伊吹有喜『娘が巣立つ朝』

伊吹有喜『娘が巣立つ朝』

伊吹有喜『娘が巣立つ朝』

  • 初版:2024年05月13日
  • ISBN:978-4-16-391839-6
  • 出版:文藝春秋
  • 価格:1,980円 (本体1,800円)

それでも人はつながろうとする

どうしてなんだろう――
それでも人はつながろうとする。

高梨家の一人娘・真奈が婚約者の渡辺優吾を連れて実家に来た。優吾は快活でさわやか、とても好青年であることは間違いないが、両親の健一と智子とはどこか会話が嚙み合わない。

真奈は優吾君とうまくやっていけるのか? 両親の胸にきざす一抹の不安。

そして健一と智子もそれぞれ心の中にモヤモヤを抱えている。健一は長年勤めた会社で役職定年が近づき、最近会社での居心地が良くない。週末は介護施設の母を見舞っている。将来の見通しは決して明るくない。

智子は着付け教室の講師をして忙しくしているが、家で不機嫌な健一に辟易している。もっと仲のいい夫婦のはずだったのに……。

 

娘の婚約をきっかけに一家は荒波に揺さぶられ始める。

父母そして娘。三人それぞれの心の旅路は、ときに隔たり、ときに結びつき……
つむがれていく家族の物語。

(文章は文藝春秋の紹介ページから流用させていただいています)

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