! 早くも心ときめいています。
 会見場になった新潟日報社のメディアシップという建物は、この作品の準備取材で訪れたときはまだ建築前で、それから新潟を訪れるたびに「だんだん出来てきたなあ」と楽しみに眺めていたビルです。数年後にその場所でこの作品の映画化の発表があるとは、たいそう感慨深くてうれしいです。
 撮影は今月から新潟で始まり、2018年初春に公開予定です。いろいろ決まりましたら、またご報告いたします。小説ともども、応援いただけたらとてもうれしいです。

伊吹有喜

2017年2月23日木曜日

BAR追分の三巻「情熱のナポリタン」発売中です

伊吹有喜『情熱のナポリタン』(文庫)

初版:2017年02月14日
ISBN:978-4-75844065-3
出版:角川春樹事務所
価格:本体520円+税



こんにちは、日に日に春めいてきましたね。
いかがお過ごしでいらっしゃいますか?

 私のほうは足の骨折のギプスも取れ、リハビリもほぼ終わりました。でもこの件でずっとバタバタしており、今年は年賀状をはじめ、年末年始のご挨拶がまったくできず、身を小さくしております……。
 それでも、うれしいご報告が一つあります。BAR追分の最新刊「情熱のナポリタン」が刊行の運びとなりました。ただいま全国の書店様にて発売中です。
 三巻目を向かえた今回は新宿のあの店、この店の美味も登場。モモちゃんのお料理とあわせて、街の魅力もお楽しみいただけたらとてもうれしいです。

■「情熱のナポリタン」のサイン用の懐紙、今回もあります

間紙
 BAR追分のサイン本にはさむ懐紙が、第一巻、第二巻と好評をいただきましたので、今回もたかしまてつをさんにデザインをお願いして、三巻用のオリジナル懐紙を作っていただきました。見返り美人な黒猫デビイが可愛い一枚です。
 現在、紀伊國屋書店 本店様にあるサイン本のなかに入っております。

 今回、宇藤が本を買いに行くたびに、つい立ち寄ってしまうという地下のカレー屋さんは実在のお店です。こちらの地下にはもう一店、カレー屋さんがあり、そちらのお店は野菜豊富で、やさしいお味のカレーライスが楽しめます。毎回、どちらのお店に行こうか悩むのも、新宿に行ったときの楽しみのひとつです。

伊吹有喜

2017年1月1日日曜日

新年のごあいさつ

 あけましておめでとうございます。
 皆様、いかがお過ごしでいらっしゃいますか? お健やかでありますようにと願っております。
 初春という言葉はまことに心浮き立ちます。ただ気温は低く、これからまだまだ冷え込む模様……。
 冷えると身体が固まるのでしょうか。私のほうは昨年、道で転び、足の甲を骨折してただいま静養中です。ひどい捻挫と思って病院に行ったら、あっという間に足にギプスがついて松葉杖を渡され、たいそう驚きました。
 最近は松葉杖にも少し慣れてきましたが、なかなかせつないものがあります。中高年の皆様、冬の道には本当にご注意です!
 かような状況ですが、あとは快復を目指すのみ。2017年は明るい年になると思います。
 さて、今年は単行本で「カンパニー」(新潮社)、「天の花 地の星 なでし子物語」(ポプラ社)。そして「彼方の友へ」(実業之日本社)が刊行されます。
 文庫では「BAR追分」三巻(角川春樹事務所)が刊行予定です。
 製薬会社からバレエ団に出向した男を描いた「カンパニー」。
「なでし子物語」の耀子の十八歳、二十八歳の姿を描く「天の花 地の星」。
 そして戦時下の少女雑誌の編集部を舞台にした「彼方の友へ」。
 文庫の「BAR追分」は夏の一巻、秋の二巻に続き、三巻は晩秋から冬。文字通りのシーズン3を迎え、舞台もねこみち横丁からさらに広く、新宿のリアルな街なかへと広がっています。
 連載では、岩手県の美しい手仕事をめぐる物語「
ホームスパン」(別冊文藝春秋)の舞台が盛岡の市内に移っています。おじいちゃんのショウルームがあるという設定の町は、美しい清水が湧き、岩手山がのぞめる場所。歴史ある城下町のもとで、主人公の美緒が自分を見つけていく姿を描いていきたいと励んでいます。

