2023年8月4日金曜日
NEW!! 暑い日が続きますね…
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2021年1月9日土曜日
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2020年11月14日土曜日
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2020年1月31日金曜日
2020年1月23日木曜日
NEW!! 新刊『雲を紡ぐ』刊行のお知らせ
2020年1月8日水曜日
2020年1月7日火曜日
2018年12月3日月曜日
2018年12月3日月曜日
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2018年10月28日日曜日
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2018年5月5日土曜日
2018年4月27日金曜日
2018年4月27日金曜日
2018年3月27日火曜日
2018年3月8日木曜日
2018年2月9日金曜日
2018年2月9日金曜日
2018年1月26日金曜日
ミッドナイト・バスの映画が27日(土)から公開されます!
2018年1月8日月曜日
2017年12月20日水曜日
2017年11月17日金曜日
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2017年3月3日金曜日
2017年2月23日木曜日
2017年1月1日日曜日
2016年10月1日土曜日
2016年9月28日水曜日
2016年7月6日水曜日
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2016年3月8日火曜日
2016年2月23日火曜日
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2015年7月13日月曜日
2015年3月19日木曜日
2015年3月19日木曜日
NEW!! 現在連載中
なでし子物語 天の花 地の星
画・菅野裕美/「asta*」ポプラ社(2013年7月より月刊掲載)
彼方の友へ
画・小春あや/「J-novel」実業之日本社(「紡」2013年春号より三ヶ月ごとに掲載)
NEW!! 不定期で掲載
BAR追分(バールおいわけ)
画・満岡玲子/「ランティエ」角川春樹事務所
連載終了しました。年内に刊行予定です。
今はちょっと、ついてないだけ
画・宮坂猛/「小説宝石」光文社(2014年1月号より隔月掲載)
2014年7月3日木曜日
2014年2月14日金曜日
2014年1月27日月曜日
2014年1月21日火曜日
2013年11月18日月曜日
2013年11月9日土曜日
2013年10月24日木曜日
2013年9月15日日曜日
2013年8月4日日曜日
2013年7月10日水曜日
2013年5月26日日曜日
2013年4月24日水曜日
2013年2月22日金曜日
2013年2月20日水曜日
2013年2月17日日曜日
2012年12月28日土曜日
2012年12月1日土曜日
2012年11月8日木曜日
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2012年7月5日木曜日
2012年6月16日土曜日
2012年4月22日日曜日
2012年4月2日月曜日
2012年2月15日水曜日
2012年2月8日水曜日
2012年1月8日日曜日
2011年12月8日木曜日
2011年11月5日土曜日
2011年11月5日土曜日
2011年11月5日土曜日
2011年10月6日木曜日
2011年9月19日月曜日
2011年9月16日金曜日
2011年8月29日月曜日
2011年7月19日火曜日
2011年7月1日金曜日
2011年6月29日水曜日
2011年6月11日土曜日
2011年6月9日木曜日
2011年5月23日月曜日
小説推理「6月号」(双葉社発行)の「私のとっておきシネマ」に映画のエッセイが掲載されました。エッセイのタイトルは「暗がりのなかで踊るもの」、とりあげた作品は「ストリート オブ ファイヤー」です。
2011年4月13日水曜日
2011年4月6日水曜日
2011年4月6日水曜日
2011年3月7日月曜日
2011年2月28日月曜日
2011年2月21日月曜日
2011年2月17日木曜日
2011年2月14日月曜日
2011年2月14日月曜日
2011年2月14日月曜日
2011年1月12日水曜日
2010年11月28日日曜日
2010年11月1日月曜日
2010年11月1日月曜日
2010年10月16日土曜日
2010年9月21日火曜日
2010年9月21日火曜日
2010年5月1日土曜日
2010年4月17日土曜日
2010年3月30日火曜日
2010年2月15日火曜日
2010年1月5日火曜日
2009年12月25日金曜日
2009年12月4日金曜日
2009年11月10日火曜日
2009年10月5日月曜日
2009年9月28日月曜日
2009年9月15日火曜日
2009年9月7日月曜日
2009年8月31日月曜日
2009年8月19日水曜日
2009年8月10日月曜日
2009年8月3日月曜日
2009年7月28日火曜日
2009年6月27日土曜日
初版:2022年8月4日
ISBN:978-459117379-4
出版:ポプラ社
価格:本体836円(本体 760円)
遠州峰生の名家・遠藤家の邸宅として親しまれた常夏荘。幼少期にこの屋敷に引き取られた耀子は、寂しい境遇にあっても、屋敷の大人たちや、自分を導いてくれる言葉、小さな友情に支えられて子ども時代を生き抜いてきた。時が経ち、時代の流れの中で凋落した遠藤家。常夏荘はもはや見る影もなくなってしまったが、耀子はそのさびれた常夏荘の女主人となり─。ベストセラー『なでし子物語』待望の続編。
(文章はポプラ社の紹介ページから流用させていただいています)
初版:2022年7月5日
ISBN:978-4-591-17403-6
出版:ポプラ社
価格:本体814円(本体 740円)
伊吹有喜の代表作シリーズ、待望の文庫化!! 遠州峰生の名家・遠藤家の邸宅として親しまれた常夏荘。幼少期にこの屋敷に引き取られた耀子は寂しい境遇にあっても、周囲の人々の優しさに支えられて子ども時代を生き抜いてきた。18歳になった耀子は、誰にも告げずに常夏荘をあとにした。バスの中、4年前のあの夏を思い出す。久しぶりに常夏荘を訪れた立海と過ごした日々─。ベストセラー『なでし子物語』待望の続編。
(文章はポプラ社の紹介ページから流用させていただいています)
初版:2020年10月16日
ISBN:978-4-575-24325-3
出版:双葉社
価格:本体1,600円+税
1988年夏の終わりのある日、高校に迷い込んだ一匹の白い子犬。「コーシロー」と名付けられ、以来、生徒とともに学校生活を送ってゆく。初年度に卒業していった、ある優しい少女の面影をずっと胸に秘めながら…。昭和から平成、そして令和へと続く時代を背景に、コーシローが見つめ続けた18歳の逡巡や決意を、瑞々しく描く青春小説の傑作。
(文章は双葉社の紹介ページから流用させていただいています)
初版:2020年10月8日
ISBN:978-4-408-55616-1
出版:実業之日本社
価格:本体850円+税
友よ、最上のものを。戦中の東京、雑誌づくりに夢と情熱を抱いて── 老人施設でひとりまどろむ佐倉波津子に、小さな箱が手渡された。「乙女の友・昭和十三年 新年号附録 長谷川純司 作」。そう印刷された可憐な箱は、70余年の歳月をかけて届けられたものだった ──戦前、戦中、戦後という激動の時代に情熱を胸に歩む人々を、あたたかく、生き生きとした筆致で描ききった感動傑作。巻末に、文庫のための書き下ろしスピンオフ「ポラリス号の冒険」を収録。第158回直木賞候補作。
(文章は 実業之日本社の紹介ページから流用させていただいています)
初版:2020年1月23日
ISBN:978-4-16-391131-1
出版:文藝春秋
価格:本体1,750円+税
「分かり合えない母と娘」 壊れかけた家族は、もう一度、一つになれるか? 羊毛を手仕事で染め、紡ぎ、織りあげられた「時を越える布・ホームスパン」をめぐる親子三代の「心の糸」の物語。いじめが原因で学校に行けなくなった高校生・美緒の唯一の心のよりどころは、祖父母がくれた赤いホームスパンのショールだった。ところが、このショールをめぐって、母と口論になり、少女は岩手県盛岡市の祖父の元へ家出をしてしまう。美緒は、ホームスパンの職人である祖父とともに働くことで、職人たちの思いの尊さを知る。一方、美緒が不在となった東京では、父と母の間にも離婚話が持ち上がり……。実は、とてもみじかい「家族の時間」が終わろうとしていた──。
(文章は 文藝春秋の紹介ページから流用させていただいています)
初版:2020年1月1日
ISBN:978-4101017310
出版:新潮社
価格:本体800円+税
あなたって、どこでも傍観者なのね。家を出た妻にそう告げられ、47歳の会社員・青柳誠一は呆然と佇む。そして災厄は会社でも──。窓際部署に異動か、社が後援するバレエ団への出向、どちらかを選べと迫られた青柳は「白鳥の湖」公演の成功を目指すことに。スポーツトレーナーの瀬川由衣や天才バレエダンサー・高野悠らと共に突き進むが、次々と困難が……! 読めば力湧く崖っぷちお仕事小説。
(文章は新潮社の紹介ページから流用させていただいています)
初版:2018年11月8日
ISBN:978-4-334-77746-3
出版:光文社文庫
価格:本体620円+税
バブルの頃、自然写真家としてもてはやされた立花浩樹は、ブームが過ぎると忘れられ、所属事務所に負わされた多額の借金を返すうちに四十代になった。カメラも捨て、すべてを失い。自分が人生で本当に欲しいものとは、なんだったのか? 問い返すうち、ある少女からの撮影依頼で東京へ行くことになった浩樹は、思いがけない人生の「敗者復活戦」に挑むことになる。
(文章は実業之日本社の紹介ページから流用させていただいています)
初版:2017年11月17日
ISBN:978-4-408-53716-0
出版:実業之日本社
価格:本体1,700円+税
平成の老人施設でひとりまどろむ佐倉波津子に、赤いリボンで結ばれた小さな箱が手渡された。「乙女の友・昭和十三年 新年号附録 長谷川純司 作」。そう印刷された可憐な箱は、70余年の歳月をかけて届けられたものだった──戦前、戦中、戦後という激動の時代に、情熱を胸に生きる波津子とそのまわりの人々を、あたたかく、生き生きとした筆致で描く、著者の圧倒的飛躍作。
(文章は実業之日本社の紹介ページから流用させていただいています)
初版:2017年09月21日
ISBN:978-4-591-15605-6
出版:ポプラ社
価格:本体1,600円+税
今のわたしは、あの頃なりたいと望んだ自分になれているのだろうか。遠州峰生の名家・遠藤家の邸宅として親しまれた常夏荘。幼少期にこの屋敷に引き取られた耀子は、寂しい境遇にあっても、屋敷の大人たちや、自分を導いてくれる言葉、小さな友情に支えられて子ども時代を生き抜いてきた。時が経ち、時代の流れの中で凋落した遠藤家。常夏荘はもはや見る影もなくなってしまったが、耀子はそのさびれた常夏荘の女主人となり─。ベストセラー『なでし子物語』待望の続編。
(文章はポプラ社の紹介ページから流用させていただいています)
初版:2017年05月22日
ISBN:978-4-10-350971-4
出版:新潮社
価格:本体1,700円+税
妻子に逃げられた47歳総務課長。選手に電撃引退された女性トレーナー。製薬会社のリストラ候補二人に課された使命は、世界的プリンシパルの高野が踊る冠公演「白鳥の湖」を成功させること。しかし、高野の故障、配役変更、チケットの売れ行き不振と続々問題が。本当に幕は開くのか!? 仕事と人生に情熱を取り戻す傑作長編。
(文章は 新潮社の紹介ページから流用させていただいています)
初版:2017年02月14日
ISBN:978-4-75844065-3
出版:角川春樹事務所
価格:本体520円+税
かつて新宿追分と呼ばれた街の、〈ねこみち横丁〉という路地の奥に「BAR追分」はある。<ねこみち横丁>振興会の管理人をしながら脚本家を目指す宇藤輝良は、コンクールに応募するためのシナリオを書き上げたものの、悩んでいることがあって……。両親の離婚で離れて暮らす兄弟、一人息子を育てるシングルマザー、劇団仲間に才能の差を感じ始めた男──人生の分岐点に立った人々が集う「BAR追分」。客たちの心も胃袋もぐっと掴んで離さない癒しの酒場に、あなたも立ち寄ってみませんか? 大人気シリーズ第三弾。
(文章は角川春樹事務所の紹介ページから流用させていただいています)
初版:2016年08月04日
ISBN:978-4-16-790671-9
出版:文藝春秋
価格:本体880円+税
壊れた「家族」という時計は再び動き出すのか。故郷に戻り、深夜バスの運転手として二人の子供を育ててきた利一。ある夜、乗客に別れた妻の姿が──。家族の再出発を描く感動長篇。
(文章は文藝春秋BOOKSの紹介ページから流用させていただいています)
初版:2016年03月16日
ISBN:978-4-334-91083-9
出版:光文社
価格:本体1,500円+税
かつて、世界の秘境を旅するテレビ番組で一躍脚光を浴びた、「ネイチャリング・フォトグラファー」の立花浩樹。バブル崩壊で全てを失ってから15年、事務所の社長に負わされた借金を返すためだけに生きてきた。必死に完済し、気付けば四十代。夢も恋人もなく、母親の家からパチンコに通う日々。ある日、母親の友人・静枝に写真を撮ってほしいと頼まれた立花は、ずっと忘れていたカメラを構える喜びを思い出す。もう一度やり直そうと上京して住み始めたシェアハウスには、同じように人生に敗れた者たちが集まり……。
(文章は光文社の紹介ページから流用させていただいています)
初版:2016年2月12日
ISBN:978-4758439732
出版:角川春樹事務所
価格:本体520円+税
有名電機メーカーに勤める菊池沙里は、大学時代にゼミで同期だった宇藤輝良と再会する。卒業して五年、宇藤は「ねこみち横丁振興会」の管理人をしながら、脚本家になる夢を追い続けているという。数日後、友人の結婚式の二次会後に、宇藤がよくいるというねこみち横丁のBAR追分に顔を出した沙里だったが……(「オムライス日和」より)。昼はバールで夜はバー──二つの顔を持つBAR追分で繰り広げられる人間ドラマが温かく胸に沁みる人気シリーズ、書き下ろしで贈る待望の第二弾。
(文章は角川春樹事務所の紹介ページから流用させていただいています)
初版:2015年7月15
ISBN:978-4758439176
出版:角川春樹事務所
価格:本体520円+税
新宿三丁目の交差点近く──かつて新宿追分と呼ばれた街の「ねこみち横丁」の奥に、その店はある。そこは、道が左右に分かれる、まさに追分だ。BAR追分。昼は「バール追分」でコーヒーやカレーなどの定食を、夜は「バー追分」で本格的なカクテル、ハンバーグサンドなど魅力的なおつまみを供する。人生の分岐点で、人々が立ち止まる場所。昼は笑顔がかわいらしい女店主が、夜は白髪のバーテンダーがもてなす新店、二つの名前と顔でいよいよオープン!
(文章は角川春樹事務所の紹介ページから流用させていただいています)
初版:2014年12月05日
ISBN:978-4-591-14246-2
出版:ポプラ社
価格:本体720円+税
いじめに遭っている少女・耀子、居所のない思いを抱え過去の思い出の中にだけ生きている未亡人・照子、生い立ちゆえの重圧やいじめに苦しむ少年・立海。三人の出会いが、それぞれの人生を少しずつ動かし始める。言葉にならない祈りを掬い取る、温かく、強く、やさしい物語。
初版:2014年1月
ISBN:978-4163900063
出版:文藝春秋
価格:1,890円
東京での過酷な仕事を辞め、故郷の新潟で深夜バスの運転手をしている利一。ある夜、彼が運転するバスに乗ってきたのは、十六年前に別れた妻だった──。
父親と同じく、東京での仕事を辞めて実家に戻ってきた長男の怜司。実現しそうな夢と、結婚の間で揺れる長女の彩菜。そして、再婚した夫の浮気と身体の不調に悩む元妻、美雪。
突然の離婚で一度ばらばらになった家族は、今、それぞれが問題を抱えて故郷に集まってくる。全員がもう一度前に進むために、利一はどうすればいいのか。
家族の再生と再出発をおだやかな筆致で描く、伊吹有喜の新たな代表作!
