「地の星」をお手にとってくださってありがとうございます!

 こんにちは、澄んだ空気が気持ちよいですね。いかがお過ごしですか? ここちよいお時間が流れていますよう、願っております。

 さて、このたびは「風待ちのひと」の舞台、美鷲のモデルである三重県・尾鷲市在住の叔母からうれしい知らせを受け取りました。先日、地元紙に掲載された尾鷲市の書店、川崎尚古堂様の売り上げランキング一位に「地の星」が入っていたとのこと。

伊吹有喜『地の星 なでしこ物語』

伊吹有喜『地の星 なでしこ物語』  今のわたしは、あの頃なりたいと望んだ自分になれているのだろうか。遠州峰生の名家・遠藤家の邸宅として親しまれた常夏荘。幼少期にこの屋敷に引き取られた耀子は、寂しい境遇にあっても、屋敷の大 […]

 熊野古道の「伊勢路」が通る尾鷲市は、美しい海と森、日本一の雨量を持つ町です。現在は高速道路が開通していますが、「風待ちのひと」を書いた頃は「美鷲」と同じく、紀伊半島の山々をたくさん越えた先にある町でした。デビュー以来、その町の方々がずっと応援してくださっているのだと思うと本当にうれしく、感激しています。どうもありがとうございます。

 

 それと同時に、たとえば九州や四国、北海道、あるいは本州の太平洋側の町、日本海側の町、海がある町、内陸の町、小さな島、大きな島、大都会であったり、峰生のような小さな集落であったり……広い日本のどこかで、私の作品をお手に取ってくださる方がいるかもしれないと思うと、猛烈にうれしく、ときめきます。読者カードや嬉しい感想をお送りくださった皆様、本当に、ありがとうございます。

 

「なでし子物語」はこれからも続きます。よかったらぜひ、耀子と立海、そして遠藤家の人々をめぐる物語の世界をご一緒してください。

 それではまたおたよりします。

 冷えこんできました。皆様お風邪など召されぬようお気を付けください。

伊吹有喜