 どの作品も心楽しいものがお手元に届けられたらと願い、進めています。お気にかけていただけたら、とてもうれしいです。
 それでは末筆ながら、皆様の2017年が美しく、すばらしい年でありますことを、心よりお祈りしております。
 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

伊吹有喜

2016年10月1日土曜日

別冊文藝春秋にて「ホームスパン」の連載が始まりました

 新しい連載が別冊文藝春秋にて始まりました。
 タイトルは「ホームスパン」、舞台は岩手県・盛岡市と近郊の町です。
 岩手県には鉄器、漆器、染織品をはじめ、素晴らしい手工芸品が数多く、「ホームスパン」もそのなかのひとつ。盛岡市を中心に織られているウールの織物です。
 この作り手は羊の原毛を洗い、自在に色をあやつって美しい染めを施し、そこから手で糸を紡いで織るという工程で一枚の布を生み出します。
 できあがった生地はおもにジャケットやコート、ショールやマフラーなどに用いられ、時間の経過につれ、しなやかで美しくなっていきます。あたたかくて軽く、人の身体をおおらかに包み込むところも大きな魅力。心惹かれるぬくもりがある布です。
 この作品はそのホームスパンの工房を主宰していた男と息子、孫娘をめぐる物語です。ご覧いただけましたら、とてもうれしいです。

 別冊文藝春秋
 https://www.bunshun.co.jp/mag/bessatsu/

「ただいま連載中」にエッセイも書いております。
 http://hon.bunshun.jp/articles/-/5105

伊吹有喜

2016年9月28日水曜日

ミッドナイト・バスが文庫になりました。

伊吹有喜『ミッドナイト・バス』(文庫)

初版:2016年08月04日
ISBN:978-4-16-790671-9
出版:文藝春秋
価格:本体880円+税



 こんにちは、ずいぶんご無沙汰しております。まだまだ暑い日がありますが、少しずつしのぎやすくなってきましたね。
 さて「ミッドナイト・バス」が文庫となって、刊行されました。表紙の絵は単行本の際に、素敵な作品を描いてくださった小林万希子さんです。
 今回も心に余韻を残す抒情的な絵で、深い青の色がとても美しいです。そしてうれしいのが、白鳥交通のロゴマークをバスに描いてくださったことです。これがたいそう格好良いのです!
 こうして力のこもった絵にしていただき、そして美しい装丁にしていただき、この作品もなんて幸せなことかと思いました。
 先月から机の上に置いて、毎日眺めています。
 文庫になったミッドナイト・バスもどうぞよろしくお願いします。

伊吹有喜

2016年7月6日水曜日

連載が最終回を迎えましたことと、7月9日(土)、東京・日本橋の「三重テラス」にてトークイベントのお知らせ

 こんにちは、伊吹です。七月に入り、気温が一気に上がった気がしますね。
 いかがお過ごしでいらっしゃいますか? 私のほうはバタバタと過ごしていたら、もう七月。時間の早さに驚いています。
 
 さてご報告が三つあります。五月ですが、アスタ(ポプラ社)にて連載の「なでし子物語 天の花、地の星」が最終回を迎えました。来年に単行本としてお届けします。

 そして先月の六月、小説新潮(新潮社)に連載の「カンパニー」が最終回を迎えました。この作品は来年の早い時期に単行本化の予定です。

 最後にトークイベントのお知らせです。「カンパニー」の連載で毎号、素敵な扉のイラストを描いてくださったのは、イラストレーターのヒロミチイトさんです。実はミチイトさんも四日市市のご出身。東京で三重県、しかも同じ市で育った方に偶然に会うことはあまりなく、お仕事をご一緒できるのはさらに珍しいことなので、驚き、うれしかったです。
 そのヒロミチイトさんと7月9日(土)午後六時より、東京・日本橋にある三重県のアンテナショップ『
三重テラス』二階にて、ふるさとトークイベントを行います。
 