(文章は文藝春秋BOOKSの紹介ページから流用させていただいています)
初版:2012年11月
ISBN:978-4-591-13142-8
出版:ポプラ社
価格:1,680円(本体:1,600円)
ずっと、透明になってしまいたかった。でも本当は、「ここにいるよ」って言いたかったんだ──
いじめに遭っている少女・耀子、居所がなく過去の思い出の中にだけ生きている未亡人・照子、生い立ちゆえの重圧やいじめに苦しむ少年、立海。三人の出会いが、それぞれの人生を少しずつ動かし始める。言葉にならない祈りを掬い取る、温かく、強く、やさしい物語。
初版:2011年10月
ISBN:978-4-591-12665-3
出版:ポプラ社
価格:630円(本体:600円)
母の優しい「レシピ」が起こした奇跡に、あたたかい涙があふれる感動の物語。
妻の乙美を亡くし気力を失ってしまった良平のもとへ、娘の百合子もまた傷心を抱え出戻ってきた。そこにやってきたのは、真っ黒に日焼けした金髪の女の子・井本。乙美の教え子だったという彼女は、乙美が作っていた、ある「レシピ」の存在を伝えにきたのだった。
初版:2011年4月
ISBN:978-4-591-12418-5
出版:ポプラ社
価格:672円(本体:640円)
伊吹有喜デビュー作、文庫版
“心の風邪”で休職中の男と家族を失った傷を抱える女。海辺の町でふたりは出会った──。人生の休息の季節を鮮やかに描き出す、デビュー作。
初版:2010年2月
ISBN:978-4-591-11535-0
出版: ポプラ社
価格:1,470円(本体:1,400円)
2011年早春 NHKドラマ化決定!!
わたしがいなくなっても、あなたが明日を生きていけるように。大切な人を亡くしたひとつの家族が、再生に向かうまでの四十九日間。家族を包むあたたかな奇跡に、涙があふれる感動の物語。
初版:2009年6月
ISBN:978-4-591-11021-8
出版:ポプラ社
価格:1,470円(本体:1,400円)
伊吹有喜デビュー作
第三回ポプラ社小説大賞特別賞受賞作!! 二十代の恋とは違う。でも、今だから気がつくことがある。39歳の男と女、愛と再生の物語。
撮影 下林彩子
伊吹有喜(いぶき・ゆき)
三重県出身。尾鷲市生まれ 四日市市育ち。中央大学法学部法律学科卒。1991年に出版社に入社し、雑誌主催のイベント関連業務、雑誌編集部を経て、フリーランスのライターに。
2008年『風待ちのひと』(改題 夏の終わりのトラヴィアータ)でポプラ社小説大賞特別賞を受賞しデビュー。
2010年に二作目『四十九日のレシピ』を刊行。同作は2011年にNHKにてドラマ化、2013年に映画化。
2014年刊行の『ミッドナイト・バス』は第27回山本周五郎賞候補、第151回直木賞候補に。同作は2018年に映画化。
2017年刊行の『カンパニー』は2018年に宝塚歌劇 月組にて舞台化。2021年にNHK BSプレミアムドラマにてドラマ化。
同じく2017年刊行の『彼方の友へ』は第158回直木賞候補、第39回吉川英治新人文学賞候補。名古屋の書店を中心にした全国有志の書店員による『乙女の友大賞』受賞。
2020年刊行の「雲を紡ぐ」は第163回直木賞候補。埼玉県の高校図書館司書が選んだ2020年のイチオシ本第一位。第8回高校生直木賞を受賞。
同年刊行の「犬がいた季節」は2021年本屋大賞三位、第34回山本周五郎賞候補
このほかに『なでし子物語』、『今はちょっと、ついてないだけ』、『地の星 なでし子物語』、『天の花 なでし子物語』、『BAR追分』シリーズなどがある。
趣味 長唄 料理、旅行、散歩、舞台鑑賞 音楽鑑賞、楽器の練習。
2016年より 四日市市観光大使
2022年より おわせ観光大使(尾鷲市)
2023年8月4日金曜日
昨今の夏は一昔にくらべてずいぶん暑いのですが、今年はことのほかそれを強く感じます。いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
私は「小説新潮」で連載中の「灯りの島」の舞台、尾鷲市に七月末から滞在していました。主人公、高倉ハナの家に下宿していた「海軍さん」たち、熊野灘部隊の慰霊の催しに参列して、そのまま三重県に滞在して原稿を書いています。
熊野灘部隊とは太平洋戦争の時代に、東紀州にある尾鷲という町を母港にした旧帝国海軍の部隊です。終戦の約二週間前に激しい戦闘があり、多数の犠牲者が出て、ほぼ壊滅しました。その多くは若い水兵たちで、北海道や東北地方から出征してきた方々でした。
激戦の地となった海岸に立っていると、この戦闘さえなければ、みんな二週間後には終戦を迎え、故郷へ帰れたのだと思いました。
当時の紀州東線の終着駅、尾鷲から名古屋駅まで蒸気機関車で数時間。名古屋から東京へまた数時間。そこから東北、北海道のそれぞれのふるさとまで、さらに数時間。
場所によっては一日では帰りつかなかったかもしれません。
でも、そんな長い距離も時間も、帰れるものなら彼らは苦に思わなかったでしょう。
なつかしい人たちと、ふるさとの景色が待っているのです。
兵士たちの母親、もしかしたら祖母の世代に入り始めた自分にとって、ふるさとで待つ母や弟妹、若い妻や子どもたちのことを思うと、いろいろな思いがこみあげてきました。
艦艇が座礁した尾鷲湾と須賀利湾には、兵士たちを弔う碑とお墓があります。
尾鷲の古里海岸には、士官や水兵たちが愛でたというオレンジ色のカンナの花が咲いていました。
須賀利湾の墓地にある碑のそばでは百日紅の花が満開で、名も知れぬ野花の綿毛があたりをフワフワと舞っていました。まるで雪が降っているようだと、白い綿毛を見上げたとき、東北地方、なかでも取材を通して幾度も眺めた岩手県の雪を思い出しました。思えば不思議なご縁です。
今回の旅もたくさんの方にお目にかかり、お力添えを賜りました。本来ならお礼状をお一人おひとりにしたためるべきながら、今は原稿を最優先にして、あらためてご挨拶できればと思います。
自分の失礼さ、いたらなさに身がすくむ思いですが、よい作品になりますよう力を注ぎます。
コロナ禍がおさまり、原稿を書きながらの長期取材ができるようになって嬉しいです。
インターネットの検索機能を使えば、今や日本だけではなく、世界のどの街の様子も見ることができるようになりました。それでも、その場に流れる空気や湿度、匂い、風の吹き方、物の見え方、空の色、土地柄、言葉の抑揚など、行かなければわからないことも多く、実はそれがとても大切なことだったりします。
いつかどこかの町でお目にかかることができたら嬉しいです。
それでは楽しく、お健やかな夏でありますように!
お互い、マメに水分補給をいたしましょうね。それではまたお便りいたします。
伊吹有喜
2023年2月27日月曜日
こんにちは、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
暖かい日が続くかと思えば急に寒くなり、三寒四温の日々ですね。明るい春が近づいてきました。
さて、先日「かごしま近代文学館」の「現代作家が語る」シリーズの講演会、私の回が無事に終わりました。
「ゆかりの糸の物語」をお気に掛けていただき、ありがとうございます。
遠方よりお越しくださった方もいらっしゃって、感謝の思いでいっぱいです。
昨年の盛岡のイベントの折にも強く感じたのですが、本をお手に取ってくださった方にお目にかかれますことは本当に嬉しく、励みになります。
その喜びは、今回の講演で鑑賞した黒田三郎先生の詩のごとく「もっと高く もっともっと高く」そして「美しい願いごとのように」心を舞い上がらせてくれます。
またお目にかかれますことを楽しみにしております。
とはいえ、本の扉を開けていただけましたら、わたくし、いつでもどこでも物語の旅をご一緒できます。
ここではないどこかへ、ふらりとお出かけしたくなったら、ぜひ本をお手に取ってみてください。
さて……講演はきちんと原稿を書いていったのですが、直前に拝見した「かごしま近代文学館」の展示がとても素晴らしくて……。
子どもの頃に夢中になって読んだ作家たちの展示を見ていますと、その頃の気持ちがよみがえり、感激しました。
なかでも「かごしま近代文学館」は向田邦子先生の展示が素晴らしいのです。先生のコレクションが収蔵されていることは以前から存じ上げており、写真でも拝見していたのですが、やはり実物には迫力と発見があります。
そこで興奮のあまり、その話に夢中になってしまい……展示されていたお召し物について「縦縞の効果が!」やら「ボタンを! ボタンにもご注目です」やら、前のめりになって、原稿にはないことも熱く語ってしまいました。
あとで考えますと、あまり文学には関係なくて、少々お恥ずかしいです。
一体、なぜそこまで展示のお洋服にときめいたかと申しますと……お話は数年前にさかのぼります。
どなたがお書きになっていたのか、どの本にあったのか、ぱっと浮かばないのが申し訳ないのですが……。
向田先生がある年の、大晦日の紅白歌合戦の審査員をなさった際に黒っぽい服をお召しで、それがたいそう素敵だったというエッセイを拝読したことがあるのです。
私はそれ以来、そのお召し物はどんなものだったのか、気になっておりました。
紅白歌合戦といえば、ひときわ華麗な衣装が多い場所です。そこへシックな黒系のお召し物は、いささか勇気がいります。ですが、ぴたりとはまれば尾形光琳が豪商、中村内藏助の妻に調えた衣装のごとく、素晴らしく映えるに違いありません。
先生のお顔立ちから拝察すると、それはもう、ひときわ麗しく映えたことでしょう。だからこそすぐれた文筆家のエッセイにつづられるほどの印象を残されたのです。一体、どんなお洋服だったのかとずっと思っていたのでした。
講演の前に館内を拝見したとき、なんと!
そのお洋服がガラスケースの内側に、ボディに着付けて展示されていたではありませんか!
あまりの嬉しさに、ガラスに張り付くようにして見てしまいました。
それはもう、とても素敵なお洋服でした。
間近で見ると、「おお!」と思わず声が出る、美しい手仕事の企みが潜んでいたのです。
向田先生のお召し物は植田いつ子さんの手によるオートクチュールが多いと聞きます。
紅白歌合戦のゲスト審査員に招待される作家や脚本家は、その年、あるいは翌年の文化・芸術の世界を代表する、最高の書き手たちです。
当時は働く女性の地位は今ほど確立されておらず、まったくの男性社会でした。セクハラという言葉もなく、女性の賃金は男性に較べて低いのが当たり前の世の中です。
そうしたなかで、働く女性の先駆者でもある向田先生とデザイナーの植田先生との間で、大晦日のお召し物を作るために、どのような会話が交わされ、どのような企みの密談がなされたのか(思わず『密談』と言いたくなるような、密やかで美しい工夫が施されていたのです)。
服飾と文芸。世界は違えど、当代一流の二人のセンスと才能、そしておそらく腕利きの仕立て職人の手による、晴れの日のこの一枚。
大晦日までに必ず間に合わせなければいけません。
出来上がるまでの過程を想像するだけで、猛烈にスリリングでときめいてしまうのです。
紅白で着用のお召し物の隣には、たいそう素敵なツイード、もしかしたらホームスパンかしら、と思う素敵な生地で仕立てられたスーツもありました。
そのスーツのコロンとした茶色のボタンがまた可愛らしいのです。色といい、形といい絶妙で、そのスーツのために選び抜かれたボタンだと思われました。
さらには向田先生の仕事場を再現なさったコーナーなどもあり、まことに眼福の至りの展示。
向田先生のファンの方は「かごしま近代文学館」のことをご存じと思いますが、未見の方はぜひ、鹿児島へのお出かけをおすすめします。
さて、興奮のあまり、いささか脱線した講演でしたが、皆様の優しい相槌が心地よく、楽しいお時間でした。
このたびの講演、インスタグラムでご紹介をいただきました。
この日は鹿児島県の名産の白大島紬で、張り切って、おめかしをしております。
この着物の模様は大島紬に古くから伝わる柄で「秋名バラ」といいます。
秋名は奄美大島の地区の名前、バラは琉球の言葉で竹製の「ざる」。ざるの模様を織りだした伝統柄の布です。
かごしま近代文学館かごしまメルヘン館
https://www.instagram.com/p/Co2EHTtv46H/
座っていたので、おはしょりが少々めくれてしまいお恥ずかしや…着物は着崩れに注意が必要ですが、それでも素敵な布をまとうのは心愉しいです。
■さて、お話はやや変わりまして・・・・・
講演の翌日、九州・鹿児島から帰宅しましたら、松本零士先生の訃報を報道で知りました。
先生のふるさと、福岡県と鹿児島県の距離は遠いですが、松本零士先生は九州ご出身の巨星。「銀河鉄道999」は小学生だった私が愛してやまない映画でした。
先生は銀河を往く、強くて心優しい人々の物語とともに、戦場まんがシリーズ、そしてクラシック音楽の漫画もお描きになられています。
私は松本零士先生のクラシックに関する漫画を通して、ドイツの指揮者・ヴィルヘルム・フルトヴェングラーを知り、その録音を夢中になって集めて聴きました。
フルトヴェングラー指揮の作品を通して、ワーグナーの楽劇やドイツやイタリアのオペラを味わい、やがて氏が録音を残していないオペラも聴くようになり、音楽への熱狂と喜びはさらに広がっていきました。
そこから生まれたのが、ヴェルディのオペラ「椿姫 ラ・トラヴィアータ」をモチーフにしたデビュー作「夏の終わりのトラヴィアータ」。改題して「風待ちのひと」です。
講演でデビュー作のお話をした翌日、松本先生の訃報を聞き、先生の作品を通して知った世界のことに思いを馳せました。
あらためて松本零士先生に感謝と深い敬意を抱いています。
■鹿児島市はとても良いところでして、ぜひ、また訪れたいです。
その折には霧島温泉や桜島を観光して、鹿児島の美味も味わい、そこから九州新幹線で福岡県に行き、松本先生が初代館長でいらした(艦長と書きたくなりますネ)「北九州漫画ミュージアム」にも行ってみたいと思いました。
そこを見学したあと新門司港からフェリーで横須賀港に移動し、東京に戻るルートもよいかもしれませんね。
いつかそんな旅をしてみたいな、と机に向かいながら思っています。
さて、春近しといえど、まだまだ冷えます。皆様、暖かくしてお過ごしくださいね。
それではまたお便りします。
伊吹有喜
2023年2月1日水曜日
こんにちは、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。一月後半はたいへんな寒波に驚かされましたね。
私は寒波襲来の直前は「灯りの島」の取材で三重県尾鷲市におり、その翌週は同じ県内の四日市市に帰省していたのですが、久々に冬らしい寒さを味わった気がします。
このたびはその尾鷲について書こうと思いましたが、その前に2月のお知らせをひとつ。
2月19日の日曜日、鹿児島市「かごしま近代文学館」の「現代作家が語る」講演会にお招きをいただきました。
演題は「ゆかりの糸の物語」です。
自作について語るのは照れますが、作品をめぐる「ゆかりの糸」について、鹿児島出身の詩人、黒田三郎先生の詩の鑑賞をまじえつつ、お話できればと思います。
実は黒田先生の「ひとりの女に」という詩集は十代の頃から好きな一冊なのです。
春を待つ二月のひととき。物語の世界をご一緒できれば嬉しいです。
さて鹿児島県といえば大島紬の産地。そこでポスターの写真は泥大島の着物を着ている写真にしました。この紬、とても好きなのです。
「現代作家が語る」講演会「ゆかりの糸の物語」 - かごしま近代文学館・かごしまメルヘン館
https://www.k-kb.or.jp/kinmeru/topics/7172/
そして黒田先生の詩集「ひとりの女に」については、こちらの記事でも少し触れています。
作家の読書道 (WEB本の雑誌)
https://www.webdoku.jp/rensai/sakka/michi195_ibuki/
講演後は感染対策を行いながらサイン会も開催される予定です。
よかったらお立ち寄りください。
お目にかかれますこと、楽しみにしております。
伊吹有喜
2023年1月4日水曜日
晴天に恵まれた2023年の年明け、皆様いかがお過ごしでしょうか。つつがなく、お健やかでありますことを願っております。
私のほうは昨年にいろいろ励みましたところ、投薬の量も減り、少しずつ体力もついてまいりました。
しみじみ、もう若くないんだな、と思うことしきりですが、小説を書いたり読んだり、取材に出かけたりするのが一番の喜び。
ここでしっかり体調管理の方法を会得し、心ときめく作品を書いていきたいです。
昨年はたくさんの方にお目にかかる機会がありまして、心よりお礼を申し上げます。なかでも印象深いのは「雲を紡ぐ」のご縁で、お招きいただいた、盛岡での初春と秋のイベントです。岩手県と盛岡市の方々に温かくお迎えいだき、感謝の思いでいっぱいです。
秋に行われた「いわて羊たび」には、このサイトをご覧くださり、北海道や埼玉からご来訪の読者の方にもお目にかかり、感激しました。その節は元気が出るお言葉をありがとうございます! 照れましたがとても嬉しく、天気予報で十勝地方や盛岡、埼玉…皆様がお住まいの街の天候や気温を見るたび、お元気でお過ごしかなと思っています。
その折にもお話に上がりました「常夏の光 なでし子物語」。
私の代表作でもあるこのシリーズの最終巻、現状では原稿の枚数が多くて本が分厚くなってしまうのです…。そこで引き続き、文章を磨き上げています。「削る」のではなく「研ぐ」。水晶玉を磨くような心持ちで一字一句を研ぎ上げておりますので、もう少しだけお時間をくださいませ。
佳い形でお届けできますよう、心をこめて進めてまいります。
さて、日頃よりたくさんのお心配りと励ましをありがとうございます。
ただいま刊行準備中の「常夏の光 なでし子物語」。
現在連載中の「灯りの島」(小説新潮)、「鎌倉茶藝館」(小説宝石)。
そして新潟日報、河北新報をはじめ全国各紙で連載中の「娘が巣立つ朝」。
これからも登場人物たちとともに、物語の旅を続けてまいります。
「彼方の友へ」のモデルになった雑誌「少女の友」、そして小説内の「乙女の友」編集部にならい、私も愛読者の方を「友ちゃん」あるいは「友」と呼ぶことに憧れを抱いています。そこで…
よかったら、いえ、ぜひ
友よ、本年も物語の旅をご一緒してください。
伊吹有喜
2022年8月16日火曜日
暑い日が続きますが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
お健やかでありますよう願っております。
さて、このたびはお知らせがあります。
9月に『雲を紡ぐ』文庫版が刊行されます。
「いわてダ・ヴィンチ」さまに掲載されたスピンオフ短編「風切羽の色」も収録されています。よかったらぜひ、お手にとってくださいませ。
そして9月10日に、盛岡にて「いわて羊たび」というツアーがあります。
羊の牧場にホームスパン工房、『雲を紡ぐ』ゆかりの地をバスで観光するとともに、おいしい羊のランチとディナーも楽しめるツアーです。
ホテルでのディナーの席では、トークイベントがあり、私も参加いたします。
銀河鉄道観光
https://igr-t.jp/
羊の牧場がある滝沢は、おじいちゃんと美緒が暮らした地。ツアーのほとんどはバスで移動ですが、滝沢へはIGRいわて銀河鉄道で移動です。
銀河鉄道にお乗りになったら「たきざわ 学園の杜」の車内放送に、ぜひお耳を傾けてくださいませ。
さらには「いわて銀河鉄道」の盛岡駅は、夜空を思わせる青を基調にしたデザインがとても美しく、私は大好きです。
ちなみにオリジナルグッズも可愛らしく、私は「ぎんきらクリーナー」を愛用中です。「星と電車のノート」も素敵ですよ!
