新刊「なでし子物語」が発売されました

 日に日に寒くなってきましたが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか? 11月に入ったとたん、いろいろなお店でクリスマスツリーが飾られはじめ、いよいよ年末が近づいてきた実感がしてきます。

 さて今回は新刊発売のご報告をさせてください。

「四十九日のレシピ」以来、次回作へのあたたかいお言葉、ご声援をありがとうございました。おかげさまでこのたび新刊を上梓させていただくはこびとなりました。

 タイトルは「なでし子物語」と申します。

伊吹有喜『なでし子物語』

伊吹有喜『なでし子物語』 ずっと、透明になってしまいたかった。でも本当は、「ここにいるよ」って言いたかったんだ──  いじめに遭っている少女・耀子、居所がなく過去の思い出の中にだけ生きている未亡人・照子、生い立ちゆえの重 […]

 撫子の花のように小さく、風が吹いたら、はかなく揺れるような存在だけれど、決して折れない。いつだって天をあおいで、精一杯咲こうとする。そんな子どもと大人たちの物語です。

 この物語を書いている間、いろいろなことが起き、多くのことを考えました。

 しかし考えたところで何もできず、それならば自分にできることを精一杯、心をこめてやっていこうと思いました。これまでもそうしてきたつもりですが、さらにその思いを強くして、書きすすめてきました。

 11月6日に配本が始まります。週末にはお近くのお店に並んでいるかと思います。

 お手にとっていただけたら、そして心地よいひとときを過ごしていただけたら、本当にうれしいです。

伊吹有喜