 会場の三重テラスはこちらです。
 一階の物販コーナーにはお肉の加工品や海産物、上質なごま油やお醤油、ジュースやお酒など、『食の宝庫、三重』の美味が集まっています。

 http://www.mieterrace.jp/

 イベントはこの三重テラスの二階で行われます。
四日市においなよ〜」というイベントの一環です。「おいなよ」というのは、おいでよ、という意味の方言です。

 http://www.mieterrace.pref.mie.lg.jp/chirashi/160709_yokkaichi_style.pdf

 当日はおそらく、四日市市のゆるキャラ、「こにゅうどうくん」も活躍しているかと思います。

 https://twitter.com/konyudoukun?lang=ja

 こにゅうどうくんの舌にさわってお願い事を思うと、かなうという噂がありますよ! 
 もしよかったら、いらしてください。

 それではまた! 今年の夏は猛暑になりそうですね。
 お互い暑さにそなえてまいりましょう。

伊吹有喜

2016年4月1日金曜日

「今はちょっと、ついてないだけ」を上梓しました

伊吹有喜『今はちょっと、ついてないだけ』

初版:2016年3月17日
ISBN:978-4-334-91083-9
出版:光文社
価格:1,500円+税



 こんにちは、桜が各地で咲き始めましたね!
 さてこのたびはご報告があります。「小説宝石」(光文社)で連載させていただいた「今はちょっと、ついてないだけ」が本になりました。 
 この作品の主人公は四十代の元カメラマン。彼を中心に『今はちょっと、ついてない』状況にいる人々を描いた作品です。本の帯にある『人生に、敗者復活戦はあるのだろうか』というキャッチコピーは作品中で登場人物が語る言葉です。
 本当のところは人生に勝ち負けはなく、勝者も敗者もないと思います。ただ自分が望んだ方向に進めないとき、あるいはこれまで進んでいた場所から思わぬ方向転換を強いられるときが、誰の人生にでもあるのではないでしょうか。若いときはそうした事情を誰かに打ち明けたり、相談したりすることはできても、成熟してそれぞれの生活の事情が異なってくると、友人や、ときには家族にすら相談しづらく、一人で途方にくれることもある気がします。
 この作品は人には言えない、そんな思いを抱えた男女の物語です。最終話の「羽化の夢」のあと、彼らはどうなるのかを時々考えます。もしかしたら成功するかもしれないし、思うようにいかないかもしれない。それでも「今はちょっと、ついてないだけ」と動き出した時点で、ゆるやかでも彼らは望む方向に進み出したのだと思っています。
 若さが薄れていくなか、代わりに濃くなってくるのは仕事の浮沈、家庭の事情、体調の変化。たとえ思うようにいかぬ局面に立っても、今は少しついてないだけ。しのげばきっと良いツキ、良い時期がめぐってくるに違いない。そう思っていたいし、そうあってほしいと願っています。
今はちょっと、ついてないだけ」。お近くの書店にて発売中です。お手にとっていただけたら、とてもうれしいです。

■「彼方の友へ」が最終回を迎えました!

 さてもう一つご報告が。三月発売の「J-novel」(実業之日本社)にて、「彼方の友へ」が最終回を迎えました。
 この作品の舞台「乙女の友」は戦前、戦中、戦後の三つの時代を通して、常に少女たちの心を捉え続けた実在の雑誌「少女の友」編集部をモデルにしたものです。2013年の春、季刊誌「紡」にて連載開始後、「J-novel」へと掲載誌が移り、ちょうど三年になります。
 どの作品も登場人物は身近に感じるのですが、三年の間、ともに過ごしてきたので、主人公の波津子や有賀主筆はまさに『友』のように感じます。機会があれば、ぜひ登場人物たちにまつわる短い話を書いてみたいです……。霧島美蘭のお洒落&有賀の私生活、そして波津子が空井家でこしらえた素敵なお菓子等々。本編に入れなかったエピソードがたくさんある作品なのです。
 そんな「彼方の友へ」は戦前、戦中についての追加取材と確認を行い、来年の春に刊行予定です。昭和十三年から始まる十七歳の少女の物語。ぜひ、お心に留めておいてください。