こちらでも購入できます。
ぎんきらショップ
https://shop-igr.jp/
ツアーには、ホームスパンの「中村工房」見学と、鉈屋町散策も入っています。
中村工房では素敵なホームスパンの小物なども購入できます。「メイさん」にもたくさん会えるかもしれませんね!
作品内の滝沢のおじいちゃんの家は、いくつかの建物がモデルになっていますが、中村工房様もモデルのひとつ。
特にお祖父ちゃんの家のタライが積まれた「染め場」は中村工房様の玄関から入って、左側の染め場がモデルです。
鉈屋町には、山崎工藝舎のモデルとなった盛岡町家や大慈清水があります。
大慈清水のこんこんとわきでる美しい水は、飲んでおいしく、見ても癒やされる素敵な場所。
羊さんのモフモフした毛に癒やされたあとは、清らかな水で喉と心を潤しましょう。
そのあとは素敵なお食事とトークイベントです。
こちらから私も参加いたします。
翌日の日曜、もし盛岡をお散歩されるようでしたら、私の好みでよろしければ、トークの場で大好きな場所の数々をご提案いたしますね。
トークイベントには盛岡の素敵な方々もご一緒です。地元の方のおすすめもうかがえると思います(心強いです!)。
9月にご旅行をお考えでしたら「いわて羊たび」はいかがですか?
盛岡でお目にかかれますことを、楽しみにしております。
お申込み、お問い合わせは 銀河鉄道観光 https://igr-t.jp/ へどうぞ。
伊吹有喜
2022年8月15日月曜日
こんにちは、暑い日が続きますね。
いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
私のほうは体調を見ながらですが、少しずつ活動を元に戻しつつあります。
そこで、遅れておりましたが、ただいま「なでし子物語」シリーズの最終巻『常夏の光 なでし子物語』刊行に向けて、原稿を進めております。
本作の刊行時期について、読者様からお問い合わせをいただいているとのお話をうかがい、とても嬉しくて、涙ぐみました。
ありがとうございます! とても励みになっています。
刊行時期が決まりましたら、お知らせいたしますね。
引き続き、お気に掛けていただければと願っております。
初版:2022年8月4日
ISBN:978-459117379-4
出版:ポプラ社
価格:836円(本体 760円)
初版:2022年7月5日
ISBN:978-4-591-17403-6
出版:ポプラ社
価格:814円(本体 740円)
2022年4月8日金曜日
こんにちは、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
お健やかでありますよう、心より願っております。
私のほうはしばらく体調を崩しておりましたが、おかげさまで少しずつ元の暮らしに戻ってまいりました。寄る年波と健康管理の大事さを痛感しています。
そして、あらためて、原稿に向かえる喜びと感謝の思いを抱いています。
さて、このたびはお知らせがあります。ずっと楽しみにしておりましたので、このご報告ができることが嬉しくってたまりません!
柴山健次監督、玉山鉄二さん主演の映画『今はちょっと、ついてないだけ』。
4月8日(金)より全国で公開されます。
さっそく映画とパンフレットを拝見しました。とても素敵で、わたくし、何度も泣いてしまいました。
東京の桜は咲き終わりましたが、季節は春。凍てつく冬は越えました。
エンターテインメントで心を晴れやかにして、花の季節を歩んでまいりましょう。
春のお出かけは、ぜひ映画館にお運びください。
そしてよかったら、小説もお楽しみいただけたら嬉しいです。
伊吹有喜
2021年8月17日火曜日
こんにちは、暑い日が続くと思ったら、今度は一転して豪雨。いかがお過ごしでいらっしゃいますか。いつも心地よく、お健やかでありますことを願っております。
さて、先日の8月14日、 高校生直木賞の選考をしてくださった高校生の方々とのイベントが開催されました。東京の会場と全国をリモート中継で結んだ催しで、会場の出席者はPCR検査をはじめ、感染防止対策を実施した上での開催です。
この 高校生直木賞は第8回目。今回は32校の生徒の皆様が参加されました。受賞後に選考経過の動画を拝見したのですが、まことに白熱した議論が行われていて、胸が熱くなりました。これほどまでに深く作品を読み、考察をしていただいたことに感謝の思いでいっぱいです。恥ずかしながらわたくし、討論の動画を見ながら「雲を紡ぐ」へ寄せてくださったお言葉に落涙してしまいました。
そこでこのイベントには高校生の方々と、賞の運営の方々に感謝をこめ、髪を上げ、礼装をととのえて出席することにしました。夏に着物を着るのはいささか緊張したのですが、あの長い討論の時間を過ごした方々に、最大限の敬意を表したく思ったしだいです。
その日は同時受賞の「オルタネート」の著者、加藤シゲアキ先生と一緒の登壇でした。加藤先生はとても涼やかな声をした方でした。アーティスト活動に加えて、すぐれた小説も書けるとは、なんて凄いことでしょうか。存在そのものが美しく、まぶしかったです。
イベントの最後にはサプライズで大きな花束と、素敵な盾をいただき、さらに感激しました。心よりお礼を申し上げます。
さて、お盆が過ぎると、夏も後半に入ります。夏の終わりと実りの秋の始まりは、季節のうつろいのなかで、もっとも色鮮やかなとき。
私たちが使う言葉には言霊が宿ると古来から言われています。佳い言葉には佳い方向へ進んでいく力があるというのです。
このたびご参加の高校生の方々と、この文をご覧になっている皆様が、美しい季節を過ごされ、晴れやかな未来へ進まれますことを心より願っております。
それではまたおたよりします。
皆様、どうぞお身体をいたわってお過ごしくださいね。
伊吹有喜
2021年6月3日水曜日
こんにちは、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
お健やかでありますよう、願っております。
私のほうは変わりなく過ごしております。でも、気圧が低くなるとあまり体調が良くないので、梅雨と台風のこの時期は慎重に暮らしています。
さて、そんな憂いも吹き飛ぶ嬉しいお知らせをいただきました。
高校生直木賞という、昨年の上半期、下半期の直木賞候補の作品のなかから、高校生の皆さんが選考委員となり、議論を戦わせて選出する賞があります。
その名の通り、高校生が選ぶ直木賞です。
第八回目の今回、「雲を紡ぐ」が加藤シゲアキさんの「オルタネート」と同時に受賞となりました。
全国32校、約230名の読み手が討論して授けてくださった栄誉だと思うと、感激で心震えます。とても嬉しく、光栄です。
「雲を紡ぐ」にお気持ちを寄せてくださり、ありがとうございます。
これからも心をこめて書いていきます。よかったら、物語の旅をご一緒してください。
さてなかなかコロナの心配は晴れませんが、少しずつ以前よりは状況は良くなっている気はします。
あと少しの辛抱。皆様、お身体をいたわってお過ごしくださいね。
伊吹有喜
2021年4月15日木曜日
こんにちは、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。お健やかでありますよう願っております。
さて、14日に本屋大賞の発表があり、「犬がいた季節」は第三位となりました。応援してくださった書店員の皆様、本をお手にとってくださったすべての皆様に心よりお礼を申し上げます。
発表を動画で拝見した際、たくさんの視聴者様から温かいお言葉をいただいたことも、たいそう嬉しかったです。感激しました! ありがとうございます。
今回はコロナ禍の影響で、発表後にオンラインでの催しがありまして、応援してくださった方々にお礼を申し上げたく参加したのですが、恥ずかしながらうまくお伝えできず……。
この場であらためてお礼を申し上げます。
東京の桜は緑の葉が芽吹きはじめました。
戸惑うことばかりの世の中ですが、風薫る季節が始まります。
どうか皆様が心地よくお過ごしでありますように。心より願っております。
あともう少しの辛抱で、明るいときが来るように思うのです。
またお便りいたしますね。
伊吹有喜
2021年2月17日水曜日
こんにちは、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。本日はご報告があります。
埼玉県の高校図書館司書の先生が選ぶ「高校生におすすめしたい本 ベスト10」の第一位の栄誉に「雲を紡ぐ」があずかりました。
先日、実行委員会の先生にお目にかかり、賞状をいただきました。今も眺めながらこの文を書いております。賞状の隣には、推薦してくださった先生のコメントもたくさん入っていて、何度も読み返しています。お心のこもったお言葉をありがとうございます。
一位を記念して、実行委員長の木下通子先生がインタビューをしてくださいました。こちらのサイトの「雲を紡ぐ 特別インタビュー」のバナーを押してみてください。
埼玉県高校図書館フェスティバル
https://shelf2011.net/
さて、このコロナ禍のなか、大人もつらいですが、高校生の方々も例年とは違う学校生活に疲れたり戸惑ったりすることも多いと思います。
そんなとき、ほっと一息つけるものが身近にあればと心から願います。本や音楽、ゲームに映画、スポーツ、手芸やジオラマなどの物づくり等々。
十代に好きだったものは、おそらくこの先、一生好き。大人になって一時離れることがあっても、再びそれを思い出し、戻るときが来ます。そのときなつかしい記憶の数々が心を温め、未来へ進む勇気をくれると思います。
私にとってそれは本でした。夢中になって本を読んでいるとき、一人のようでいて一人ではない時間が流れるのが好きです。登場人物たちがいきいきと作品のなかから語りだし、知人や友人のように感じられる瞬間もたまらなく好きです。
後半になると読み終えるのが寂しくなり、ページをめくる手が鈍りそうになるのですが、先を知りたくてたまらず、猛烈な速さで目が文字を追っていくのもスリルがあります。そして読了後に一息ついたら、再び読み返す。するとそこにまた新しい発見があります。
実は本は一回読んで終わりではありません。もし面白い本に出会えたら、何度か読み返してみてください。
ストーリーがすべて頭に入ってから再び読むと、登場人物たちのちょっとした仕草や動作、台詞の端々から、最初に読んだときには気付かなかったことや、言葉で語られることのない心情を感じ取ることができます。
その結果、初読の印象よりも味わい深く、場合によっては登場人物の見方すら変わってくることがあります。
それは作者がこっそりとしのばせた「たくらみ」です。
書き手は好きな人物を描くとき、あえて文章で説明せず、些細な台詞や動作、風景や持ちもののなかに思いを託すことがあります。秘められたその「たくらみ」に気付いたとき、登場人物と読み手、書き手の心情が重なり、一人のようでいて一人ではない時間がさらに濃く、豊かになります。
その「たくらみ」のしのばせ方が、作品の雰囲気や余韻となり、本好きの間でよく「節」と呼ばれる、作家それぞれの文体や語り方の特長に結びついているのです。
高校図書館には司書の先生、そして書店には書店員さんが素晴らしい本の情報をお持ちです。
迷ったら本の世界の地図を持つ先導者に道をたずねてみてください。きっと素敵な本に出会えます。
そんな一冊に出会えたら存分に味わいつくしたあと、何年か過ぎた頃、再びお手に取ってみてください。十代に読んだときと違う発見が必ずあります。
佳い本は常若、エヴァーグリーン、生涯の友。何年たっても色褪せず、何歳になっても新しい発見があるのです。
このたび栄誉を授かった「雲を紡ぐ」が、そうした常緑の一冊に加わることができたらと願っています。
埼玉県の高校司書の先生方、そしてこの公式サイトをご覧になってくださる皆様、本当にありがとうございます。
これからもこつこつと心をこめて書いていきます。亀のような歩みですが、友よ! 変わらずお気にかけていただけたら嬉しいです。
伊吹有喜
2021年2月15日月曜日
こんにちは、土曜深夜の地震、かなり揺れましたね。私が住む町でも揺れが長くて怖くなりました。揺れが激しかった場所にお住まいの方はどれほど不安でいらっしゃることかと思います。
実は先週の金曜日に埼玉県の高校司書の先生がたから栄誉を賜りました。感謝の思いをこめてご報告をと思っているのですが、あらためて書かせていただきます。
これ以上揺れが続きませんように。そして被害が出た町や場所が早く復旧され、穏やかな日常が戻ってくることを心より祈っております。
伊吹有喜
2021年1月25日月曜日
2021年1月21日木曜日
こんにちは、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。お健やかでありますよう願っております。
冷え込みが厳しいうえ、気持ちが沈みがちな最近、私はドラマ「カンパニー 逆転のスワン」を見るのが心の安らぎです。
井ノ原快彦さんの「青柳」や倉科カナさんの「由衣」を見ていると、むしょうに自分も明日から頑張ろうと思うのです。さらには黒木瞳さんの凜としてたおやかな「瑞穂」。そして宮尾俊太郎さんの「高野」のかっこよさ。
一回目も二回目もバレエシーンの美しさにうっとりしたのですが、私、二回目はラストの宮尾さん演じる高野のセクシーさにびっくりました。たしかに原作でも書きましたけど、あの映像のなんたる衝撃よ…。文庫の102P、単行本の75Pの高野の台詞を思い出し、高野みたいな男性ダンサーが本当にいたんだ、とテレビを見ながら惚れ惚れしました。
これからさらに物語は加速し、登場人物のそれぞれが自分のなかの情熱をふるいおこし、現状をなんとか打破しようとします。一人ひとりの力は小さくても、それが重なり、組み合わさることで現実は変わっていくのだと思います。
いにしえから踊りには暗がりに光をもたらす力があるとされています。
躍動感あるダンスを見ていると、自然と自分の心も躍るときがあります。そんなとき、一瞬でも憂いや不安は消えていきます。
そして人間の身体の可能性や、自分の内にもある命の力を感じるのです。
カンパニー、日曜日に再放送もあります。
放送予定 - カンパニー〜逆転のスワン〜 - NHK
https://www.nhk.jp/p/ts/NYXK5QNJVW/schedule/
コロナウイルスの蔓延する状況では、不安は絶え間なく、気分は晴れがたいです。でもせめて心と体の体力をつけてしのいでまいりましょう。
どうか皆様、お健やかにお過ごしください。
それではまたお便りします。
伊吹有喜
2021年1月9日土曜日
みなさま、こんにちは。いかがお過ごしでいらっしゃいますか。心地よくお過ごしでありますことを願っております。
さて、嬉しいお知らせがひとつあります。
「カンパニー」がこのたび、テレビドラマになります。放映は1月10日 NHK BS プレミアムドラマ 夜の10時からです。
このドラマ化の発表が行われた折、宝塚歌劇のファンの方々から暖かいお言葉や、ご声援をいただき、嬉しかったです。私はSNSをしていないこともあり、その時期、いろいろな方から、そのお話をうかがい、とても感激しました。ありがとうございます。
いよいよ放映となるテレビドラマのキャストも素敵な方々ばかりです!
