「犬がいた季節」が本屋大賞にノミネートをいただきました

 こんにちは、冷え込みますね。いかがお過ごしでいらっしゃいますか。今日はうれしいご報告を申し上げます。

 このたび2021年度の本屋大賞の候補作10作に「犬がいた季節」がノミネートをいただきました。

伊吹有喜『犬がいた季節』

伊吹有喜『犬がいた季節』  1988年夏の終わりのある日、高校に迷い込んだ一匹の白い子犬。「コーシロー」と名付けられ、以来、生徒とともに学校生活を送ってゆく。初年度に卒業していった、ある優しい少女の面影をずっと胸に秘めな […]

 この賞は全国の書店員さんの投票で本屋大賞の候補作10作、そして大賞が決まります。ご一報をいただいたとき、これまでにお目にかかった書店の方々のお姿が心に浮かびました。

 日本中の町のお店で働くお一人おひとりが「犬がいた季節」を推してくださり、この晴れがましい場に参加する栄誉をいただけたのだと思うと、感謝の思いでいっぱいです。ありがとうございます。

 

「犬がいた季節」は刻々と移りゆく時代のなかでも、決して変わらぬものを描いた作品です。それは希望。言い換えれば前へ進む勇気。

 さまざまな場所で、それぞれの十八歳の勇気の物語を心に刻んで、私たちは今、ここにいます。

 昭和、20世紀、平成。いくつもの時代を越えてきました。たとえ未知の疫病に暮らしが脅かされ、気持ちがくじかれることが多くとも、希望、そして前へ進む勇気を持ってこれからも歩んでいきます。

 時代がどう変わろうと、決してゆるがぬ思いを描いた物語。

「犬がいた季節」。お楽しみいただけたら、うれしいです。

伊吹有喜