伊吹有喜

2016年3月20日日曜日

BAR追分 一巻用の間紙も作ってみました

こんにちは、日毎に春めいてまいりましたね。
いかがお過ごしでいらっしゃいますか。

間紙
 さて先日、ご紹介したBAR追分の第二巻、「オムライス日和」のサイン用の間紙がとても好評だったので、たかしまさんにデザインをお願いして、一巻用の間紙も作ってもらいました。絵柄は第一巻に出てきたカクテル「オールドファッションド」と猫のデビイの絵柄です。
 現在、書店様からサイン本のお声がけがあるとうかがっております。そちらにはさっそくこちらの間紙を入れておきますね。書店様のお名前がわかりましたら、またこちらでご紹介申し上げます。
 第三巻が出ましたら、またオリジナルで間紙をお願いしようと思っています。次はどんなデザインになるのか、今からとても楽しみです。

伊吹有喜

2016年3月8日火曜日

「オムライス日和」のサイン用合紙を作りました。

 こんにちは、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?

 さて今日は二つほどご報告があります。BAR追分のシリーズ第二巻が出たことをお祝いして、このサイトのイラストを描いてくださった、たかしまてつをさんから素敵な懐紙のプレゼントをいただきました。

懐紙
 たかしまさんは可愛い猫ちゃん「ナロ」の飼い主であり、「あすナロにっき」の作者でもあるお方。懐紙には黒猫のデビイ、茶虎のキナコ、三毛猫のミケの三匹が描かれています。
 とても可愛いので、たかしまさんにサインを入れていただき、「オムライス日和」の懐紙を作りました。さっそく、先日うかがった書店さんでサインを書かせていただいたときに、本にはさんであります。

■「オムライス日和」のサイン本があります。

 二月の終わりに、都内の書店様にご挨拶にうかがいまして、サインを書かせていただきました。三匹の猫の懐紙は二つ折りになって入っております。
 このたびサイン本を書かせていただいた書店様はこちらです。 (順不同)

 ●
紀伊國屋書店 新宿本店様
 ●紀伊國屋書店 新宿南店様
 ●ブックファースト 新宿店様
 ●啓文堂書店 新宿店様
 ●三省堂書店 有楽町店様
 ●ブックエキスプレスエキュート 品川サウス店様
 ●TSUTAYA 三軒茶屋店様

 数に限りがあるので、もしかしたら店頭にないかもしれませんが、お気に掛けていただけたらうれしいです。

 今回、ご挨拶をした折に、書店員さんに好きなおやつや、最近、はまっているお料理についてうかがったところ、カレー牛丼、カスタードクリーム、とんかつ(わさび醤油で)、プリン、たこやき(外がカリッとして、なかがトロッとしたもの)などなど、魅惑の食べ物のお話がいっぱい。
 甘いものということで、赤福のお話が出たお店もあり、花のお江戸のまんなかで、まさか赤福の名を聞くとは思わず、三重県出身者としてはうれしかったです。
 赤福といえば、夏になると赤福氷というメニューがありまして、抹茶蜜がかかった氷のなかに赤福が埋まっているという、あんこ好きにはたまらぬかき氷が……などと書くと、はやくも夏の到来が待ち遠しくなります。まだ春の訪れを待っているというのに、気が早いものですね。
 さていよいよ三月。春は卒業、入学、入社、異動など、年内で、もっとも人の動きがある時期。素晴らしく佳き春でありますように! それではまたお便りします。

伊吹有喜

2016年2月23日火曜日

「BAR追分」カバーイラスト変更のお知らせ & 新刊「BAR追分 オムライス日和」が発売になりました

 こんにちは、伊吹です。いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
 私のほうはおかげさまで昨年から崩した体調はようやく戻りました。
 年明けからは遅れてしまったり、お待たせしてしまったことを再開して、最近、ようやくいろいろなことが軌道に乗ってきました。あたたかいお言葉やお気遣いをありがとうございました。
 さて日に日に春めいてまいりましたね。今日はお知らせすることが数点あります。

