あけましておめでとうございます。
旧年中は暖かな日が続きましたが、年明けとともに冷えてまいりましたね。皆様、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。
心地良くお過ごしでありますことを願っております。
わたくしのほうは帰省して、数年ぶりに「紅白歌合戦」をゆっくり眺めた年越しでした。
情けないことに左膝の半月板を損傷してリハビリ中でして、ともすれば気分が沈みがち……。そんななか、矢沢永吉さんや郷ひろみさん、松田聖子さんたちの今も変わらぬ歌声を聞いていますと、元気が出てきました。
さて、旧年を振り返るとたいそう印象深いのは「鎌倉茶藝館」の刊行と、誠品生活様と四日市市のイベントで読者様にお目にかかれましたこと。それから戦後80年、昭和100年の節目の年に、小さな町から見た「昭和」を描いた「灯りの島」の連載が最終回を迎えられたことです。本作はただいま単行本化に向けて加筆修正中です。
また戦後80年ということから「彼方の友へ」について、インタビューをいただいたことも深く心に残っています。
インタビュアーを務めてくださったのは本作の愛読者様であり、そして版元の実業之日本社へ入社なさった若いお方です。
ウェブに掲載されたその記事には、その方が雑誌掲載時の「彼方の友へ」を集めて、手作りで製本してくださった一冊の写真も掲載されています。
お手製のその本を思い出すたび、私の心は小説の仕事に携われた喜びと読者様への感謝でいっぱいになります。
よかったらぜひ、インタビューをご覧ください。
【戦後80年】伊吹有喜ロングインタビュー 歴史には名の残らない出版人を描きたくて――『彼方の友へ』と戦争を語る | 実日オンライン
https://takasaki.fm/info/2025/1206/
昭和から一世紀が過ぎ、44年生まれの私もあっという間に50代。
膝の怪我に驚きましたが「年のせい」があれば「年のおかげ」もあるもの。歳月を重ねたことで得られたものを研ぎ澄ませ、今年も書いてまいります。
皆様にとりまして、2026年が素晴らしいお年でありますことを祈念しております。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
伊吹有喜

伊吹有喜『鎌倉茶藝館』
伊吹有喜『鎌倉茶藝館』 夫と死別、勤務先も倒産し喪失感に悩まされている美紀・48歳。最後の旅のつもりで訪れた鎌倉の山中で道に迷うが、台湾茶カフェ 「鎌倉茶藝館」の美しき老マダムに助けられ、そのまま働き始める。 お茶。着物 […]

伊吹有喜『彼方の友へ』(文庫版)
伊吹有喜『彼方の友へ』(文庫版) 友よ、最上のものを。 戦中の東京、雑誌づくりに夢と情熱を抱いて── 老人施設でひとりまどろむ佐倉波津子に、小さな箱が手渡された。「乙女の友・昭和十三年 新年号附録 長谷川純司 作」。 […]