またこのドラマはKバレエカンパニーの監修の下、迫力のあるバレエシーンが展開されます。それもたいそう楽しみです。
ただいま予告映像がご覧になれます。
https://twitter.com/nhk_dramas/status/1345230705702408195
脚本と出演者の皆様、そして私もメッセージを書いております!
https://www.nhk.or.jp/dramatopics-blog/20000/438219.html
日曜夜10時、全八回。ぜひご覧ください。
さて、最近、冷え込んできました。皆様、あたたかくしてお過ごしくださいね。
それではまたお便りします。
伊吹有喜
2021年1月9日土曜日
冬至が過ぎると、心なしか日差しも春めいてきますね。コロナウイルスに関わる情勢は芳しくなく、気が休まらぬ日が続きますが、きっと今が一番夜が長くて寒いとき。新年を迎えた今、花の季節はもう間近です。梅咲く頃の寒さを越えれば、光のどかな桜の春が来ます。
手洗い、マスクに睡眠、バランスのよい食事を心がけ、お互い、しのいでまいりましょう。
私たちが使う日本語には、古代から言霊という考え方があり、良くも悪くも言葉には現実に影響を及ぼす力があると言われています。
明るい言葉には明るい力、頼もしい言葉には心を支える力。優しい言葉には癒やしの力があるというのです。
言葉を使う仕事に携わっていることもあり、私はその考え方がとても好きです。そこで心をこめて申し上げます。
皆様がお健やかに心愉しく過ごされ
本年が素晴らしいお年となりますように。
伊吹有喜
2020年11月14日土曜日
こんにちは、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
私は盛岡に来ております〜。明日の15日(日)は「雲を紡ぐ」の舞台、盛岡でのイベント「歩いて紡いで もりおか物語」に登場いたします。
歩いて紡いで もりおか物語
https://tsumugu-morioka.com/
このイベントでは「雲を紡ぐ」の取材を通して知った街の魅力や、取材で出会った美しい風景のこと、そして、道に迷ったり、街で会話を交わしたり、路上で転んで助けてもらったり、福田パン三昧をしていたり、はたまたレンタル自転車のサドルがうまく下げられなくて、通りすがりのお嬢さんに直してもらったり、と、いろいろな取材の思い出などをお話できたらと思います。
……こうしてつらつらと書いておりますと、わたくし、どれだけ盛岡の皆様にお世話になっているのでしょうか。「ミッドナイト・バス」取材の折もそうでしたが、作品の舞台である街にお住まいの皆様には感謝の思いでいっぱいです。
私のなかでは「ミッドナイト・バス」の舞台、新潟市はお酒とお米に代表される美味な食材にあふれた「食の都」。
「雲を紡ぐ」の舞台、盛岡市は、染織、漆器、鉄器など真摯な物づくりに出会えた「手仕事の都」。
このほかにも「彼方の友へ」の銀座、「バール追分」の新宿、新刊「犬がいた季節」の舞台の郷里。そしていよいよ連載最終回を迎えた「常夏の光・なでし子物語」の遠州。
作品を書くたびに、たくさんの街の魅力を知ることができ、本当にうれしいです。
これからも書くことを通して知った美しいもの、心動かされた風景を丁寧につづってまいりますね。
盛岡での今回のイベントは後日に動画の公開があるようです。URLなど、また、こちらでお知らせします。ご覧いただけたら嬉しいです。
さて、15日。盛岡劇場でお目にかかれますことを楽しみにしております。換気がよい場所は、通常よりも冷えるかもしれません。あたたかくしてご来場くださいね。
伊吹有喜
2020年11月14日土曜日
こんにちは、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
先日は四日市でのトークイベントとサイン会にお心を寄せてくださり、ありがとうございました。来場の皆様のお気遣いに感謝の思いでいっぱいです。そして母校の先生や生徒の皆様にも心よりお礼を申し上げます。
当日は本をお手にとってくださった方々、恩師、先輩、後輩、なつかしい同級生たちにもお目にかかれて感無量でした…。
私は緊張しすぎるか、油断しすぎるのかの両極端で三重弁が出てしまうので、緊張しているときはゆっくり話すのですが、この日ばかりは三重弁全開…というほどではなかったかもしれませんが、言葉の抑揚や方言に気を遣わず、お話しました。心なしか話す速度も、いつもよりテキパキしていたような気が…(当社比です)。
私は今年でデビューして10年が過ぎたのですが、実は新刊の刊行記念のイベントは今回が初めてなのです。通常よりもたくさんの配慮や用心が必要とされるこの状況下で、こうした機会をいただけるなんて。そして、そこに大勢の方がお運びくださるなんて。忘れられない思い出となりました。
ご来場の皆様の笑顔と温かいお言葉、そして開催に際しての多くの方々のご支援とご厚情、心に沁みいっています。
本当にありがとうございました。またお目にかかれますことを楽しみにしております。
さて、急に乾燥と冷え込みが厳しくなりました。来月はもう12月です! 信じられないですね。
今年は本当に速く過ぎてしまった気がします。でも、それゆえにこれからの二ヶ月、令和2年を愛おしむように暮らしていきたいです。さて、次は再びイベントのお知らせです。
伊吹有喜
2020年11月2日月曜日
あっという間に11月のはじめ。あと二ヶ月ほどで、2021年の到来です。今年は過ぎていく時間が速いですね。
さて「犬がいた季節」のトークイベントが、このたび三重県四日市市で開催されます。
郷里を舞台にした新刊ですが、密にならない条件をそなえた会場はなかなかすぐには見当たらないもの。イベントやサイン会などは無理だと思っていました。
それが多くの方々のお力添えでサイン会開催の運びとなりました。さらには母校の生徒さんたちとのトークセッションも実現することになり感無量です。
昭和の高校生が、平成の高校生の小説を書き、令和の高校生とその作品の話をするなんて! 登場人物が実在しているわけではないのですが、不思議でうれしい巡り合わせです。
今、四日市に移動する前夜に書いております。いろいろ、書きたいことがいっぱいあるのですが、またあらためて、お便りいたしますね!
まずは皆様、あたたかくして、お身体をいたわってお過ごしください。
伊吹有喜
2020年11月2日月曜日
こんにちは、一気に冷え込んできた感じがいたしますね。皆様、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
31日の盛岡でのイベントの折にはありがとうございました。
岩手、そして盛岡のみなさまに温かく迎えていただき、とても嬉しく、感謝の思いでいっぱいです。
「『雲を紡ぐ』」にお心を寄せてくださり、ありがとうございます。
この週末は30日の夜、31日の朝に岩手朝日テレビの情報番組に出演させていただき、ドキドキしながらも嬉しい週末でした。
朝の情報番組の出演のあと、再び東北三県の地上波で放映された「歩いて紡いで もりおか物語」を拝見しました。何度見ても素敵な映像です! 特に不来方のお城の緑の木立に赤いショールが映える様子が好きです。
盛岡は今、紅葉の最中。街は赤や黄色の葉に彩られています。ゆっくりと過ごす旅にとても佳い時期です。
31日のトークイベントでは、盛岡をはじめ、遠方にお住まいのお客様もお越しくださり、感激しました。さらにはライブ配信をご覧いただいたお客様もありがとうございます! 楽しいひとときをご一緒でき、ほんとうに嬉しかったです。
11月は15日に盛岡ブランドフォーラムにお招きをいただいております。当日は密になることを注意し、お越しくださるお客様の健康に気をつけながら、盛岡のミニコミ誌「てくり」を擁する「まちの編集室」の水野ひろ子さんと一緒に、盛岡の街やホームスパンの魅力を楽しくお話しできればと思います。
11月の午後のひとときも、よかったらご一緒ください。
盛岡ブランドフォーラム2020~autumn~|盛岡市公式ホームページ
http://www.city.morioka.iwate.jp/event/koza/1007572.html
伊吹有喜
2020年10月30日金曜日
こんにちは、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
先日のBS朝日での「歩いて紡いで もりおか物語」。ほっと一息つける街、盛岡の魅力にあふれた番組で、とても素敵でした。
この番組は10月31日(土)の朝、岩手朝日テレビ、青森朝日放送、秋田朝日放送で放映されます。
ふわふわした雲のような羊毛が、人の指を介した瞬間、ひとすじの赤い糸に変わる瞬間は、何度見ても魔法をみているような気分になります。
まさに「雲を紡ぐ」瞬間が見られるこちらの番組、どうぞお見逃しなく!
この日の午後は盛岡にてトークイベントも開催されます(ライブ中継もあります)。
歩いて紡いで もりおか物語
https://tsumugu-morioka.com/
私は今、盛岡に来ています。31日(土)の14時はこちらの会場におります。
雲を紡ぐ スペシャルトークショー 作家 伊吹有喜 × 中村工房 中村和正 〜私と盛岡とホームスパン〜
http://www.fesan-jp.com/fesan/events/ibuki.php
当日は岩手朝日テレビ様のサイトにて、ライブ配信があります
土曜の午後のひととき、ご一緒できたらうれしいです。
IAT岩手朝日テレビ
http://www.iat.co.jp/
盛岡に来て、最初に楽しんだのは、やはり福田パンでした。今日はつぶつぶ苺ジャムと、西尾の抹茶クリームをいただきました。
こちらのパンは挟む中身も素敵なのですが、わたくし、このコッペパン本体が堅すぎず、柔らかすぎず、絶妙のおいしさだと思うのです。そして、このちょいと幅広な、小判型なところが…などと書きだすと長くなりそうなので、続きは会場で…いえいえ、31日はコッペパンではなく、ホームスパンのお話をいたしますヨ。でもどちらも魅惑の盛岡のお品ですね。
それではまたお便りします。
伊吹有喜
2020年10月22日木曜日
こんにちは、冷えてきましたね。私は早くもヒートテックを愛用しています…。
このたびは今週末に放映の、素敵な旅行番組のお知らせがあります。
2020年10月20日火曜日
こんにちは、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
今回は遅ればせながら、映像化とイベントのご報告をいたします。
今年は思わぬコロナ禍で、とても閉塞した暗い状況が続きました。
それでも少しでも明るい未来のために、いろいろな場所で大勢の方が智恵を絞って工夫を練り、さまざまな試みを始めています。
その試みのなかに、私の作品も加えていただきまして、これからさまざまな動きがあります。
お近くで開催でしたら、マスクや手洗い、換気の状況に気をつけつつ、よかったらお運びください。
まずは「雲を紡ぐ」の舞台、岩手県・盛岡市にて、10月31日(日)、そして11月15日(祝)にトークイベントのお招きをいただいています。
そして先ほど映画化が発表された「今はちょっと、ついてないだけ」では、柴山健次監督と、千葉県・茂原市、長野県・千曲市、愛知県・幸田町、長崎県・島原市の四つの街が連携して、一本の映画をこれから制作していきます。
そして来年1月、「カンパニー」が「カンパニー 逆転のスワン」というタイトルで「NHK BS プレミアムドラマ」にて放映予定です。現在、撮影のまっただ中です。
バレエ団を舞台にしたこのドラマの監修は、Kバレエカンパニー。現役のバレエダンサーが大勢出演されます。迫力ある、白熱したバレエシーンが見られることと思います。
主人公、青柳を演じるのは井ノ原快彦さんです。
宝塚歌劇の珠城りょうさんも爽やかで素敵でしたが、井ノ原さんの青柳も、たいそう素敵で優しくて魅力的に違いありません! 日曜日が待ち遠しくなりそうです。
『書こう、笑顔になる話を。逆境に負けない少女たちの物語を』
それは「彼方の友へ」で、主人公の佐倉波津子が鉛筆を削りながら、ひそやかに誓った思いでした。
波津子と私はまったく違いますが、今年は似たようなことを私も感じました。
そして、さまざまなイベントや、映像を作っている方々にも、同じ思いがあるように拝察いたします。
コロナに閉ざされたなかでも、少しでも世の中を明るくするものをつくる。その大きな動きの輪に加われることは、本当に嬉しく光栄です。そして身の引き締まる思いがします。
次回はそれぞれについて詳しくご報告しますね。
まずは「雲を紡ぐ」の旅行番組とイベントのお知らせからです。
伊吹有喜
2020年10月20日火曜日
2020年10月19日月曜日
2020年9月24日木曜日
こんにちは、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
暑さ寒さも彼岸までと言いますが、急に涼しくなってきましたね。
私のほうはバタバタしておりますが、おかげさまで変わりなく過ごしています。
さて、遅ればせながら、ご報告があります。先日、文学YouTuberベルさんとの対談で、YouTubeに初登場いたしました。こちらで視聴できます。
直木賞候補『雲を紡ぐ』の伊吹有喜さんと“心の逃し方”について語ったよ〜【著者対談】 - YouTube
https://youtu.be/JROkWS2xjE8
ベルさんはとても素敵なお方でしたよ! 「雲を紡ぐ」の一節を朗読してくださったのですが、あまりに心地よいお声で聞き惚れてしまいました。どうぞご覧になってください。
さて、急に涼しくなってきましたが、どうかお健やかにお過ごしくださいね。
ではでは、ごきげんよう〜(ごきげんようって、佳い言葉ですね!)。
伊吹有喜
2020年8月13日木曜日
こんにちは、暑い日が続きますね。いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
さて今月9日、文化放送の、浜美枝様、寺島尚正様出演のラジオ番組、「浜美枝のいつかあなたと」にお招きいただきました。
緊張しましたが、お二人のあたたかいお声のおかげで、いろいろお話できました。ありがとうございます!
こちらの放送は次の番組放送まで、現在「radiko」というアプリを使用すれば、スマートフォンやパソコンで視聴できます。インターネットってすごいですね。
浜美枝 浜美枝のいつかあなたと|文化放送|radiko
http://radiko.jp/#!/ts/QRR/20200809093000
さて、このなかでも語っておりますソフトクリームのお話、岩手日報様のリレーエッセイ(全4回)の第二回目でも触れております。
「雲を紡ぐ」の舞台と絶品! ソフトクリーム | 岩手日報 IWATE NIPPO
https://www.iwate-np.co.jp/article/2020/6/18/79897
さらには公式サイトのこちら、6月21日更新の回で、小岩井農場、藤原養蜂場、そして花巻市のマルカンビルのソフトクリームのお話を書いております。
よかったら、ここから下へずいーっと動かして、ご覧になってくださいませ。
ここまで書いてきて、わたくし、どれだけソフトクリームが好きなんだ、と思いましたが、やはり、ふわっとした柔らかいところが好きです。
思えば四十数年前、週末にショッピングセンターに家族で買い物に行ったとき、駐車場の片隅にある軽食スタンドで、ソフトクリームを買うのが好きでした。
親からもらった百円玉を握りしめて、弟と一緒に軽食スタンドに行き、チョコとバニラ、毎回どちらにするか二人で悩み、そして毎回、バニラとチョコのミックスにしたものです。
この時期は駐車場のアスファルトの照り返しがぎらぎらと熱く、食べているうちに、すぐさま溶けてコーンから落ちそうになるのを、あわてて食べたのもなつかしい思い出です。
きっと今も日本のどこかで、令和の時代の小さなお子さんたちも、そうやって夏の甘味を楽しんでいることでしょう。そして、いつか大人になったとき、今の私のようになつかしく思い出すかもしれません……といっても私、大人になっても、あちこちで食べておりますが……。そして毎回、この時期はコーンからクリームを落としそうになっておりますが、すんでのところで食い止めています。年季が入っておりますからね!