BAR追分のカバーイラストが変わっています。

 実は私がうっかりしていてお知らせが遅れたのですが、BAR追分のカバー、表紙のイラストが宇藤君の後ろ姿から、猫のデビイが出ている絵に変わっております。ストーリーは一緒です。たいへん恐縮ながら、どうかお間違えなく……。
 もっと早くお知らせするべきところを、本当に申し訳ありませんでした。
 現在の絵は黒猫のデビイと温玉が載ったカレーライスです。第二巻の「オムライス日和」と同じく、デビイとおいしいお料理のコンビのイラストになっています。
 一巻に続く第二巻「オムライス日和」もお手にとっていただけたら、とても嬉しいです。

■『オムライス日和』が発売されました。

伊吹有喜『オムライス日和 BAR追分』

初版:2016年2月12日
ISBN:978-4758439732
出版:角川春樹事務所
価格:税込562円



 さて、BAR追分の二巻、『オムライス日和』が刊行のはこびとなりました。第一話はデビイのお話で、この巻にはほかの地域猫も少し登場しています。
 出てくるお料理はオムライスのほかにも、おつゆがたまらなくおいしいキツネうどん、「ビール!」と叫びたくなるような餃子、スイーツは紅玉のアップルパイ等々、モモちゃんと、ねこみち横丁の面々が腕をふるっています。
 お酒のほうはフルーツビールと日本酒が少々。洋酒については今回も「Bar pledge」様のご協力をいただきました。今回、登場のフルーツビールがとてもおいしくて、はまっています。そして登場している日本酒は……等々、お酒とお料理のお話など、後日またあらためまして……。

 三寒四温の言葉どおり、春のきざしはありつつも、まだまだ冷え込みます。どうぞあたたかくして、お過ごしくださいね。それではまたお便りします。

伊吹有喜

2015年12月31日木曜日

年末と年始のご挨拶

 こんにちは、とてもご無沙汰しております。いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
 私は先月にひいた風邪をひどくこじらせてしまい、現在、静養中です。
 皆様も風邪にはお気をつけくださいね。

 近況を少し……。先日、四日市市の観光大使に就任のお話をいただきました。2016年からの活動となります。ささやかながら郷里のPRに貢献できればと思います。
 その
四日市市のゆるキャラは「こにゅうどう君でして、お父さんはこのサイトに『ぼくのパパだよ☆』と紹介されている『大入道』です。
 このパパ入道こと『大入道』は江戸の昔より、お祭りになると町内に現れ、やるせないほどに首を伸ばして、舌をペローンと出すという御方。写真をご覧になっていただけますと、驚かれるかと思いますが、もう、これ以上ないほどに、ゆるみきっています……。果報は寝て待て、という言葉がありますが、これほどのリラックスぶりで待っていたら、果報、吉報が山ほど来るに違いありません。

 今回、その『こにゅうどう君』が年末のNKH紅白歌合戦で、関ジャニの「前向きスクリーム」という曲で全国のゆるキャラさんと出演するとのお話。今年は帰省できず、東京で見ることになりますがとても楽しみで、首を長くして待っています。

■さて、いよいよ年の瀬。私事ながらここ数ヶ月、連載「彼方の友へ」の参考に読み出した万葉集に、心惹かれています。資料によりますと、戦時中に日本の兵士たちが携えていた本のなかで一番多かったのが「万葉集」だったそうです。最初はそうしたいきさつを踏まえ、ちょっとした時間ができたときに、解説書を手引きに歌を鑑賞していたのですが、しだいに万葉集そのものや歌人たちにも関心を持つようになりました。

 二十巻に及ぶこの歌集の最後は、大伴家持の「新しき年の始の初春の 今日降る雪のいや重け吉事」という歌で締めくくられます。百年近い歳月の間に現れた、綺羅、星のごとくの歌人たちの作品には、人生のありとあらゆる哀歓が詠みこまれています。その最後を、降る雪のごとく佳きこと、吉事が重なりますようにと、新年を寿ぐ歌で飾られているのを知ったとき、とても明るい心地になりました。

 大友家持という歌人は武人であり、政治家でもあったので、この歌にはいろいろな思いがこもっていたのかもしれません。しかし千年以上たった今、歌から感じられるのは新しき年、未来へ託す願い、期待、喜びといった、みずみずしい思いです。
 歌とは自分のためだけではなく、誰かに伝えるために詠むものと聞いています。おそらく、いにしえの偉大な歌人は、大切な人のためにも祈りをこめて詠んだのでしょう。その言祝ぎの歌に寄せ、皆様の新しき年が吉事に満ちたものでありますよう、心よりお祈りしております。

