新刊が出ました! 「娘が巣立つ朝」(文藝春秋)です

 こんにちは、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。心地よくお過ごしでありますことを願っております。

 このたびは嬉しいご報告があります。私の初めての新聞連載の小説が、文藝春秋様より刊行の運びとなりました。

娘が巣立つ朝」というタイトルです。

伊吹有喜『娘が巣立つ朝』

伊吹有喜『娘が巣立つ朝』 それでも人はつながろうとする どうしてなんだろう――それでも人はつながろうとする。 高梨家の一人娘・真奈が婚約者の渡辺優吾を連れて実家に来た。優吾は快活でさわやか、とても好青年であることは間違い […]

 

 自分らしく生きていくためには「自分は自分、人は人」あるいは「ヨソはヨソ、ウチはウチ」という気構えが大事と言われます。

 ところがそれが通用しない状況があります。それは「婚礼」。

 この慶事は「自分と他人」、「ヨソとウチ」が融合し、新たな家庭が誕生する瞬間だからです。

 本作はその婚礼をめぐる物語です。

 

 高梨家の一人娘、真奈の婚約を機に、父の健一と、母の智子は、婚礼費用に関する考え方の違いや、自分たち夫婦のあり方を見つめ直します。

 娘の真奈もまた、婚礼の準備を通して、婚約者の家庭の価値観や金銭感覚の相違に直面して、心が揺れ動きます。

 

 さまざまな思いと価値観の対立のなかで、高梨家の人々は、どのような「朝」を迎えるのか。

 ぜひ、見届けてください。

 

 この作品は「新潟日報」、「河北新報」、「長野日報」、「中国新聞」、「山陰中央新報」、「北鹿新聞」(秋田県大館市)、「山梨日日新聞」、「北海民友新聞」(紋別市)、「日高新報」(和歌山県御坊市)に連載していただきました。

 

 本作を掲載していただき、ありがとうございます。

 各紙の愛読者さまにご声援をいただき、心よりお礼を申し上げます。

 

 新聞連載中は明日の配達が待ち遠しいものをと願い、力を注いで毎日書きました。

  このたび本にまとめたことで、高梨家の人々の思いと運命がさらに加速しています。

 よかったらぜひ、お手にとってみてください。

伊吹有喜