さて、前回更新の際に触れました、盛岡のコーヒー文化のお話、今、書いております。もう少しお時間くださいませ。
このほか、盛岡のコーヒーゼリーとプリンのお話、浄法寺のうるしのコップのお話、ヤマブドウのお酒やジュースのお話、そして、甘く、輝くように美しい「黄金のリンゴ」のお話等々、作品内に登場しなかったけれど、取材を通して出会った素敵なもののお話を少しずつ書いていければと思います。
それではまたお便りします。みなさま、お健やかにお過ごしください。
伊吹有喜
2020年7月18日土曜日
こんにちは、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。お健やかでありますよう、願っております。
「雲を紡ぐ」の直木賞のノミネートから一ヶ月。落選しましたが、たくさんの応援、温かいお言葉をいただき、心よりお礼を申し上げます。
ありがとうございました。
ここ数日、気が付くとぼんやりしていたのですが、励ましのお言葉やお手紙、映像、書店様のあたたかい売場での取り組みを思い出し、元気になってきました。今日からまた書き始めております。
よかったらこれからも、物語の世界をご一緒してください。
さて、エッセイのお話を。このたび岩手日報mekke様のリレーエッセイが最終回を迎えました。今回のテーマはコーヒーです。
盛岡とヴェネツィア明け方のコーヒー|岩手日報 IWATE NIPPO
https://www.iwate-np.co.jp/article/2020/7/16/81438
盛岡にはおいしいコーヒーが楽しめる素敵な喫茶店がたくさんあります。
コーヒーがおいしい街には、おいしいパンやお菓子も多いもの。そう思うとき、いつも思い浮かべるのは、国内では京都です。盛岡の喫茶店の豊かさは、京都の素敵な喫茶店やカフェの豊かさと相通ずるものを感じるのです。
京都においしいコーヒーとパンが豊富な理由としては、学校の存在が大きいと聞いています。同じような理由が盛岡にもあると思うのですが、そのほかにもうひとつ。「お茶っこ」というゆかしい方言のなかにも秘密があるように思うのです。
次回はこの場所で、盛岡のコーヒー文化の考察と、そこでのぞいた、おいしい淹れ方の秘密について迫りますね。
「雲を紡ぐ」へのご声援に感謝をこめて、取材を通して知った風土の魅力を引き続きお届けいたします(ただ、ちょっとだけお時間くださいませ)。
それではまたおたよりします。
伊吹有喜
2020年7月6日月曜日
こんにちは、相変わらず蒸しますね。いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
さて、このたびご縁があり、ポプラ社から上梓される冬森灯さんのデビュー作「縁結びカツサンド」の帯のコメントを書きました。
この作品は昔ながらのベーカリー「コテン」をめぐる物語。おいしいパンと人の情のぬくもりに心がほっとゆるみます。
私はチョココロネがむしょうに食べたくなりました。そして、家でパンを焼きたくなりました。心とお腹があたたかく満ちたら、多少のことは乗り越えられる気がいたしますね。
そして、ご報告が遅れてうっかりしていました。このたび「小説現代」の「〆切めし」というコーナーに登場しております。
こちらは作家たちが〆切間際に何を食べているかというエッセイで、私も楽しく拝読しております。しかし、自分が登場するとなると、かなり照れるもの……でも、お米はどれだけ食べても食べ飽きない唯一無二の食材。やっぱり好きなのです。
さて、岩手日報のリレーエッセイ、「イワテライフの楽しみ方」、第三回目を迎えました。今回は「たんきり」と「きりせんしょ」という謎めいた名前のお菓子のお話です。
謎めく名前と食感の北の城下町のお菓子|岩手日報 IWATE NIPPO
https://www.iwate-np.co.jp/article/2020/7/2/80659
この「きりせんしょ」に出会ったのは「餅店」でした。この「餅店」。盛岡を歩いていて「○○餅店」というお店の名前を初めて見たとき、当初は「鏡餅」や「のし餅」といった、真っ白なお餅の専門店かと思いました(○○部分には名字や屋号が入ります)。
さっそく、お店に入ってみると、もちろんそうしたお餅も扱っていると思うのですが、カウンターにずらりと並んでいたのは、おいしそうな大福もちやお団子。餅店とは「大福もち」、「きりせんしょ」などをはじめとした、餅菓子を中心とした和菓子屋さんでもあったのです。
このエッセイの「きりせんしょ」のほかにも、私が心奪われたのは醤油味の「しょうゆ団子」。そして「お茶もち」という名前の、串に刺したお団子を平たく伸ばし、すりつぶしたクルミと醤油をつけてあぶったもの。二つともそれほど甘くはなく、おかずになるお菓子と申しますか……盛岡であちこち出歩いてお昼ごはんを食べそこね、お腹はすいたけれど、今から食べると夕食が入らないという時間に、このしょうゆ団子とお茶もちを買い、滞在先でお茶と一緒に楽しむのが好きでした。
この「お茶もち」、私はずっと甘さ控えめの醤油味だと思っていたのですが、今回、この文を書くにあたりインターネットを見てみましたら、甘辛いクルミ醤油味もあるらしいのです。
甘めのクルミ醤油味。さっぱりした醤油味も好きですが、第二回目に登場した和クルミのソフトクリーム・醤油がけを思い出すと、クルミ&甘辛い醤油味も絶対に好きな味です。今度盛岡をたずねたら、出かけてみようと思います。
「きりせんしょ」と同じく「お茶もち」の世界にも、さまざまな個性がある様子。まことに味わい深いです。
しかし、いろいろ歩いたつもりでいても、まだまだ知らない味があるものです。きっと今、自分が毎日過ごしている町も、歩けば歩くほど、いろいろな発見があるに違いありません。
梅雨が明けたら、暑さに弱らない程度に散歩を楽しもうと思います。
それではまた、おたよりします。
皆様、どうかお健やかにお過ごしください。
伊吹有喜
2020年6月27日土曜日
夏至が過ぎ、これから少しずつ夜が長くなっていきます。しかし、輝かしい光あふれる夏はこれから。いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
さて、今回は一点、おわびと修正を。実は6月21日更新の文で、小岩井農場のソフトクリームについてお話しました。先日、東京駅に行ったので、いそいそと食べにいったところ、ソフトクリームのトッピングのクッキーはコーンで頼んでも付くそうです。失礼しました。
先日味わったソフトクリームも美味でした。私は食べるのが遅いので、ここではいつもカップで頼み、一口ひとくちをゆっくり味わうのですが、ふわふわの真っ白なクリームをバタークッキーですくって食べると、外の蒸し暑さを束の間忘れる涼やかさ。乳製品の甘いものっていやされますね。
さて、あと少しで七月。今年は暑くなりそうです。いつもお健やかでありますよう、陰ながら願っております。
伊吹有喜
2020年6月21日日曜日
2020年6月21日日曜日
2020年3月3日火曜日
2020年2月1日土曜日
2020年2月1日土曜日
2020年1月31日金曜日
2020年1月23日木曜日
2020年1月8日水曜日
2020年1月7日火曜日
麗らかな日差しのなか、新しい年が始まりましたね!
たいへんご無沙汰してしまいました。皆さま、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
私のほうは昨年末は久しぶりに短いながらも帰省しました。
元日の朝は「小説推理」での連載「犬がいた日々」第一話の舞台となった里山を身内と散策し、地元の氏神様のもとへ初詣にまいりました。
元旦の森の小道は光のどかで風清く、令和の由来「時に初春の令月、気淑く風和み」という一節を思いおこしました。「初春の令月」とは「お正月の美しい月」という意味とのこと。日中の光景ではありませんが、この言葉に続く「きよく かぜ なごみ」という言葉は元日の朝にも似合う気がします。
その美しい歌が由来の元号「令和」も二年。
皆様の本年が麗らかで、なごやかな年でありますよう願っております。
まずは心をこめて、新年のご挨拶を申し上げます。
さて、明日は新しい本のお話を書きますね!
伊吹有喜
2018年12月3日月曜日
2018年12月3日月曜日
こんにちは、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
お健やかでありますようにと願っております。
さて、今年公開されました映画「ミッドナイト・バス」のDVDとBlue-Rayが現在、発売中です。
この映画のほとんどは新潟にて撮影が行われています。読者の皆様、そして新潟の皆様に大事にしていただき、感謝の思いでいっぱいです。
DVDとBlue-Ray、ともに豪華版と特別版がありまして、豪華版のブックレットには「ミッドナイト・バス」のスピンオフ作品、「夜明けの風景」が収録されています。
こちらは利一が担当する東京発、新潟行きのバスに乗りこんだ、少々困ったお客様と、ふかふかした毛皮の小さなお客様をめぐる物語です。 あわせてお楽しみいただけましたら、うれしいです。
映像作品の情報はこちらです。
ミッドナイト・バス アミューズソフト
http://www.amuse-s-e.co.jp/title/midnightbus/
次回は文庫の新刊のお知らせをいたしますね。
それではまた、おたよりします。
伊吹有喜
2018年11月7日水曜日
こんにちは、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
先日は八重洲ブックセンターにて開催された文芸ファンミーティンのことをお気に掛けていただき、ありがとうございました!
大崎梢先生も安藤祐介先生もたいそう素敵な方でした。私が大崎先生の作品でおすすめしたのは「配達赤ずきん」、安藤先生は「営業零課接待班」です。もちろん大崎先生の「ドアを開けたら」、安藤先生の「不惑のスクラム」はじめ、他の作品もとてもおすすめです。読書の秋、ぜひお手元にどうぞ!
さて、イベント後のサイン会の折にお客様から「なでし子物語 天の花」に登場する「風に鳴るハープ」についてのおたずねがありました。ありがとうございます!
その際にはあまりお話ができなかったので、今日はそれについてのお話を……。
ケルティックハープはアイリッシュハープ、あるいはフォークハープとも呼ばれるものです。素朴な木製のハープで、弦数に応じてさまざまな会社の製品があります。
「天の花」で立海と耀子がもらった膝置きの小型ハープは、ストーニーエンド社のイヴというモデルを参考にしています。この会社のハープは響鳴箱の上部にハートのマークのくりぬきがあり、とても可愛いのです。
2018年10月30日火曜日
こんにちは、伊吹です。前回に引き続き、お茶会のお話のメニューを考えてみました。いかがでしょうか? お気に召す一品があったら、うれしいです。
●無頼な男と清廉な男。
敏腕の編集者と先鋭的な作風の作家。二つの顔を持つ有賀は、自分のなかで心情の切り替えをする小物を持っています。作品中で、波津子の前でその切り替えをしているシーンがあります。スイッチとなるその小物のお話を。
●有賀と波津子のヴィジュアルイメージ
昨日のメニューにもありましたが、ヴィジュアルイメージは登場人物をイメージする写真であったり、音であったり、香りであったり、いろいろです。有賀と波津子のイメージの核となった音楽と写真のお話です。
●純司の店「風花」の秘密
純司の店の名前「風花」には彼の秘めた思いがあるという設定を組んでいました。ぎりぎりまで入れるかどうか迷ったのですが、最終的に削りました。結果、裏設定となった内緒話です。
●有賀は純司の思いを知っていたかどうかの考察。
創作上の人物ですが登場する人物は、自分の親戚や友人のように感じるもの。そこで、なんとなく歯切れが悪いのですが……私はこう考えています、というお話です。
●僕は憲一郎という名前だったんだよ、という台詞の裏のお話
あの台詞には、有賀の南方での仕事の内容からの思いもこもっているという設定です。
また、波津子の前ではあまり見せなかった(というより波津子は気付かなかった)のですが、有賀は「マチ」と書いて、盛り場で酒を飲んだり女性にもてていたり。ときにはそこへ荻野紘青が乱入したり。そのほか、シベリア鉄道経由で欧州に出かけた経験があったりと、活動的なところがあるという設定です。
そうしたシーンもいくつかスケッチ的に書いたのですが、まったく本編には入らなかったので、そのあたりのお話もあわせまして。
●音符の暗号の安らぎ
この音符の暗号を有賀はどんなふうに使っていたかという設定のお話です。
あわせて私が書いた、音符の暗号が掲載されている本の帯をお持ちします。
水玉模様のその帯、装幀の成見紀子さんデザイン、装画の早川世詩男さんの鈴蘭の絵が入ったとても可愛い作品で、私の宝物のひとつ。名古屋の書店を中心にした全国有志の書店員さんによる『乙女の友大賞』受賞の折のものです。あわせて素敵な装幀のお話なども。
●シェン様こと、上里編集長の秘密
ふらりと「マチ」に入ったきり、なかなか帰ってこない有賀主筆の代わりに、粛々と仕事を進めていたのが上里編集長。シェン様という彼のあだ名は実は当時の文壇事情から生じています。
作品内にもちらりと出ているのですが、上里は実はある事の「神」レベルのお方だったのです……。
●ジェイドのハートとハツ、ヘルツ
ジェイドこと小嶋翡翠はとても好きな登場人物です。「乙女の友」のモデルとなった「少女の友」の愛読者には宝塚歌劇(当時は宝塚少女歌劇)のファンが多く、団員による舞台裏のこぼれ話の連載があったり、純司のモデルになった中原淳一氏の奥様が男役のトップスターであられたりと、縁がありました。
そうしたところから、美しく謎めいた登場人物、ジェイドが生まれました。波津子は彼女にたいそう心惹かれます。そのジェイドと波津子の父とは浅からぬ因縁があるという設定。ジェイドと波津子、波津子の両親をめぐる内緒話です。(そしてジェイドの本名のお話も)
●有賀の服装事情
会社では瀟洒なスリーピースの背広を着ていた当時の紳士たちも、家に帰れば実は着物姿に。有賀も自宅では和装という設定です。ところが調べていくうちに驚きの当時の服装事情が出現。
その件について仔細に調べ、事前に設定を組んだのですが、いざ本編を書き出したら、まったく登場しなかったという戦前、戦中の殿方・服装事情です。
●村岡花子先生とあのお方、そして有賀の婚約者
「赤毛のアン」の翻訳者、村岡花子先生は「乙女の友」のモデル、「少女の友」の執筆者のお一人で、長期連載をお持ちでした。
史絵里が憧れてやまない翻訳家は村岡花子先生をモデルにして書きました。史絵里が美蘭と一緒にその先生のお宅に行く約束をしたと、うっとりと語っているという場面は、「赤毛のアン」シリーズが好きだった私も書きながらうっとり……。
連載時には、有賀と美蘭が呉で語る思い出話のなかに、村岡先生をモデルにした翻訳家が登場するシーンがあります。ところが単行本化に際して見直すと、読み手のスピード感を削いでしまうので、やむなくカットしました。
今回、連載のその誌面をお持ちします。学生時代の有賀と美蘭、のちに有賀の婚約者になるサヤ、そしてある夫人を登場させたこのシーン、アンの「腹心の友」たちはきっと微笑んでくださると思います。
……こんな感じのお話はいかがでしょうか?