『新しき年の始の初春の 今日降る雪のいや重け吉事』

 2016年が素晴らしいお年でありますように。
 本年もありがとうございました。

伊吹有喜

 梅雨明けが間近な今日この頃、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
 気が付いたらもう七月。時間がたつのはなんて早いのでしょうか。
 今年も早や半年が過ぎて、驚いています……。

伊吹有喜『BAR追分』

初版:2015年7月15日
ISBN:978-4-75843917-6
出版:角川春樹事務所
価格:税別520円



 さて前回、ご報告しました「BAR追分」(角川春樹事務所)が7月15日に刊行の運びとなりました。タイトルは「バールおいわけ」と読みます。
 昼間はコーヒーや定食などを出すカフェのようなお店「バール追分」、夜はおいしいお酒とおつまみが待つ「バー追分」。この作品は新宿の追分交差点近くにある路地の奥、また奥にある「ねこみち横丁」という架空の通りを舞台にした物語です。架空ではあるのですが、実在するいくつかの通りをモデルにして描いているので、新宿界隈を歩いていると、路地の奥に「ねこみち横丁」によく似た場所に出会うこともあるかもしれません。
 主な登場人物はシナリオライターを志す青年と、昼間のバールを切り盛りする笑顔が可愛い女店主、「ねこみち横丁振興会」の人々、そして昼と夜のこの店を訪れる、幅広い年代のお客様です。
 本の扉を開けたらBAR追分。文庫コーナーにて開店しています。
 よかったらぜひ、お店にいらしてください。

2015年3月19日木曜日

公式サイトリニューアル

こんにちは、伊吹です。
皆様、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
たいへんご無沙汰しています。
このたび公式サイトをリニューアルしました。
つぶやくような感じの更新になるかもしれませんが
これからまた、どうぞよろしくお願いします。

さて私の近況ですが……
少し太りました→腰痛になりました→ダイエット中です。
身体ってなんて正直。体重増加が腰に負荷をかけたのでしょうか。痛みが減ってきた今は、腰痛防止の体操をしています。

小説に関しましては……

■ポプラ社の「
asta*」4月号(三月上旬配布)にて「なでし子物語 天の花 地の星」が第19回が掲載されています。

 なでし子物語の続編の「天の花 地の星」篇は、耀子の青春時代の物語「天の花」篇が終わり、現在は大人になった耀子の物語「地の星」篇に入っています。
 思わず撫でたくなるほど可愛い子、愛しき人という意味の“なでし子”たちが、昭和の時代を過ぎ、平成の世を生きていく姿を、引き続き描いていけたらと思っています。

■光文社「小説宝石」(2月下旬発売)にて、「今はちょっと、ついてないだけ」が最終回を迎えました。

 2013年の末に隔月で連載が始まった、一人のカメラマンをめぐる物語が完結しました。主人公は私と同世代の人物なので、同級生の暮らしぶりを書いているような感覚でした。
 こちらは年内に刊行予定です!

■1月上旬、実業之日本社「J-novel(ジェイ・ノベル)」にて「彼方の友へ 第四部」が掲載されました。

 戦前の少女雑誌の編集部を舞台にした「彼方の友へ」は季刊誌「紡」休刊により、現在「J-novel(ジェイ・ノベル)」にて、三ヶ月ごとの季刊と同じペースで連載をいただいています。
 高等小学校卒の主人公・波津子は給仕と呼ばれる、編集部の下働きから始まり、現在の回では編集部員に昇格しているのですが、彼女を抜擢した主筆・有賀の召集により、再び大きな人生の別れ道に立っています。
 この作品もいよいよ最終章に入りました。

■さて昨年の12月に角川春樹事務所の「ランティエ」1月号に「BAR追分(バールおいわけ)」という作品のプロローグと第一話「スープの時間」が掲載されました。素敵なイラストを描いてくださったのは満岡玲子さんです。

