「彼方の友へ」が「乙女の友大賞」を受賞しました!

 東京は今、桜がまっさかり。皆様いかがお過ごしでいらっしゃいますか。楽しく、お健やかにお過ごしでありますようにと思っております。

 

 さて、11日の名古屋でのトークイベント、お越しいただきありがとうございました。

「彼方の友へ」執筆の際の裏設定、おそるおそるいろいろ書いて持っていったのですが、お楽しみいただけたようで本当に嬉しかったです。どうもありがとうございました。

 

 そしてそのイベントではさらに嬉しいことが!

 このたび名古屋の書店さんを中心に全国の有志の書店員の皆様が「彼方の友へ」にちなんで「乙女の友大賞」という賞を作ってくださいました。トークイベントの前にその授賞式が行われ、アニー・ローリーのギターの生演奏のなか、鈴蘭の花をいただきました。大感激です! 

 今年でデビューして10年になりますが、そのきっかけとなった2008年のポプラ社小説大賞の特別賞以来、賞をいただいたのは初めてです。

 作家になって初の受賞が書店員の皆様からのお心のこもった賞というのは、子どもの頃におこづかいを握りしめて出かけた本屋さんを思い出し、喜びとともに、心に熱く、じんわりと響くものがあります。

 受賞の翌日、名古屋の書店さんにご挨拶にうかがったところ、そこにはあたたかいお言葉でつづられたPOPや、「彼方の友へ」の象徴でもある、鈴蘭の花の刺繍やイラスト入りのPOPなど、書店員さんの個性あふれるディスプレイや推薦のお言葉があり、嬉しくて涙ぐみそうになりました。この賞をくださった全国の書店員さんのお店にも、おそらく同じように応援のお言葉があるのだと思うと、本当に感謝の思いでいっぱいです。さらには本をお手にとってくださった多くの方々から(友とお呼びしたいワ!)、美しい便箋につづられたお手紙やメッセージをいただき、嬉しいという言葉では言いあらわせぬほど嬉しいです。ありがとうございます。

 

 本好きの皆様と同じく、私も読みものが好きです。本とともに過ごして四十数年。この先も一生、本と一緒です。読み手としても、書き手としても、良き「友」でいられますよう、これからも励みます。よかったら、ずっと本の世界でご一緒していただけたら、うれしいです。

 

 11日、12日に訪れた名古屋の書店さんでサイン本を作らせていただきました。二週間近くたってしまったので、もしかしたら店頭にないかもしれませんが………。

 この日から三代目になる落款を初めて捺しました。文字はこれまでと同じく、喜びをこめての「喜有」。間紙は「彼方の友へ」にちなんだ紙に、春の花の紙、縁起物の紙と、いろいろ入っています。どんな紙がお手元に届くでしょうか。まさに「ほんのきもち」ですが、お楽しみいただけたら幸いです。

 

 そして「乙女の友大賞」を贈ってくださったお店に並んでいる本には、早川世詩男さん書き下ろしの鈴蘭のイラスト入り特製・水色の帯がかかっています。数に限りがありますが、受賞記念の特製フリーペーパーもあります。よかったらお近くの書店さんにお運びください。

 

●「乙女の友大賞」展開中のお店 (順不同・三月現在)

  • 精文館書店 中島新町店様 ほかチェーン18店様
  • 紀伊國屋書店 名古屋空港店様
  • ジュンク堂書店 ロフト名古屋店様
  • 七五書店様
  • MARUZEN 名古屋本店様
  • TSUTAYA ウイングタウン岡崎店様
  • 広島 蔦屋書店様
  • SuperKaBoS 鯖江店様
  • 丸善 新宿京王店様
  • 文教堂 北野店様
  • 明林堂書店 JR別府店様
  • 知遊堂 亀貝店様
  • うさぎや 矢板店様
  • うさぎや 栃木城内店様
  • ブックセンターほんだ様
  • 柏の葉 蔦屋書店様
  • 三省堂書店 名古屋本店様
  • カルロバ 名古屋店様
  • 明林堂書店 大分本店様
  • 大盛堂書店様
  • ジュンク堂書店 名古屋栄店様
  • 三洋堂書店 新開橋店様
  • 紀伊國屋書店 プライムツリー赤池店様

 

それではまた、おたよりします!

伊吹有喜

伊吹有喜『彼方の友へ』

伊吹有喜『彼方の友へ』  平成の老人施設でひとりまどろむ佐倉波津子に、赤いリボンで結ばれた小さな箱が手渡された。「乙女の友・昭和十三年 新年号附録 長谷川純司 作」。そう印刷された可憐な箱は、70余年の歳月をかけて届けら […]