会場でお目にかかれますこと、楽しみにしております。
伊吹有喜
2018年10月29日月曜日
こんにちは、伊吹です。先日お知らせした、お茶会のメニュー、こんな感じのものを考えてみました。気になるお話がありましたら、当日、お声がけください。
明日は「彼方の友へ」内緒話のメニューをお送りします。
●常夏荘、お宅拝見
常夏荘のイメージは、新潟県の北方博物館、五十嵐亭ガーデン、三重県桑名市にある六華苑、この三つの邸宅の要素を合わせたものをベースにして、設定を組んでいます。
この作品は現在、第四部「常夏の光」の連載が始まっており、その原稿を書く際に見ている常夏荘の見取り図(ヨレヨレですが……)、そしてウィンターガーデンなどの設定に使った資料写真などをお持ちします。
●おじいちゃんの甘露湯をめぐる物語。
耀子のおじいちゃんが作った甘露湯は、東南アジアで好まれている、あるスイーツがイメージの元になっています。おじいちゃんは、なぜそれを作ることができたのか。耀子の祖父と、甘露湯をめぐるお話です。
●龍治と龍一郎、立海のヴィジュアルイメージ
ヴィジュアルイメージというのは、自分で勝手にそう呼んでいるもので、登場人物をイメージするときに見る写真であったり、音であったり、香りであったり、いろいろです。核となった写真をお持ちします。
龍治のヴィジュアルイメージ、実はあの人なのです……。
●「天の花」で立海と耀子が夢中になった
『リトモさん』はこんなクルマ
「なでし子物語 天の花」に登場するこの車、なかなか見かけないのですが、素敵なのです。当時のカタログを二点、お持ちします。
●「フェアレディZ」と「春野町」、
「すみれの花咲く頃」と「彼方の友へ」
「なでし子物語 地の星」にて登場する由香里の愛車は日産自動車のフェアレディZ。チョコの言葉を借りれば「ビッとしてる」、耀子の言葉では「ものすごく速そう」な車です。
この車と由香里は、フェアレディという語感のほかにもうひとつ、峰生のモデルにした土地でもある、静岡県の春野町のことが頭にありました。(峰生のイメージは天竜川近辺の四つの町の風景をベースに設定しています)
そしてそれは、あとから考えると、なんとなく不思議なご縁に結ばれていたのです。
●ミネロールのイメージの元となった
おいしいロールケーキのお話
なでし子印のミネロールはとてもおいしいクリームが入ったロールケーキ。そのロールケーキが登場するきっかけとなったお菓子が静岡県磐田市にあります。
福々しい名前のそのロールケーキのお話を。
●耀子のエプロンの秘密
耀子のエプロン、実はものすごく可愛いのです。微に入り細に入り、書きたかったのですが、あまりに書きすぎるとバランスを欠くのであっさりと書いていますが、今こそ! 語らせて! 耀子のエプロン!(……と書いてみたけど、ものの数秒で終わりそうです……)
●ハム兄弟の所属サッカーチームは、
こちらを想定しています
ハムスケ、ハムイチが所属していたサッカーチームは、名前はあがっていませんが、イメージしているチームがあります。「地の星」と「常夏の光」で登場している、第二世代の彼らのチームとあわせてのお話を。
●楽器の都・浜松と金管楽器と「春が来た」
作品を書くにあたっては、毎回、鍵になる光景がいくつか頭に浮かび、登場人物たちはどうしてその光景の状況にいたったのかという推定をしながら進めていきます。
「地の星」で最初に浮かんだのは、天竜の山奥で、ご年配のトランペッターが高らかに「春が来た」を吹くシーン。そのイメージは、浜松市のある楽器メーカーの記事から浮かびました。
こんな感じのお話です。次回は「彼方の友へ」をお送りします。
伊吹有喜
2018年10月28日日曜日
こんにちは、空の青色が澄んできて、心地良い季節となりましたね。
いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
さて11月1日の本の日のお茶会、どんなお話がお楽しみいただけるか、いろいろ悩んだのでメニューを作ってみました。「彼方の友へ」と「なでし子物語」の取材や設定についての内緒話です。お気に召すものがありましたら、当日、お声がけください。
もちろん「ミッドナイト・バス」や「カンパニー」、「BAR追分」や「今はちょっと、ついてないだけ」などのお話も大歓迎です!
メニューはまず「なでし子物語」からこちらに掲載しますね。
それではお目にかかれますこと、楽しみにしております。
伊吹有喜
2018年10月28日日曜日
日毎に秋めいてまいりましたね。いかがお過ごしですか。
今日はうれしいお知らせがあります。
10月29日にNHK BSプレニアム、15時10分から宝塚歌劇月組による「カンパニー」が放映されます。主演は珠城りょうさん、愛希れいかさんです。
「カンパニー」も「BADDY」も心惹かれる歌や演技やダンスのシーンがたくさんあって、お話したくてたまりません! が、まずはNHKでの放映のお知らせを。
NHK 番組表
http://www2.nhk.or.jp/hensei/program/
DVDとブルーレイはこちらです
https://www.tca-pictures.net/shop/press/180302_company.html
現在、月組は東京宝塚劇場で「エリザベート」を公演中です。先日、拝見しましたが、とても素敵で、終演後は夢見心地。明日からまた頑張ろうと、元気が出てきました。
バレエもオペラもわくわくするのですが、鑑賞後に元気が出てくるというのは宝塚歌劇ならではの余韻。すごいなあと思います。映像で見ると、隅々までじっくり鑑賞できて、これがまた楽しいのです。
それではまたおたよりします。
冷えてきましたので、皆様、お身体を大事にしてくださいね。
伊吹有喜
2018年10月18日木曜日
今年の夏は本当に暑かったですね。皆様いかがお過ごしですか?
私のほうは夏からしばらく体調を崩していたのですが、最近、少しずつ調子が戻ってきました。
さて、本日はお茶の会のお誘いです。
このたび11月1日に八重洲ブックセンターで行われる「文芸ファンミーティングin Tiffany」にお招きをいただきました。第三回目を迎えるこちらのイベント、この日は「本の日」にちなみ、本にまつわる小説の作者、三人が登場します。
お一人は「本のエンドロール」の安藤祐介さん。
もうお一人は「プリティが多すぎる」の大崎梢さん。
そして「彼方の友へ」の私です。
詳細はこちらです。
◆第3回文芸ファンミーティングin Tiffany安藤祐介さん×伊吹有喜さん×大崎梢さん | 八重洲ブックセンター
http://www.yaesu-book.co.jp/events/other/14879/
どんなお話がお楽しみいただけるでしょう? あれこれ思案しています。設定したけれど、本編にまったく入らなかった、有賀の洋服事情、純司の「風花」の秘密、ハッちゃんと美蘭と史絵里がこしらえた素敵なクリスマスのごちそうのお話などいかがでしょう?
「なでし子物語」の常夏荘の見取り図や邸宅の設定資料、おじいちゃんの甘露湯の秘密。「地の星」の「ミネロール」のモデルになった美味なロールケーキのお話、「天の花」の「リトモさん」や風に鳴るハープのお話。
そのほか「ミッドナイト・バス」にまつわる新潟の美味あれこれ。「カンパニー」にまつわるダンスや舞台取材のお話。「今はちょっと、ついてないだけ」に登場する厚切りハムと豆のスープのお話。「BAR追分」に登場する新宿の実在のお店のお話などいかがでしょう? もちろん読書の喜びや、秋冬の読書の友(こたつやアロマや音楽や、お茶やお酒やお菓子やら)などについて語り合うのも楽しいに違いありません!
穏やかな秋のひととき、お茶を飲みながら本のお話をいたしませんか?
11月1日、八重洲ブックセンターにてお待ちしております。
伊吹有喜
2018年6月23日土曜日
皆さん、こんにちは。「折々のいぶき」スタッフの二宮です。
今回も伊吹有喜の最新情報を二つお伝えします!
小学館の「STORY BOX」7月号にエッセイが掲載されています。
リレーエッセイの「思い出の味」というコーナーです。「カツにかける物、思い」というタイトルで、小学生の頃のとんかつの思い出から、「情熱のナポリタン BAR追分」に登場するとんかつ茶漬け、新潟の美味なタレカツなどが登場します。
「WEB本の雑誌」の「作家の読書道」(文・取材 瀧井朝世様)のコーナーに呼んで頂き、伊吹が読書遍歴(の一部)を語っております。
WEB本の雑誌 作家の読書道
http://www.webdoku.jp/rensai/sakka/michi195_ibuki/
6月23日更新です。こちらもご注目ください!
スタッフ 二宮南
2018年6月18日月曜日
みなさん、こんにちは。「折々のいぶき」スタッフの二宮です。
伊吹有喜の最新情報をお知らせします!
「asta」(ポプラ社)で好評連載中の「常夏の光 なでし子物語」は第二回が7月号でお読み頂けます。
瀬里のアルバイト先に現れたのは、なんと立海。強引に瀬里の腕をつかみ連れ出そうとしますが……。
是非ともご一読ください!
今回の最新情報は1つだけですが、次回は最新エッセイ、そして新連載のお知らせができると思います。
またご期待ください!
スタッフ 二宮南
2018年5月5日土曜日
こんにちは、伊吹です。皆様、いかがお過ごしですか?
心地よくお過ごしでありますようにと願っております。
先月から当サイトにスタッフの二宮が加わり、折々の活動をお伝えすることになりました。あまり更新できずにいるこのサイトですが、助っ人に恵まれてうれしいです。
さて風薫る五月。新緑が目にうるわしいこの時期は、季節のなかでもっとも好きです。なかでも薄紫の藤に続き、山では百合が、街ではツツジが咲きこぼれる一連の時期は日本列島花いっぱいという心地がして和みます。
そうした美しい季節のなか、二月から始まった宝塚歌劇 月組による「カンパニー」も五月六日に千秋楽を迎えます。
設定は変わっているのですが、宝塚版「カンパニー」、とても素敵です! 珠城さんのかっこよさ、愛希さんの愛らしさ! 月組の皆さんのパワフルな歌とダンス、心ひきこまれるお芝居。
「カンパニー」もショウの「BADDY」もお一人おひとりがその役の人生を舞台上で鮮烈に生きている存在感があり、目が離せませんでした。開演以来、宝塚と東京の劇場で鑑賞したのですが、何度拝見してもすべてに新しい魅力を感じ、とても楽しかったです。さらにはふつふつと元気がわいてきました。公演期間中、仕事の手をふと休めたときや、季節の変わり目で体調を崩したときなど、今、この瞬間も、宝塚や日比谷の劇場で青柳や美波、高野や由衣たちが活躍する舞台が繰り広げられているのだと考えると、むしょうにときめくのです。
なかでもラストシーンで、タイトルの「カンパニー」という言葉を皆さんが歌うシーンを思い出すと、喜びがこみあげます。自作の小説の題名を、こんなにパワフルで美しいハーモニーで歌い上げられるのを聞けるなんて! こんな嬉しい体験、なかなかできるものではありません。
その舞台も、いよいよ千秋楽。
二月に宝塚劇場で拝見したあの大階段の様子や、トップの珠城さんと愛希さんが大きな羽根を付けた姿を間近で見た感想(あまりに綺麗で目がくらみそうに……)等々、舞台の鑑賞記を、またのちほどお送りできたらと思います。
それではまた、おたよりします。心地よい五月をお過ごしください。
伊吹有喜
2018年4月27日金曜日
こんにちは、二宮です。最新情報をひとつ忘れていました。
インターネット上のインタビュー動画が公開になっています。
本TUBE様に「彼方の友へ」&伊吹が登場! 本TUBEアンバサダー 中村優子さんのインタビューで「彼方の友へ」執筆について語っています。作者いちおしの「頼りになる人」とは一体?
【著者出演】彼方の友へ|本の動画投稿コミュニティサイト「本TUBE」
前編 http://hon-tube.com/?mv=2671
後編 http://hon-tube.com/?mv=2672
是非ともご覧ください!
スタッフ 二宮南
2018年4月27日金曜日
はじめまして。私、このサイト「折々のいぶき」のスタッフ、二宮南と申します。
これから折々に、伊吹に代わって最新情報をお伝えしていきたいと思います。
1. 「CREA」5月号にて対談が掲載!
現在、発売中の「CREA」(文藝春秋)で、旅行作家・吉田友和さんとの対談『本にまつわる四方山話』が掲載されています。対談をまとめてくださったのは、ライターの瀧井朝世さんです!
伊吹が多くの作品を拝読してきた吉田さんと、旅の最中に読む本やその本への思いを語り合っております。是非ともご一読ください!
2. 「なでし子物語」、始動!
昨年刊行しました「なでし子物語」の「地の星」と「天の花」に連なる最新シリーズ「常夏の光」が始まりました。
「asta」(ポプラ社)6月号から連載開始です! 是非ともご一読ください!
3. 新作短編「夏も近づく」がオール讀物に!
現在発売中の「オール讀物」(文藝春秋)5月号の特集「美味しい小説」にて、伊吹が短編を発表しています。タイトルは「夏も近づく」です。
片田舎にひとり住んでいる叔父のところに突然預けられた少年。ぎこちなかった二人は食を通して次第に打ち解けていきます。しかし……。
誌面初登場になる「オール讀物」を是非ともご一読ください!
4. 書き下ろしエッセイ「鈴蘭の幸運」が中日新聞に
4月27日(金)付けの中日新聞「心のしおり」欄にエッセイ「鈴蘭の幸運」を寄稿しました。
新しく社会に出て行く皆さまに、伊吹の経験を折り込みながら、エールを贈るエッセイです。先日、名古屋にて行われた「乙女の友大賞」授賞式の模様も入っております。
こちらも是非ともご一読ください!
ではまたこちらでお目にかかれればと思います。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
スタッフ 二宮南
2018年3月27日火曜日
東京は今、桜がまっさかり。皆様いかがお過ごしでいらっしゃいますか。楽しく、お健やかにお過ごしでありますようにと思っております。
さて、11日の名古屋でのトークイベント、お越しいただきありがとうございました。
「彼方の友へ」執筆の際の裏設定、おそるおそるいろいろ書いて持っていったのですが、お楽しみいただけたようで本当に嬉しかったです。どうもありがとうございました。
そしてそのイベントではさらに嬉しいことが!
このたび名古屋の書店さんを中心に全国の有志の書店員の皆様が「彼方の友へ」にちなんで「乙女の友大賞」という賞を作ってくださいました。トークイベントの前にその授賞式が行われ、アニー・ローリーのギターの生演奏のなか、鈴蘭の花をいただきました。大感激です!
今年でデビューして10年になりますが、そのきっかけとなった2008年のポプラ社小説大賞の特別賞以来、賞をいただいたのは初めてです。
作家になって初の受賞が書店員の皆様からのお心のこもった賞というのは、子どもの頃におこづかいを握りしめて出かけた本屋さんを思い出し、喜びとともに、心に熱く、じんわりと響くものがあります。
受賞の翌日、名古屋の書店さんにご挨拶にうかがったところ、そこにはあたたかいお言葉でつづられたPOPや、「彼方の友へ」の象徴でもある、鈴蘭の花の刺繍やイラスト入りのPOPなど、書店員さんの個性あふれるディスプレイや推薦のお言葉があり、嬉しくて涙ぐみそうになりました。この賞をくださった全国の書店員さんのお店にも、おそらく同じように応援のお言葉があるのだと思うと、本当に感謝の思いでいっぱいです。さらには本をお手にとってくださった多くの方々から(友とお呼びしたいワ!)、美しい便箋につづられたお手紙やメッセージをいただき、嬉しいという言葉では言いあらわせぬほど嬉しいです。ありがとうございます。
本好きの皆様と同じく、私も読みものが好きです。本とともに過ごして四十数年。この先も一生、本と一緒です。読み手としても、書き手としても、良き「友」でいられますよう、これからも励みます。よかったら、ずっと本の世界でご一緒していただけたら、うれしいです。
11日、12日に訪れた名古屋の書店さんでサイン本を作らせていただきました。二週間近くたってしまったので、もしかしたら店頭にないかもしれませんが………。
この日から三代目になる落款を初めて捺しました。文字はこれまでと同じく、喜びをこめての「喜有」。間紙は「彼方の友へ」にちなんだ紙に、春の花の紙、縁起物の紙と、いろいろ入っています。どんな紙がお手元に届くでしょうか。まさに「ほんのきもち」ですが、お楽しみいただけたら幸いです。
そして「乙女の友大賞」を贈ってくださったお店に並んでいる本には、早川世詩男さん書き下ろしの鈴蘭のイラスト入り特製・水色の帯がかかっています。数に限りがありますが、受賞記念の特製フリーペーパーもあります。よかったらお近くの書店さんにお運びください。
●「乙女の友大賞」展開中のお店 (順不同・三月現在)
・精文館書店 中島新町店様 ほかチェーン18店様
・紀伊國屋書店 名古屋空港店様
・ジュンク堂書店 ロフト名古屋店様
・七五書店様
・MARUZEN 名古屋本店様
・TSUTAYA ウイングタウン岡崎店様
・広島 蔦屋書店様
・SuperKaBoS 鯖江店様
・丸善 新宿京王店様
・文教堂 北野店様
・明林堂書店 JR別府店様
・知遊堂 亀貝店様
・うさぎや 矢板店様
・うさぎや 栃木城内店様
・ブックセンターほんだ様
・柏の葉 蔦屋書店様
・三省堂書店 名古屋本店様
・カルロバ 名古屋店様
・明林堂書店 大分本店様
・大盛堂書店様
・ジュンク堂書店 名古屋栄店様
・三洋堂書店 新開橋店様
・紀伊國屋書店 プライムツリー赤池店様
それではまた、おたよりします!
伊吹有喜
2018年3月8日木曜日
こんにちは、日が長くなり、春めいてまいりましたね。いかがお過ごしですか?