 この作品の舞台は新宿の伊勢丹近く、追分という街の横丁にあるお店です。昼間は食事やコーヒーを出す「バール追分」、夜はお酒を出す「バー追分」。店名は「BAR追分」と同じですが、昼と夜で別の呼び方、二つの顔を持つお店です。
 昼間のバールはモモちゃんという笑顔が可愛い二十代の女子、夜のバーでは白髪のバーテンダーがおもてなしをいたします。
 扉を開ければ、おいしいひとときが待つこの作品。四十九日のレシピが刊行されたあと、時間をかけて少しずつ形にしてきたものですが、今年の早い時期に刊行予定です。お気にかけていただけたら、うれしいです。

■同じく昨年12月、ポプラ文庫に「なでし子物語」が入りました。
 文庫の装丁は単行本と同じく大久保伸子さん、装画は関美穂子さんで、立海と耀子が寄り添って本を読んでいる表紙が可愛くて可愛くて!! 本を手にとるたびに顔がほころんでしまいます。
 小泉今日子さんからの嬉しいお言葉も帯にいただき、とても嬉しく、大感激しています。
 「なでし子物語」。よかったら、文庫もお手に取っていただけたら嬉しいです。 


■さて三月末からは新連載も始まる予定です。
これからは少しずつ更新してまいります。
もしよかったら、またどうぞよろしくお願いします。

それでは冷え込みますが、皆様、どうぞお身体にお気を付けて
あたたかくしてお過ごしください。

INFO

2015年3月19日木曜日

現在連載中

なでし子物語 天の花 地の星

画・宮坂猛 「小説宝石」光文社(2014年1月号より隔月掲載)


なでし子物語 天の花 地の星

画・菅野裕美 「asta*」ポプラ社(2013年7月より月刊掲載)

INFO

2015年3月19日木曜日

不定期で掲載

BAR追分(バールおいわけ)

画・満岡玲子 「ランティエ」角川春樹事務所

INFO

2015年3月19日木曜日

連載終了しました。年内に刊行予定です。

今はちょっと、ついてないだけ

画・宮坂猛 「小説宝石」光文社(2014年1月号より隔月掲載)

 こんにちは、伊吹です。梅雨空が続きますが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
 さてこのたびは、とても嬉しいご報告が一つあります。
 第151回の直木賞の候補に「ミッドナイト・バス」が選出されました。
 候補のご連絡をいただいた六月はデビューのきっかけとなった賞をいただいたり、「風待ちのひと」が刊行された月でもあり、数えれば...[続きを読む

伊吹有喜『ミッドナイト・バス』

初版:2014年1月
ISBN:978-4163900063
出版:文藝春秋
価格:1,890円



東京での過酷な仕事を辞め、故郷の新潟で深夜バスの運転手をしている利一。ある夜、彼が運転するバスに乗ってきたのは、十六年前に別れた妻だった──。
父親と同じく、東京での仕事を辞めて実家に戻ってきた長男の怜司。実現しそうな夢と、結婚の間で揺れる長女の彩菜。そして、再婚した夫の浮気と身体の不調に悩む元妻、美雪。
突然の離婚で一度ばらばらになった家族は、今、それぞれが問題を抱えて故郷に集まってくる。全員がもう一度前に進むために、利一はどうすればいいのか。
家族の再生と再出発をおだやかな筆致で描く、伊吹有喜の新たな代表作!
(文章は文藝春秋BOOKSの紹介ページから流用させていただいています)

 皆様、こんにちは。このたび四作目にあたる「ミッドナイト・バス」が刊行されました。こちらは「別冊文藝春秋」にて2012年一月号から2013年五月号に掲載されたもので、初めて雑誌へ連載した作品です。
 書き手にとって連載をまかせていただけるというのは...[続きを読む

伊吹有喜『なでし子物語』

初版:2012年11月
ISBN:978-4-591-13142-8
出版:ポプラ社
価格:1,680円(本体:1,600円)



ずっと、透明になってしまいたかった。でも本当は、「ここにいるよ」って言いたかったんだ──

いじめに遭っている少女・耀子、居所がなく過去の思い出の中にだけ生きている未亡人・照子、生い立ちゆえの重圧やいじめに苦しむ少年、立海。三人の出会いが、それぞれの人生を少しずつ動かし始める。言葉にならない祈りを掬い取る、温かく、強く、やさしい物語。

