11月1日 八重洲ブックセンターのお茶会にて〜「なでし子物語」内緒話のメニューを作ってみました
こんにちは、伊吹です。先日お知らせした、お茶会のメニュー、こんな感じのものを考えてみました。気になるお話がありましたら、当日、お声がけください。
明日は「彼方の友へ」内緒話のメニューをお送りします。
●常夏荘、お宅拝見
常夏荘のイメージは、新潟県の北方博物館、五十嵐亭ガーデン、三重県桑名市にある六華苑、この三つの邸宅の要素を合わせたものをベースにして、設定を組んでいます。
この作品は現在、第四部「常夏の光」の連載が始まっており、その原稿を書く際に見ている常夏荘の見取り図(ヨレヨレですが……)、そしてウィンターガーデンなどの設定に使った資料写真などをお持ちします。
●おじいちゃんの甘露湯をめぐる物語。
耀子のおじいちゃんが作った甘露湯は、東南アジアで好まれている、あるスイーツがイメージの元になっています。おじいちゃんは、なぜそれを作ることができたのか。耀子の祖父と、甘露湯をめぐるお話です。
●龍治と龍一郎、立海のヴィジュアルイメージ
ヴィジュアルイメージというのは、自分で勝手にそう呼んでいるもので、登場人物をイメージするときに見る写真であったり、音であったり、香りであったり、いろいろです。核となった写真をお持ちします。
龍治のヴィジュアルイメージ、実はあの人なのです……。
●「天の花」で立海と耀子が夢中になった
『リトモさん』はこんなクルマ
「なでし子物語 天の花」に登場するこの車、なかなか見かけないのですが、素敵なのです。当時のカタログを二点、お持ちします。
●「フェアレディZ」と「春野町」、
「すみれの花咲く頃」と「彼方の友へ」
「なでし子物語 地の星」にて登場する由香里の愛車は日産自動車のフェアレディZ。チョコの言葉を借りれば「ビッとしてる」、耀子の言葉では「ものすごく速そう」な車です。
この車と由香里は、フェアレディという語感のほかにもうひとつ、峰生のモデルにした土地でもある、静岡県の春野町のことが頭にありました。(峰生のイメージは天竜川近辺の四つの町の風景をベースに設定しています)
そしてそれは、あとから考えると、なんとなく不思議なご縁に結ばれていたのです。
●ミネロールのイメージの元となったおいしいロールケーキのお話
なでし子印のミネロールはとてもおいしいクリームが入ったロールケーキ。そのロールケーキが登場するきっかけとなったお菓子が静岡県磐田市にあります。
福々しい名前のそのロールケーキのお話を。
●耀子のエプロンの秘密
耀子のエプロン、実はものすごく可愛いのです。微に入り細に入り、書きたかったのですが、あまりに書きすぎるとバランスを欠くのであっさりと書いていますが、今こそ! 語らせて! 耀子のエプロン!(……と書いてみたけど、ものの数秒で終わりそうです……)
●ハム兄弟の所属サッカーチームは、こちらを想定しています
ハムスケ、ハムイチが所属していたサッカーチームは、名前はあがっていませんが、イメージしているチームがあります。「地の星」と「常夏の光」で登場している、第二世代の彼らのチームとあわせてのお話を。
●楽器の都・浜松と金管楽器と「春が来た」
作品を書くにあたっては、毎回、鍵になる光景がいくつか頭に浮かび、登場人物たちはどうしてその光景の状況にいたったのかという推定をしながら進めていきます。
「地の星」で最初に浮かんだのは、天竜の山奥で、ご年配のトランペッターが高らかに「春が来た」を吹くシーン。そのイメージは、浜松市のある楽器メーカーの記事から浮かびました。
こんな感じのお話です。次回は「彼方の友へ」をお送りします。
伊吹有喜
伊吹有喜『なでし子物語』(文庫版) #4
『なでし子物語』(文庫版) いじめに遭っている少女・耀子、居所のない思いを抱え過去の思い出の中にだけ生きている未亡人・照子、生い立ちゆえの重圧やいじめに苦しむ少年・立海。三人の出会いが、それぞれの人生を少しずつ動かし始 […]