さて、本日は「彼方の友へ」について、うれしいお知らせを。
このたび名古屋を中心に十数店の書店の皆様から熱い応援をたまわり、「彼方の友へ」についてお話をさせていただくことになりました。会場はジュンク堂書店 ロフト名古屋店様です。
嬉しいです! 作品内で波津子や空井が「届いた」と感じたことを、現実に自分も体験しているようで猛烈に感激しています。書店の皆様、ありがとうございます!!
今、どんなお話がお楽しみいただけるだろうかとあれこれ考えながら、「彼方の友へ」の取材や人物設定の資料、会話や場面の背後にある設定、いわゆる裏設定の原稿などを見返しているところです。
有賀が波津子にかけた電話の裏事情や、純司のお店「風花」の秘密などいかがでしょう? 設定したものの、本文にはまったく出なかった有賀主筆の普段着事情や、美蘭の素敵なアパートメントのお話などはどうかな?
当日はサイン会もありますので、本にはさむ間紙として、春にちなんだ紙をいそいそ集めているところです。ハッちゃんの名字の佐倉と、この季節にちなみ、桜の模様の間紙をいろいろ持っていきますね。
詳細はこちらに
honto店舗情報 - 『彼方の友へ』熱愛ファンミーティング
https://honto.jp/store/news/detail_041000024583.html
よかったらぜひ、春の名古屋に足をお運びください。
会場でお目にかかれますこと、楽しみにしております。
伊吹有喜
2018年1月26日金曜日
一月が過ぎるのはあっという間で、いよいよ宝塚歌劇 月組による「カンパニー」の公演が9日より宝塚劇場で始まります。
私もワクワクしながら、新幹線に乗り、宝塚へ行く予定です。子どもの頃、お休みの日になんとなくタカラヅカの劇場中継を眺めていたものですが、まさか三十数年後に自分が書いた小説が、あの舞台にのるなんて夢にも思わなかったです。本当に夢じゃないかしら? と、時折思います。
カンパニーを連載させていただいた「小説新潮」にて、月組のトップスターの珠城りょうさんと、トップ娘役の愛希れいかさんの対談が掲載されています。一部が今、インターネットでご覧いただけます。
『カンパニー』舞台化記念座談会 作家「伊吹有喜」×宝塚歌劇団月組「珠城りょう」「愛希れいか」 | デイリー新潮
https://www.dailyshincho.jp/article/2018/01240700/?all=1
この対談は年末に宝塚歌劇団で行われたのですが、青柳役の珠城さんと、美波役の愛希さん、お二人がソファに座っている姿は本当に麗しくて、ため息が出そうでした。
2018年2月9日金曜日
2018年1月26日金曜日
先日、年が明けたと思ったら、もう二月も間近。早いものですね。この分ではゴールデン・ウイークもすぐに来る気がします。
さて、このたびは嬉しいご報告があります。
映画「ミッドナイト・バス」がいよいよ27日(土)から公開が始まります。先行ロードショーが行われた新潟では、多くの方々に映画館へ足をお運びいただき、感謝の思いでいっぱいです。ありがとうございます!
こちらのサイトで予告編と全国の上映館の情報がご覧いただけます。
映画「ミッドナイト・バス」公式サイト - 2018年1月より公開
http://midnightbus-movie.jp/
原田泰造さんをはじめ、出演者の皆様の魅力と、新潟の風土の美しさがいっぱいの作品です。そして川井郁子さんのテーマ曲、「ミッドナイト・ロード」もたいそう素敵なのです。お近くの映画館で、ぜひご覧いただければと思います。
さて、風邪とともに、インフルエンザも流行している模様。皆様、体調にお気をつけくださいね。風邪は引き始めが肝心とよく聞きますが、治りかけもかなり大事だと思います。少し良くなると、休んでいる間の遅れを取り戻そうと無理をしがちですが、そこでこじらせてしまうと、後々大変……。気はあせりますが、ゆっくり着実に参りましょう。
それではまた、おたよりします。
伊吹有喜
2018年1月8日月曜日
いよいよ2018年の始まり。皆様、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。心地良くお過ごしでありますようにと願っております。
私の方は恥ずかしながら、先月から風邪をひいており、ようやく本日から体調と相談しつつ、ゆるゆると活動を初めています。
そうしたわけでごめんなさい……今年も年賀状などの新年のご挨拶ができませんでした。昨年は足の骨折、今年は風邪で、ご無礼続きで本当に恥ずかしいです。少しずつ寒中見舞いでお返事を、と思っているのですが……。そこで申し訳ないながら、先にこちらでご挨拶を申し上げるしだいです。本年もよろしくお願いいたします。
さて、毎日とても冷え込みますね。そしてこの乾燥ぶりときたら! 加湿器を使ってはいるのですが、今年は初めて家のなかでマスクをして過ごしています。
ところが紙マスクを使っていたら、肌が荒れてしまいました。そこで布マスクをいくつか試してみたところ、相性の良いものがあり、現在そちらを使用中です。喉と鼻が快適なうえ、大きめなのでマスクをつけると、目から下の肌がほかほかと潤い、なんとなく美容にも良さそうな……となると、オデコや目の回りも覆ってもらいたいもの。そこで同じ素材の腹巻きを出し、これを数カ所、チョイチョイとハサミで切ったら、按配良さそうだと考えました。しかし、そうなるとマスクを越え、もはや目出し帽の領域。元は腹巻きですから、よく考えるとすでにマスクは越えていますが……。しばらく思案して、いくら自宅といえど、目出し帽を常に着用とはいかがなものかと結論が出て、やはりマスクにとどめておくことにしました。
今さらながらですが、喉と鼻に不安を感じたら、皆様、寝ている間(私は起きているときもつけていますが)布マスクをおすすめです。コットン、シルク、ガーゼ、リネン、竹布、いろいろな素材があり、どれも快適ですが、私は奈良の絹の会社が作っている、顔に触れる部分がシルク、外側はコットンのものとの相性がよかったです。くれぐれも風邪にはお気をつけくださいね……。
それではまた、おたよりします。
伊吹有喜
2017年12月20日水曜日
ついこの間、読書の秋と書いたのに、気付けばもう年末。2017年もあっという間でした。いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
さて、本日は嬉しいご報告があります。「彼方の友」が第158回の直木三十五賞の候補となりました。
本をお手にとってくださった皆様、そしてこれからお手に取ってくださる皆様。本をお手元に届けてくださった書店の皆様、愛らしい波津子の絵を書いてくださった早川世詩男様、心浮き立つような装丁をしてくださった成見紀子様、そして連載中、花をあしらった挿画を描いてくださった小春あや様、連載を支えてくださった担当の編集者様。応援してくださっているすべての皆様のおかげです。心から感謝しております。
作品内の言葉にちなみ、恐縮ながらどうか「友」と呼ばせてください。
友よ! ありがとうございます!
選考会は来月16日(火)です。心をときめかせて、その日を迎えようと思います。
さて、ますます冷え込んでまいりました。身体が縮こまると、思わぬところで転倒などをしがちです。皆様、お気をつけくださいね。一番の対応策は月並みながら、やはりあたたかい格好をすることでしょうか。私は最近、自宅にいるときも使い捨てカイロを服の上から腰に貼っております。やっぱり温かく、低音やけどが若干心配ながら、もう手放せませぬ……。
それではまた、おたよりします。
伊吹有喜
2017年11月17日金曜日
2017年11月1日水曜日
ついこの間まで夏の暑さが残っていたのに、冷え込みますね。そしてもう年末も間近に迫ってまいりました。毎年、この時期になると思うのですが、時間がたつのは本当に早いものです……。
さて、ただいま「小説BOC 7」(中央公論新社)に、エッセイが掲載されております。旅行先で出会った食を題材にした「旅めし」という、五人の著者によるエッセイ特集のひとつです。私はトルコのヨーグルトについて書いています。
食欲の秋にぴったりなエッセイ特集のお知らせとともに、読書の秋のお知らせも!
11月4日(土)、新潟県立図書館にお招きをいただきまして「本とおいしいお話」をテーマに、トークイベントを行います。料理研究家で、FM PORT79.0のナビゲーターでもある佐藤智香子さんと、「ミッドナイト・バス」や「バール追分」に登場する新潟の食を中心においしいお話を繰り広げる予定です。事前予約のイベントですでに満席ですが、当日の12時からキャンセル待ちの受付があるそうです。
伊吹有喜トークイベント『本と、おいしいお話』開催のお知らせ - 新潟県立図書館
https://www.pref-lib.niigata.niigata.jp/index.php?key=jo59yz0k4-3343#_3343
普段あまり人前に出ないので緊張していますが、会場でお目にかかれますことを、とても楽しみにしております。
それではまた、おたよりします。皆様、あたたかくしてお過ごしくださいね。
伊吹有喜
2017年10月23日月曜日
こんにちは、伊吹です。いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
自宅近くのキンモクセイからは花がほとんど落ちてしまいましたが、この花は花びらの色合いがあまり変わらないのがいいですね。落ちた小花に彩られて、道が明るいオレンジ色になっている様子がとてもきれいで、心なごんでおります。
さて、ミッドナイト・バスの映画が完成しました。この作品は10月の末からの東京国際映画祭に出品が決まり、現在、映画祭のサイトで予告編がご覧いただけます。
第30回東京国際映画祭|ミッドナイト・バス
http://2017.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=97
とても美しい映像で、来年の公開が楽しみです!!
それではまた、おたよりします。
伊吹有喜
2017年10月21日土曜日
秋もますます深まり、いかがお過ごしでいらしゃいますか。私のほうはおかげさまで変わらずに過ごしております。
さて、先日、新潟日報メディアシップにて、フリーアナウンサーの遠藤麻理さんと「ミッドナイト・バス」のお話を中心としたトークイベントが開催されました。
初めは緊張したのですが、遠藤さんと会場の皆様のおかげで楽しくお話ができました。新潟の皆様、どうもありがとうございます。
そして会場で本を購入してくださった皆様、心よりお礼を申し上げます。本をお手にとってくださった方とお目にかかる機会はめったにないことで、とても嬉しかったです。
そのイベントの様子と、小説の舞台となった場所をご紹介する動画がただいま新潟日報様のサイトにて公開中です。作品内に出てくる金メダルのカレーやカステラ屋さん、萬代橋などがご覧いただけます。そして、近年、体型が横に広がってしまった、わたくしも……。四十代半ばをすぎたら、ムクムクと顔と身体が大きくなってしまい、最近一生懸命、メディアで話題のあのフィットネス道具を試しているところ。
中年になって体型の変化が起きるのはやむをえないとしても、それなら横じゃなくて縦、できれば胴じゃなく足が伸びればいいのにと切に思います……と嘆いても仕方ないので、とりあえずは黙々と運動に励む所存です。
新潟日報モア様
http://www.niigata-nippo.co.jp/news/movie/
作品内でたびたび登場する、バスセンターの様子もご覧いただけます。
このバスセンターのお蕎麦スタンドはカレーも美味ですが、同じフロアにおむすび屋さんもあり、このおむすびのご飯は「さすが米どころ!」と思う味わい。そして二階には「みかづき」というお店があり、「イタリアン」という焼きそばの上にミートソースがかかった、おいしい麺のファストフードが楽しめます。
伊吹有喜
2017年10月19日木曜日
こんにちは、澄んだ空気が気持ちよいですね。いかがお過ごしですか? ここちよいお時間が流れていますよう、願っております。
さて、このたびは「風待ちのひと」の舞台、美鷲のモデルである三重県・尾鷲市在住の叔母からうれしい知らせを受け取りました。先日、地元紙に掲載された尾鷲市の書店、川崎尚古堂様の売り上げランキング一位に「地の星」が入っていたとのこと。
熊野古道の「伊勢路」が通る尾鷲市は、美しい海と森、日本一の雨量を持つ町です。現在は高速道路が開通していますが、「風待ちのひと」を書いた頃は「美鷲」と同じく、紀伊半島の山々をたくさん越えた先にある町でした。デビュー以来、その町の方々がずっと応援してくださっているのだと思うと本当にうれしく、感激しています。どうもありがとうございます。
それと同時に、たとえば九州や四国、北海道、あるいは本州の太平洋側の町、日本海側の町、海がある町、内陸の町、小さな島、大きな島、大都会であったり、峰生のような小さな集落であったり……広い日本のどこかで、私の作品をお手に取ってくださる方がいるかもしれないと思うと、猛烈にうれしく、ときめきます。読者カードや嬉しい感想をお送りくださった皆様、本当に、ありがとうございます。
「なでし子物語」はこれからも続きます。よかったらぜひ、耀子と立海、そして遠藤家の人々をめぐる物語の世界をご一緒してください。
それではまたおたよりします。
冷えこんできました。皆様お風邪など召されぬようお気を付けください。
伊吹有喜
2017年9月26日火曜日
2017年6月30日金曜日
梅雨まっ最中ですが、心なしか今年は一日中雨が降り続くことが少ない気がします。みなさまがお住まいの町ではいかがでしょうか?
最近、近所をよく散歩しているのですが、時折ふわりとバニラのような甘い香りがして、どこかの庭先でくちなしの花が咲いているのを感じます。
雨で洗われた空気のなかで、その香りは清らかで甘く、この季節ならではの楽しみだと深く味わっています。
さて、このたびはとてもうれしく、驚いたご報告を。
「カンパニー」が宝塚歌劇団で舞台化されることが決まりました。来年二月から宝塚劇場で、三月末からは日比谷にある東京宝塚劇場にて、月組による公演が行われます。
歌、ダンス、お芝居。すべてが揃った、日本のエンターテインメントの最高峰でもある「カンパニー」から、早々にお声がけをいただき、本当に嬉しく、光栄です。
作品内のあのシーン、あのダンスは、どんなふうに舞台の上で演じられるのでしょうか。想像するだけで胸がときめきます。追ってまた、いろいろお伝えいたしますね。
さてご報告のあとは私の近況を……。
現在、「なでし子物語 天の花 地の星」と、「彼方の友へ」の単行本化を進めています。こちらは秋に刊行予定で、今、はりきって原稿を見ています。
別冊文藝春秋の連載「ホームスパン」は、盛岡の美緒ちゃんのもとに、突然、東京からお母さんが訪問を。これまでずっと互いに互いを避けあっていた二人が次号、初めてぶつかり合います。
「ミッドナイト・バス」の映画の製作も進んでいます。今年の夏と秋は新潟へうかがい、トークイベントに参加の予定です。
新潟でお目にかかれますことを、楽しみにしております!
さて雨が比較的少ないといえど、湿度は高く、気温の移り変わりも激しいとき。なかなか体調管理が難しい時期です。
どうかお身体を大切に、美しい七月をお過ごしください。
それではまたおたよりします。
伊吹有喜
2017年5月31日水曜日
2017年5月14日日曜日
こんにちは、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
春はあっという間に過ぎ去り、風薫る季節となりましたね。
さてうれしいご報告がひとつ。「ミッドナイト・バス」がラジオドラマになりました。5月14日から毎週日曜、19時20分より、NHKラジオ第一 新日曜名作座にて全六回で放送されます。出演は西田敏行さんと竹下景子さんです。
主人公、利一をはじめとした人々の会話が、人の声で聞ける、それも俳優の方々に演じていただけると思うと、早くもわくわくしております! 日曜の夜の三十分、ラジオのスイッチを入れて、利一が運転するバスにご乗車いただけたらうれしいです。
新日曜名作座 | NHK オーディオドラマ
http://www.nhk.or.jp/audio/html_me/
伊吹有喜
2017年3月3日金曜日
2017年2月23日木曜日
2017年1月1日日曜日
あけましておめでとうございます。
皆様、いかがお過ごしでいらっしゃいますか? お健やかでありますようにと願っております。
初春という言葉はまことに心浮き立ちます。ただ気温は低く、これからまだまだ冷え込む模様……。
冷えると身体が固まるのでしょうか。私のほうは昨年、道で転び、足の甲を骨折してただいま静養中です。ひどい捻挫と思って病院に行ったら、あっという間に足にギプスがついて松葉杖を渡され、たいそう驚きました。
最近は松葉杖にも少し慣れてきましたが、なかなかせつないものがあります。中高年の皆様、冬の道には本当にご注意です!