 日に日に寒くなってきましたが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか? 11月に入ったとたん、いろいろなお店でクリスマスツリーが飾られはじめ、いよいよ年末が近づいてきた実感がしてきます。

 さて今回は新刊発売のご報告をさせてください。
「四十九日のレシピ」以来、次回作へのあたたかいお言葉、ご声援をありがとうございました。おかげさまでこのたび新刊を上梓させていただくはこびとなりました……[続きを読む

伊吹有喜『四十九日のレシピ』(文庫)

初版:2011年10月
ISBN:978-4-591-12665-3
出版:ポプラ社
価格:630円(本体:600円)



母の優しい「レシピ」が起こした奇跡に、あたたかい涙があふれる感動の物語。

妻の乙美を亡くし気力を失ってしまった良平のもとへ、娘の百合子もまた傷心を抱え出戻ってきた。そこにやってきたのは、真っ黒に日焼けした金髪の女の子・井本。乙美の教え子だったという彼女は、乙美が作っていた、ある「レシピ」の存在を伝えにきたのだった。

「四十九日のレシピ」がポプラ文庫に収録され、11月5日前後に全国で発売されます。文庫化に伴い、装丁が変わりました。今回もとても可愛らしくて素敵です。
 この文章を書いている現在は、ちょうど発売日直前です。ひょっとしたら今頃、本がお店に届いているかも……、書店員さんが売り場に運んで、置いてくださっているかも……、等々想像すると、ありがたくて、わくわくします。
 あと数日して発売開始となると、今、お客様が手に取ってくださっているかも……、今、ページをめくっている方がいらっしゃるかも……等々考えて、感謝の思いでぽーっとなると思います。
 私の机のまわりには日本地図と、次の作品で舞台になる地方の地図が数枚、大きなパネルに貼って置いてあります。原稿を書いていて何気なく顔を上げて地図を見たとき、日本のどこかでこの瞬間、私の作品を気に掛けてくださる方がいるかもしれないと想像すると、このうえなく嬉しく、励まされる思いがします。
 これからもどうぞよろしくお願いします。

伊吹有喜『四十九日のレシピ』(DVD)

COLOR
本編192分
片面1層2枚組
1.主音声:ステレオ
16:9 LB
4話収録
DSZS07238
7,600円(税込7,980円)
発行:NHKエンタープライズ 東映ビデオ株式会社
販売元:東映株式会社

 NHKで今年の2月に放映されたドラマ「四十九日のレシピ」がDVDになりました。
 特典映像として和久井映見さんが土曜スタジオパークに出演されたときの映像と、封入特典として、特製ブックレットとドラマに登場した乙母のレシピカード(イラスト・わたなべさちよさん)が入っています。
 放映中も心をときめかせて拝見しましたが、DVDで再び見るとまた味わい深く、心地よいものがありました。主題歌を歌う、なゆたさんの優しい声と温かなウクレレの音にも癒されます。ただいま全国で発売中です。


伊吹有喜『風待ちのひと』(文庫)

初版:2011年4月
ISBN:978-4-591-12418-5
出版:ポプラ社
価格:672円(本体:640円)



伊吹有喜デビュー作、文庫版

“心の風邪”で休職中の男と家族を失った傷を抱える女。海辺の町でふたりは出会った──。人生の休息の季節を鮮やかに描き出す、デビュー作。

 4月のポプラ文庫の新刊で「風待ちのひと」が発売されました。

 解説には瀧井朝世さんがあたたかいお言葉を寄せてくださいました。

 瀧井さんはこの作品の単行本の帯にも推薦文を書いてくださった方です。デビューからずっと見守ってくださった方に解説を書いていただけたのはとてもうれしく、光栄です。

 そしてこうした素敵な形で文庫に収録されたことを、ずっと応援してくださっている皆様にご報告できるのは感慨深く、感謝の思いでいっぱいです。

 

 文庫化に際して装丁が変わりました。喜美子と哲司が並んで座っている後ろ姿が目印です。

 お手にとっていただけたら、とてもうれしいです。

Special Thanks >> Illustration: たかしまてつを