かような状況ですが、あとは快復を目指すのみ。2017年は明るい年になると思います。
さて、今年は単行本で「カンパニー」(新潮社)、「天の花 地の星 なでし子物語」(ポプラ社)。そして「彼方の友へ」(実業之日本社)が刊行されます。
文庫では「BAR追分」三巻(角川春樹事務所)が刊行予定です。
製薬会社からバレエ団に出向した男を描いた「カンパニー」。
「なでし子物語」の耀子の十八歳、二十八歳の姿を描く「天の花 地の星」。
そして戦時下の少女雑誌の編集部を舞台にした「彼方の友へ」。
文庫の「BAR追分」は夏の一巻、秋の二巻に続き、三巻は晩秋から冬。文字通りのシーズン3を迎え、舞台もねこみち横丁からさらに広く、新宿のリアルな街なかへと広がっています。
連載では、岩手県の美しい手仕事をめぐる物語「ホームスパン」(別冊文藝春秋)の舞台が盛岡の市内に移っています。おじいちゃんのショウルームがあるという設定の町は、美しい清水が湧き、岩手山がのぞめる場所。歴史ある城下町のもとで、主人公の美緒が自分を見つけていく姿を描いていきたいと励んでいます。
どの作品も心楽しいものがお手元に届けられたらと願い、進めています。お気にかけていただけたら、とてもうれしいです。
それでは末筆ながら、皆様の2017年が美しく、すばらしい年でありますことを、心よりお祈りしております。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
伊吹有喜
2016年10月1日土曜日
新しい連載が別冊文藝春秋にて始まりました。
タイトルは「ホームスパン」、舞台は岩手県・盛岡市と近郊の町です。
岩手県には鉄器、漆器、染織品をはじめ、素晴らしい手工芸品が数多く、「ホームスパン」もそのなかのひとつ。盛岡市を中心に織られているウールの織物です。
この作り手は羊の原毛を洗い、自在に色をあやつって美しい染めを施し、そこから手で糸を紡いで織るという工程で一枚の布を生み出します。
できあがった生地はおもにジャケットやコート、ショールやマフラーなどに用いられ、時間の経過につれ、しなやかで美しくなっていきます。あたたかくて軽く、人の身体をおおらかに包み込むところも大きな魅力。心惹かれるぬくもりがある布です。
この作品はそのホームスパンの工房を主宰していた男と息子、孫娘をめぐる物語です。ご覧いただけましたら、とてもうれしいです。
別冊文藝春秋
https://www.bunshun.co.jp/mag/bessatsu/
「ただいま連載中」にエッセイも書いております。
http://hon.bunshun.jp/articles/-/5105
伊吹有喜
2016年9月28日水曜日
2016年7月6日水曜日
こんにちは、伊吹です。七月に入り、気温が一気に上がった気がしますね。
いかがお過ごしでいらっしゃいますか? 私のほうはバタバタと過ごしていたら、もう七月。時間の早さに驚いています。
さてご報告が三つあります。五月ですが、アスタ(ポプラ社)にて連載の「なでし子物語 天の花、地の星」が最終回を迎えました。来年に単行本としてお届けします。
そして先月の六月、小説新潮(新潮社)に連載の「カンパニー」が最終回を迎えました。この作品は来年の早い時期に単行本化の予定です。
最後にトークイベントのお知らせです。「カンパニー」の連載で毎号、素敵な扉のイラストを描いてくださったのは、イラストレーターのヒロミチイトさんです。実はミチイトさんも四日市市のご出身。東京で三重県、しかも同じ市で育った方に偶然に会うことはあまりなく、お仕事をご一緒できるのはさらに珍しいことなので、驚き、うれしかったです。
そのヒロミチイトさんと7月9日(土)午後六時より、東京・日本橋にある三重県のアンテナショップ『三重テラス』二階にて、ふるさとトークイベントを行います。
会場の三重テラスはこちらです。
一階の物販コーナーにはお肉の加工品や海産物、上質なごま油やお醤油、ジュースやお酒など、『食の宝庫、三重』の美味が集まっています。
http://www.mieterrace.jp/
イベントはこの三重テラスの二階で行われます。
「四日市においなよ〜」というイベントの一環です。「おいなよ」というのは、おいでよ、という意味の方言です。
http://www.mieterrace.pref.mie.lg.jp/chirashi/160709_yokkaichi_style.pdf
当日はおそらく、四日市市のゆるキャラ、「こにゅうどうくん」も活躍しているかと思います。
https://twitter.com/konyudoukun?lang=ja
こにゅうどうくんの舌にさわってお願い事を思うと、かなうという噂がありますよ!
もしよかったら、いらしてください。
それではまた! 今年の夏は猛暑になりそうですね。
お互い暑さにそなえてまいりましょう。
伊吹有喜
2016年4月1日金曜日
2016年3月20日日曜日
こんにちは、日毎に春めいてまいりましたね。
いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
2016年3月8日火曜日
こんにちは、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
さて今日は二つほどご報告があります。BAR追分のシリーズ第二巻が出たことをお祝いして、このサイトのイラストを描いてくださった、たかしまてつをさんから素敵な懐紙のプレゼントをいただきました。
2016年2月23日火曜日
こんにちは、伊吹です。いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
私のほうはおかげさまで昨年から崩した体調はようやく戻りました。
年明けからは遅れてしまったり、お待たせしてしまったことを再開して、最近、ようやくいろいろなことが軌道に乗ってきました。あたたかいお言葉やお気遣いをありがとうございました。
さて日に日に春めいてまいりましたね。今日はお知らせすることが数点あります。
■BAR追分のカバーイラストが変わっています。
実は私がうっかりしていてお知らせが遅れたのですが、BAR追分のカバー、表紙のイラストが宇藤君の後ろ姿から、猫のデビイが出ている絵に変わっております。ストーリーは一緒です。たいへん恐縮ながら、どうかお間違えなく……。
もっと早くお知らせするべきところを、本当に申し訳ありませんでした。
現在の絵は黒猫のデビイと温玉が載ったカレーライスです。第二巻の「オムライス日和」と同じく、デビイとおいしいお料理のコンビのイラストになっています。
一巻に続く第二巻「オムライス日和」もお手にとっていただけたら、とても嬉しいです。
■『オムライス日和』が発売されました。
2015年12月31日木曜日
こんにちは、とてもご無沙汰しております。いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
私は先月にひいた風邪をひどくこじらせてしまい、現在、静養中です。
皆様も風邪にはお気をつけくださいね。
近況を少し……。先日、四日市市の観光大使に就任のお話をいただきました。2016年からの活動となります。ささやかながら郷里のPRに貢献できればと思います。
その四日市市のゆるキャラは「こにゅうどう君」でして、お父さんはこのサイトに『ぼくのパパだよ☆』と紹介されている『大入道』です。
このパパ入道こと『大入道』は江戸の昔より、お祭りになると町内に現れ、やるせないほどに首を伸ばして、舌をペローンと出すという御方。写真をご覧になっていただけますと、驚かれるかと思いますが、もう、これ以上ないほどに、ゆるみきっています……。果報は寝て待て、という言葉がありますが、これほどのリラックスぶりで待っていたら、果報、吉報が山ほど来るに違いありません。
今回、その『こにゅうどう君』が年末のNKH紅白歌合戦で、関ジャニの「前向きスクリーム」という曲で全国のゆるキャラさんと出演するとのお話。今年は帰省できず、東京で見ることになりますがとても楽しみで、首を長くして待っています。
■さて、いよいよ年の瀬。私事ながらここ数ヶ月、連載「彼方の友へ」の参考に読み出した万葉集に、心惹かれています。資料によりますと、戦時中に日本の兵士たちが携えていた本のなかで一番多かったのが「万葉集」だったそうです。最初はそうしたいきさつを踏まえ、ちょっとした時間ができたときに、解説書を手引きに歌を鑑賞していたのですが、しだいに万葉集そのものや歌人たちにも関心を持つようになりました。
二十巻に及ぶこの歌集の最後は、大伴家持の「新しき年の始の初春の 今日降る雪のいや重け吉事」という歌で締めくくられます。百年近い歳月の間に現れた、綺羅、星のごとくの歌人たちの作品には、人生のありとあらゆる哀歓が詠みこまれています。その最後を、降る雪のごとく佳きこと、吉事が重なりますようにと、新年を寿ぐ歌で飾られているのを知ったとき、とても明るい心地になりました。
大友家持という歌人は武人であり、政治家でもあったので、この歌にはいろいろな思いがこもっていたのかもしれません。しかし千年以上たった今、歌から感じられるのは新しき年、未来へ託す願い、期待、喜びといった、みずみずしい思いです。
歌とは自分のためだけではなく、誰かに伝えるために詠むものと聞いています。おそらく、いにしえの偉大な歌人は、大切な人のためにも祈りをこめて詠んだのでしょう。その言祝ぎの歌に寄せ、皆様の新しき年が吉事に満ちたものでありますよう、心よりお祈りしております。
『新しき年の始の初春の 今日降る雪のいや重け吉事』
2016年が素晴らしいお年でありますように。
本年もありがとうございました。
伊吹有喜
2015年7月20日月曜日
梅雨明けが間近な今日この頃、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
気が付いたらもう七月。時間がたつのはなんて早いのでしょうか。
今年も早や半年が過ぎて、驚いています……。
2015年3月19日木曜日
こんにちは、伊吹です。
皆様、いかがお過ごしでいらっしゃいますか?
たいへんご無沙汰しています。
このたび公式サイトをリニューアルしました。
つぶやくような感じの更新になるかもしれませんが
これからまた、どうぞよろしくお願いします。
さて私の近況ですが……
少し太りました→腰痛になりました→ダイエット中です。
身体ってなんて正直。体重増加が腰に負荷をかけたのでしょうか。痛みが減ってきた今は、腰痛防止の体操をしています。
小説に関しましては……
■ポプラ社の「asta*」4月号(三月上旬配布)にて「なでし子物語 天の花 地の星」が第19回が掲載されています。
なでし子物語の続編の「天の花 地の星」篇は、耀子の青春時代の物語「天の花」篇が終わり、現在は大人になった耀子の物語「地の星」篇に入っています。
思わず撫でたくなるほど可愛い子、愛しき人という意味の“なでし子”たちが、昭和の時代を過ぎ、平成の世を生きていく姿を、引き続き描いていけたらと思っています。
■光文社「小説宝石」(2月下旬発売)にて、「今はちょっと、ついてないだけ」が最終回を迎えました。
2013年の末に隔月で連載が始まった、一人のカメラマンをめぐる物語が完結しました。主人公は私と同世代の人物なので、同級生の暮らしぶりを書いているような感覚でした。
こちらは年内に刊行予定です!
■1月上旬、実業之日本社「J-novel(ジェイ・ノベル)」にて「彼方の友へ 第四部」が掲載されました。
戦前の少女雑誌の編集部を舞台にした「彼方の友へ」は季刊誌「紡」休刊により、現在「J-novel(ジェイ・ノベル)」にて、三ヶ月ごとの季刊と同じペースで連載をいただいています。
高等小学校卒の主人公・波津子は給仕と呼ばれる、編集部の下働きから始まり、現在の回では編集部員に昇格しているのですが、彼女を抜擢した主筆・有賀の召集により、再び大きな人生の別れ道に立っています。
この作品もいよいよ最終章に入りました。
■さて昨年の12月に角川春樹事務所の「ランティエ」1月号に「BAR追分(バールおいわけ)」という作品のプロローグと第一話「スープの時間」が掲載されました。素敵なイラストを描いてくださったのは満岡玲子さんです。
この作品の舞台は新宿の伊勢丹近く、追分という街の横丁にあるお店です。昼間は食事やコーヒーを出す「バール追分」、夜はお酒を出す「バー追分」。店名は「BAR追分」と同じですが、昼と夜で別の呼び方、二つの顔を持つお店です。
昼間のバールはモモちゃんという笑顔が可愛い二十代の女子、夜のバーでは白髪のバーテンダーがおもてなしをいたします。
扉を開ければ、おいしいひとときが待つこの作品。四十九日のレシピが刊行されたあと、時間をかけて少しずつ形にしてきたものですが、今年の早い時期に刊行予定です。お気にかけていただけたら、うれしいです。
■同じく昨年12月、ポプラ文庫に「なでし子物語」が入りました。
文庫の装丁は単行本と同じく大久保伸子さん、装画は関美穂子さんで、立海と耀子が寄り添って本を読んでいる表紙が可愛くて可愛くて!! 本を手にとるたびに顔がほころんでしまいます。
小泉今日子さんからの嬉しいお言葉も帯にいただき、とても嬉しく、大感激しています。
「なでし子物語」。よかったら、文庫もお手に取っていただけたら嬉しいです。
■さて三月末からは新連載も始まる予定です。
これからは少しずつ更新してまいります。
もしよかったら、またどうぞよろしくお願いします。
それでは冷え込みますが、皆様、どうぞお身体にお気を付けて
あたたかくしてお過ごしください。
2015年3月19日木曜日
2015年3月19日木曜日
画・満岡玲子 「ランティエ」角川春樹事務所
2015年3月19日木曜日
画・宮坂猛 「小説宝石」光文社(2014年1月号より隔月掲載)
こんにちは、伊吹です。梅雨空が続きますが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
さてこのたびは、とても嬉しいご報告が一つあります。
第151回の直木賞の候補に「ミッドナイト・バス」が選出されました。
候補のご連絡をいただいた六月はデビューのきっかけとなった賞をいただいたり、「風待ちのひと」が刊行された月でもあり、数えれば...[続きを読む]
初版:2014年1月
ISBN:978-4163900063
出版:文藝春秋
価格:1,890円
東京での過酷な仕事を辞め、故郷の新潟で深夜バスの運転手をしている利一。ある夜、彼が運転するバスに乗ってきたのは、十六年前に別れた妻だった──。
父親と同じく、東京での仕事を辞めて実家に戻ってきた長男の怜司。実現しそうな夢と、結婚の間で揺れる長女の彩菜。そして、再婚した夫の浮気と身体の不調に悩む元妻、美雪。
突然の離婚で一度ばらばらになった家族は、今、それぞれが問題を抱えて故郷に集まってくる。全員がもう一度前に進むために、利一はどうすればいいのか。
家族の再生と再出発をおだやかな筆致で描く、伊吹有喜の新たな代表作!
(文章は文藝春秋BOOKSの紹介ページから流用させていただいています)
初版:2012年11月
ISBN:978-4-591-13142-8
出版:ポプラ社
価格:1,680円(本体:1,600円)
ずっと、透明になってしまいたかった。でも本当は、「ここにいるよ」って言いたかったんだ──
いじめに遭っている少女・耀子、居所がなく過去の思い出の中にだけ生きている未亡人・照子、生い立ちゆえの重圧やいじめに苦しむ少年、立海。三人の出会いが、それぞれの人生を少しずつ動かし始める。言葉にならない祈りを掬い取る、温かく、強く、やさしい物語。
初版:2011年10月
ISBN:978-4-591-12665-3
出版:ポプラ社
価格:630円(本体:600円)
母の優しい「レシピ」が起こした奇跡に、あたたかい涙があふれる感動の物語。
妻の乙美を亡くし気力を失ってしまった良平のもとへ、娘の百合子もまた傷心を抱え出戻ってきた。そこにやってきたのは、真っ黒に日焼けした金髪の女の子・井本。乙美の教え子だったという彼女は、乙美が作っていた、ある「レシピ」の存在を伝えにきたのだった。
COLOR
本編192分
片面1層2枚組
1.主音声:ステレオ
16:9 LB
4話収録
DSZS07238
7,600円(税込7,980円)
発行:NHKエンタープライズ 東映ビデオ株式会社
販売元:東映株式会社
初版:2011年4月
ISBN:978-4-591-12418-5
出版:ポプラ社
価格:672円(本体:640円)
伊吹有喜デビュー作、文庫版
“心の風邪”で休職中の男と家族を失った傷を抱える女。海辺の町でふたりは出会った──。人生の休息の季節を鮮やかに描き出す、デビュー作。
解説には瀧井朝世さんがあたたかいお言葉を寄せてくださいました。
瀧井さんはこの作品の単行本の帯にも推薦文を書いてくださった方です。デビューからずっと見守ってくださった方に解説を書いていただけたのはとてもうれしく、光栄です。
そしてこうした素敵な形で文庫に収録されたことを、ずっと応援してくださっている皆様にご報告できるのは感慨深く、感謝の思いでいっぱいです。
文庫化に際して装丁が変わりました。喜美子と哲司が並んで座っている後ろ姿が目印です。
お手にとっていただけたら、とてもうれしいです。
Special Thanks >> Illustration: